次の世代が、「壁をぶち破る」きっかけを
現在は、週末にボランティアの学生たちを受け入れる立場となりましたが、新規就農者が増え辛い理由が理解できたと言います。「若者が農業に飛び込むまでには、3つのステップがあると思うんです。1つめは、初めて農業に触れてみて『農業って、実は楽しいんだ、田舎はいいな』と、“農業の良さ”に気が付く段階。2つめは、農家の課題に気が付き、情報発信するなど外からの視点で解決しようとする段階」。ここで留まってしまう若者が圧倒的に多いと言います。
3つめは、「自分で就農してその課題をぶち破る段階」。ここまで次の世代を導くため、自らが地域に溶け込み、続く新規就農者が続きやすい環境を整えたり、若い世代と就農者が触れ合えるイベントを企画したりしています。今年5月には、農家を志す学生、そして料理人を目指す学生を集め、それぞれのプロから話が聞け、将来のビジネスパートナーとなり得る同世代と出会えるイベント「水田レストラン」の開催を予定しています。
その心は、「篠山という土地の可能性を感じるし、プレーヤーがいっぱいいた方が地域に深みが出て面白い」という真っ直ぐなもの。次世代をも巻き込んだ未来に胸を膨らませながら、自らの夢を育ててくれた畑を、大坂さんはきょうも耕します。
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