チンゲンサイの紹介
チンゲンサイはアブラナ科アブラナ属の葉物野菜です。シャキシャキとした食感と、クセのない味わいから日本でも定着した中国野菜です。どんな料理にも馴染みやすく、使い勝手の良さがチンゲンサイの魅力です。またチンゲンサイは加熱すると色が鮮やかになる性質があるため、中華料理でも彩りとして重宝されています。
チンゲンサイは、中国原産の結球しないハクサイの小型品種で、茎・軸を意味する「梗」が青いということから、漢字では「青梗菜」と表記されます。ちなみに、日本では軸が青いものをチンゲンサイ、白いものをパクチョイとして分類されています。
日本にやってきたのは、日中国交回復後の1970年代と言われています。最近は日本で独自に育成してつくられた「シャオパオ」というミニチンゲンサイが、ラーメンなどの具にそのまま飾ることができることから注目を集めています。
鮮度の良いおいしいチンゲンサイの見分け方
鮮度のいいおいしいチンゲンサイは、葉が幅広くやわらかさがあります。全体的にツヤがあり、鮮やかな緑色をしているのが特徴です。茎が丸みを帯びて肉厚で、傷がないものを選ぶようにしましょう。
チンゲンサイの栄養
チンゲンサイは肌の調子を整えるビタミンCを非常に多く含んでいます。そのほかにも、体内でビタミンAに変化して、活性酸素から体を守り、抵抗力をあげる抗酸化作用が期待できるカロテンも豊富です。
チンゲンサイの保存方法
チンゲンサイは乾燥に弱いので、水分の蒸散を防ぐために湿らせた新聞紙に包んで、冷蔵庫の野菜室に保管しましょう。葉物野菜は寝かせるよりも、畑に植えられていたのと同じように、立てて保管するようにしましょう。比較的日持ちする野菜ですが、茎のシャキシャキ感を愉しむためには、早めに食べきるのがおすすめです。
チンゲンサイの旬と時期
旬の時期は秋から冬ですが、最近では水耕栽培によって1年中市場に出回ります。
チンゲンサイの下ごしらえ
根元に切れ目を入れて、流水でよく洗い流すようにしましょう。チンゲンサイのような葉物は、根の部分に土が残ることがあるのでしっかりと洗います。
沸騰したお湯に塩を入れて、根元の方から1分ほど茹でたら、葉の部分も全てお湯に沈めます。茎が太めのものは、茹で時間を少し長めにします。葉の部分はさっとお湯に通すくらいの方がシャキシャキの食感が残りおいしくなります。
見栄えを考えた場合、横に切るよりも縦に切る方が料理の仕上がりが華やかになります。
チンゲンサイをおいしくするワンポイント
高温でさっと炒める
チンゲンサイの鮮やかな色味とシャキシャキの歯ごたえを最大限に活かすには、高温でさっと炒めるのがポイントです。油と相性がいいので、よく熱した油で短時間で炒めましょう。
おすすめの味付け
チンゲンサイは薄い味にも濃い味にも合う万能野菜です。おひたしのような和食でもおいしいですし、牛乳やオイスターソースとの相性も抜群です。炒め物はもちろん、煮物や、あんかけ、スープや和え物など、中華料理だけでなく様々な料理に合わせて楽しんでください。
チンゲンサイを茹でる時には
チンゲンサイを茹でる時には、フライパンで蒸し茹でにするとおいしく仕上がります。油と塩少々を加えることで、ツヤと風味が増して甘みも引き出すことができます。
チンゲンサイをお皿におしゃれな一品へ
小ぶりなチンゲンサイの茎の丸い部分に具を置いて、蒸し物にすると簡単で華やかな一品になります。
チンゲンサイに白い異物?
チンゲンサイは稀に、葉の裏側に白色の異物が付着することがあります。虫の卵や農薬等ではないかと心配されることがありますが、これは葉の組織が変化したものと考えられます。
チンゲンサイの種類
青菜花
チンゲンサイのトウ立ちしたもので、やわらかい食感とほのかな甘みが口の中に広がる旨味が特徴です。
ミニチンゲンサイ
品種改良によって誕生したもので、栽培時間も短くアクが少ないので生でもおいしく食べられます。ラーメンなどの飾りなどにカットせずそのまま使えるため、近年人気を集めています。
中国から渡ってきて、私たちの生活にすっかり馴染んだチンゲンサイ。ビタミンCやカロテンなどの栄養もたっぷりで、通年で手に入れやすい葉物野菜です。加熱すると色鮮やかになる性質があり、料理に彩りを添えたいときや、チンゲンサイを主役にした蒸し物にしても食卓を彩ってくれます。
参考:「野菜と果物の品目ガイド〜野菜ソムリエEDITION」(農経新聞社)