栄養価が高い人気野菜パプリカ
カラフルで栄養価のある野菜で、生食でも食べられるパプリカ。赤色、黄色、オレンジ色が人気です。国内でも生産されていますが、主流は輸入品です。韓国産が6割を占め、その他ニュージーランド産、オランダ産などがあります。日本での主な生産地は茨城県、宮城県、広島県など。1年を通して市場に出回っています。
鮮度の良いおいしいパプリカの見分け方と保存方法
全体にハリがあり色が濃くツヤのあるものがおいしいパプリカです。肉厚でヘタがピンとしているものを選びましょう。ヘタ付近にカビが生えやすいので、カビが生えていないかチェックします。
パプリカの保存方法
保存は冷蔵庫の野菜室で行います。パックされたものはそのまま、バラのものはラップに包みます。水分が多いとカビが生えやすいので水気をふき取ってから保存しましょう。
パプリカの栄養
パプリカには色により含まれている栄養素が異なります。黄色やオレンジ色のパプリカにはビタミンCやカロテンが、赤色にはビタミンCやカプサンチンが主に含まれています。
ビタミンCは免疫力を高めたり、コラーゲンの生成を促進したりする効果が期待できます。カロテンやカプサンチンには抗酸化作用があるとされます。
パプリカをおいしく食べる下準備
ヘタをくり抜くときは、包丁よりペティナイフが使いやすいでしょう。皮をむくときは、ヘタの部分に串を刺してコンロで直火で焼きます。表面が真っ黒になったら氷水に取って皮をむきます。飾りで使う場合は内側の筋を取り除きましょう。サラダ、ピクルス、炒め物、和え物など様々な料理に使用できます。
パプリカの種類
カラーパプリカ
赤色、黄色、オレンジ色など様々な色があり、色によって風味が異なります。熟してないものは全て緑色です。
パレルモ(イタリアンパプリカ)
20センチ程度の細長い品種です。甘味が強くジューシーです。
獅子から名前がついたと言われるシシトウ
シシトウは「シシトウガラシ」の略で、先端の部分を正面から見た時に、獅子の顔に見えることからこう呼ばれるようになったと言われています。
原産地は熱帯アメリカで、大航海時代にコロンブスがヨーロッパにトウガラシの辛味種を持ち帰ったことで世界中に広がったと言われています。日本には江戸時代にトウガラシが入ってきたという説があります。
シシトウはトウガラシの甘味種で小型のものを指します。丸ごと食べることができて、主に揚げ物や煮物などの和食で多く使われます。近年は、緑色の他に、熟した赤いシシトウも販売されています。主な生産地は高知県、千葉県、和歌山県などで、一年を通じて出回ります。
鮮度の良いおいしいシシトウの見分け方
新鮮なシシトウは、緑の色が鮮やかで、実の先端がくぼんでいます。皮にツヤとハリがあり適度な硬さがあるものを選びましょう。
シシトウの保存方法
シシトウの保存は、パックのままかビニール袋に入れて、冷蔵庫の野菜室に入れます。常温ではしなびやすく、温度が低すぎると低温障害を起こすので注意しましょう。
シシトウの栄養
シシトウにはビタミンC、カロテン、カリウムなどが含まれています。カロテンは体内でビタミンAに変化し、抗酸化作用を発揮するとされています。また鼻、のど、消化管の粘膜などを丈夫に保ってくれる効果が期待できます。
シシトウの下ごしらえの方法
シシトウは種を取らなくてもそのまま食べることができ、揚げ物、網焼き、味噌焼き、油炒めなどがおすすめです。種の食感が気になる場合は、縦に切れ目を入れて種を出します。揚げる際は、そのまま油に入れると破裂の可能性があるため、皮に切れ目を入れておきましょう。
熱してもビタミンCは壊れにくいですが、色と香りが薄れてしまうので加熱時間は短めにしましょう。
世界に多くの品種があるトウガラシ
トウガラシは、ナス科トウガラシ属の辛味種を指します。日本で主流の品種は「鷹の爪」ですが、沖縄県産の島トウガラシなど地方品種も数多く栽培されています。世界にも多くの品種が存在し、辛味度によって使い分けることが可能です。
緑色は未熟なもの、赤色が完熟したものです。旬は夏ですが、乾燥させたものは周年出回ります。日本国内での主な産地は、東京都、大分県、北海道です。
鮮度の良いおいしいトウガラシの見分け方
実の色ツヤがよくハリがあるもので、葉がある場合は葉がピンとしているものを選びましょう。硬くなっているものは古い場合があります。辛いものを選びたい場合は、緑色で熟しておらず、種の少ないものがおすすめです。
トウガラシの保存方法
保存する時はしっかり乾燥させましょう。風通しの良い場所で逆さに吊るしておきます。乾燥が不十分だとカビが生えやすくなりますので、ラップをして冷凍保存してもよいでしょう。
トウガラシの下ごしらえ方法
種の部分は辛いので取り除きましょう。ヘタの部分を切り落とし、軽くもんだらつまようじなどで種を削りとります。乾燥したものは少し水に浸けてから行いましょう。
調理後はすぐに手を洗い、トウガラシを触った手で目に触れないようにします。
同じトウガラシ属の野菜のなかでも、甘味種と辛味種があり、味わいは異なります。食卓の彩りとして使うだけでなく、味のアクセントに、ぜひ様々な料理で楽しんでみてはいかがでしょうか。
参考:「野菜と果物の品目ガイド~野菜ソムリエEDITION」(農経新聞社)