佐賀県の特徴
佐賀県は、九州の北西部に位置し、玄界灘と有明海に面した地域です。温暖な気候は、コメやムギ、また農作物の栽培に適した土地です。
佐賀県では「佐賀牛」や「佐賀海苔」、イチゴの「さがほのか」、米の食味ランキングで最高評価の特Aを獲得しているブランド米「さがびより」など、佐賀県を代表するブランドの推進も進められています。
佐賀県の主要な農産物は、タマネギ、アスパラガス、二条大麦、イヨカンとなっており、この4品目に関しては全国シェアも高くなっています。
アイスプラント「バラフ」「プッチーナ」
アイスプラントは、日本ではまだ流通も少なく、まだ馴染みのない食材。南アフリカが原産で、ミネラル成分が豊富に含まれている、ほんのり塩味のある野菜です。
葉や茎をプチプチとした粒が覆っており、不思議な食感が魅力です。佐賀大学農学部の開発技術によって生産されたものは「バラフ」という名で呼ばれ、「プッチーナ」という名前でも販売されています。サラダにはもちろん、茹でても炒めても揚げてもおいしい野菜です。
豆腐
佐賀県は全国有数のダイズの生産地であり、特色ある豆腐がたくさん作られています。
「温泉湯豆腐」は、日本三代美肌の湯として知られている嬉野温泉のアルカリ成分によって、トロトロとした食感が特徴的な豆腐です。近年では100パーセント嬉野産のダイズを用いた湯豆腐専用の豆腐も開発されるなど、地産地消と共にブランド化も進んでいます。
佐賀県唐津市神集島(かしわじま)に伝わる「石割豆腐」は、落とした拍子に石が割れてしまったといういわれを持つほど固く締まった豆腐です。昔ながらの製法で作られており、ほのかな塩味があります。日持ちがする豆腐で、煮しめにも最適です。ざる豆腐として何もかけずに食べると、ほのかな甘みが口に広がり、濃厚なコクを存分に味わうことができます。
有田町の郷土料理「ごどうふ」は、昭和の初め頃に中国人から製造法を教わったのが始まりと言われるちょっと変わった豆腐。つきたての餅のようなねっとり感とまるでプリンのような艶やかさで、普通の豆腐とは一味違う風味が楽しめます。
佐賀牛
唐津市、伊万里市を中心に肥育されているのが、「肉の芸術品」とも称される佐賀牛です。肉質等級4等級以上、かつBMS(※1)ナンバー7以上という非常に厳しい基準で厳選された県産黒毛和牛です。
(※1)ビーフ・マーブリング・スタンダードの略で、「脂肪交雑」を評価するための基準です。
肉質は極めて細やかでやわらかく、色も鮮やかなのが特徴です。霜降り状の脂肪が程よく入り、ステーキやしゃぶしゃぶの他に、せいろ蒸しなどでおいしく召し上がることができます。
佐賀海苔 有明海一番
佐賀県の有明海沿岸で取れるのが、佐賀海苔です。ツヤのある黒褐色をしていて、火で炙るとさっと緑色に変わります。口にするとやわらかく、とろけるような甘さと磯塩の香りが口の中いっぱいに広がります。
佐賀海苔の特筆すべきところは、スッと喉越しが良いことで、他の産地で採れる海苔とは最も異なる特徴です。有明海沿岸で養殖される海苔は名実共に日本を代表する海苔と言って過言ではありません。
もともと非常に品質の良い佐賀海苔の中で、「特にやわらかく口どけのよい秋海苔、冬海苔の一番摘み」で、「色、ツヤ、形の見た目の美しさ」、「旨味の基となるタンパク質含有量が50%以上」、「香りレベルが『優』以上」、「口どけが食感測定値45回以内の柔らかさ」のものを選別し、最後に味覚に優れた「味覚検査員」による検査で厳選された「最もおいしい」最高級の海苔は、「佐賀海苔 有明海一番」として全国の主要百貨店などで販売され、贈答品やギフトとして販売されています。
魅力的な食材と特産品が揃う佐賀県。観光名所以外にも佐賀の魅力はたくさんあるので、試してみてはいかがでしょうか。
※ 各品目の内容は、本調査時点(2014年9月~2015年)のものをベースに作成しています。一つの目安としてご理解下さい。
※画像はイメージです。
参考:『日本の地域食材2015年版』(NPO法人 良い食材を伝える会)