ワサビの紹介
鼻を突き抜ける辛みと独特の香りが人気のワサビは、今や日本食に欠かせない薬味として、世界でも「Wasabi」として注目を集めています。
中でも、山間部の沢や水田など水のきれいな場所で生産されるワサビが人気です。畑で栽培される畑ワサビも、小さくて使い勝手が良いと近年注目されています。ピリリと痺れる味だけでなく、食欲増進効果や殺菌作用も期待できる名脇役です。
鮮度の良いおいしいワサビの見分け方
鮮度の良いおいしいワサビは、太さが均一で、根がゴツゴツしています。葉柄や茎に黒い節があるものは、鮮度が落ちていると考えて避けましょう。
ワサビの栄養
ワサビは特にこれが凄い、というような栄養はありませんが、香辛野菜の中では体と骨を作るカルシウムを多く含んでいます。
ワサビの保存方法
保存する時には、濡れた新聞紙で包み冷蔵庫の野菜室に保存することで長く持たせることができます。また、根元を水につけられるような容器に入れる方法でも保存可能です。水をつけて保存する場合は定期的に水を入れ替えるようにしましょう。
ワサビをおいしくするワンポイント
より辛くしたい時
ワサビの辛さを引き立てたい時は、おろし板に塩か砂糖を少し塗ってから下ろすことで辛み成分が多く出ます。また、おろしてから包丁で叩くことでも辛みを強く引き出すことができます。
ワサビの風味を最大限に活かすには
おろしたてをいただくのが一番です。大量におろして保存するのではなく、茎の状態で保存して、使う時にその都度すりおろすようにしましょう。
ワサビは葉の方からすりおろす
茎に近いほど香りと辛みが豊かなので、すりおろす際には葉の方からすり下ろすようにしましょう。金属のおろし金を使った時は、すりおろした後すぐに他の容器に移します。
山椒の実の紹介
ピリッと舌が痺れるような辛みが癖になる薬味が山椒の実です。シャープな辛みがありますが、その刺激は一瞬で後に引かないのが特徴です。
旬の時期は5月頃ですが、実としてよりも、佃煮などの加工品として1年を通して市場に出回ります。
山椒の実は、別名「青山椒」や「実山椒」とも呼ばれます。「粉山椒」と呼ばれるものは、実が弾けたあとに残る殻をすりつぶしたものです。
鮮度の良いおいしい山椒の実の見分け方
鮮度の良いおいしい山椒の実は、実が若くて未熟です。香りが強くて色はしっかりと濃く、実が柔らかいものが新鮮です。
山椒の実をおいしくするワンポイント
山椒の実の下ごしらえ
枝から外し、指でつまむと潰れるくらいまで下ゆでしましょう。味見をしてみて、アクが出なくなるまで水にさらします。山椒の実は下ゆですることで冷凍保存が可能になります。
ちりめん山椒
下ごしらえをした後、じゃこと一緒に炊けば手作りのちりめん山椒の出来上がりです。
山椒の辛み成分
山椒の実の辛み成分は、その名も「サンショオール」。局部麻酔作用があるため、青山椒をそのまま口にするとピリピリと舌が痺れるような感覚になります。
ホジソの紹介
ホジソとは、シソの紫色の花の部分です。お刺身のお造りを一気に豪華にしてくれるツマとして需要があります。シソのような爽やかな香りが特徴です。
薄紫色の花がついた状態のものを花ホジソ、花が落ちて実が付いている状態のものをホジソと呼びます。
ホジソをおいしくするワンポイント
洗う時には、実や花が取れやすいので気をつけて丁寧に洗うようにしましょう。しっかり水切りする必要がありますが、キッチンペーパーで抑えるようにするときれいにとれます。
芽ネギの紹介
芽ネギは、ネギの種を密集させて植えることで、まるで針のように細いネギに育てたもので長さは8cmほどです。近年は水耕栽培も盛んで、周年出回ります。寿司のネタとしても大人気で、高級日本料理店で使われることが多い薬味です。
芽ネギをおいしくするワンポイント
芽ネギは吸い物や寿司のネタにぴったりの少し高級な薬味で、別名姫ネギとも呼ばれています。根を切ってそのまま食べることができます。傷みやすい食材なので注意しましょう。
木の芽の紹介
サンショウの若芽をツマとして利用する木の芽はミカン科サンショウ属の植物で、清涼感のある香りと舌が痺れる刺激が魅力です。
木の芽はどちらかと言うと家庭用というよりも業務用として利用されることが多いです。
木の芽をおいしくするワンポイント
木の芽で旬のフレッシュさを演出できるのは、3月から5月の春の時期です。たけのこご飯や煮物など、春の食材を用いて料理する際のトッピングとして取り入れてみましょう。
木の芽は使用する前に優しく洗ってキッチンペーパーで水気を拭き取ったら、のせる直前に手のひらで優しく叩くことで香りをいっそう引き出すことができます。
家庭で薬味を使う時には、チューブで済ませている方が多いかもしれません。しかし香りや食感が命の薬味は、フレッシュなものを使うことでより料理を引き立ててくれます。ワサビは保存方法に気をつければ日持ちもするので、まずは新鮮なワサビから始めてみてはいかがでしょうか?
参考:「野菜と果物の品目ガイド〜野菜ソムリエEDITION」(農経新聞社)