JA全農が伝えたい日本の酪農の現在――全国の酪農家たちが集った全農酪農経営体験発表会

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JA全農が伝えたい日本の酪農の現在――全国の酪農家たちが集った全農酪農経営体験発表会

JA全農が伝えたい日本の酪農の現在――全国の酪農家たちが集った全農酪農経営体験発表会

最終更新日:2018年10月31日

JA全農が毎年開く「酪農経営体験発表会」。今年も全国の酪農家が優れた経営やその技術を発表し、最優秀者が決まりました。また、学生たちが酪農に携わっていく想いを作文につづった「全農学生『酪農の夢』コンクール」の表彰式も同時開催。発表会を取材すると同時に、最優秀賞を受賞した酪農家の経営現場へ日々の取り組みを見学に伺いました。発表会を開催するJA全農の想いとは? 多様な視点からレポートします。

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「第36回 全農酪農経営体験発表会」が開催

今年も全国から6名の酪農家が集う

2018年9月7日、東京・大手町の日経ホールで全国農業協同組合連合会(JA全農)主催による「第36回 全農酪農経営体験発表会」が開催されました。全国のJA・県連やJA全農の各県本部から推薦を受けた優秀な酪農家が集い、その経営を発表します。今回は北海道、岩手県、埼玉県、長野県、富山県、大分県の酪農家6名。経営者ごとに地域の特色を生かしながら日々励む経営の事例が、20分ずつの発表で紹介されました。

第36回となる「全農酪農経営体験発表会」が9月7日、東京・日経ホールで行われ、酪農家たちによるスライドを駆使した発表がありました。

学生たちが酪農へ抱く想いを作文に

酪農家の発表後に行われたのは「全農学生『酪農の夢』コンクール」の表彰式です。全国の農業高校や大学などから応募のあった178作品の中から最優秀賞1名、優秀賞3名が選ばれ、最優秀賞を受賞した大阪府立農芸高等学校 資源動物科3年の川村咲貴(かわむら・さき)さんが自身の作文を朗読しました。題は「チーズで大阪、日本を元気に!」で、酪農が盛んではない大阪府でいかにチーズ工房を営んでいくかというもの。課題と解決策についてブランド化を見据え、数字で語られました。

審査員は今年の特徴に、酪農家出身ではない若者からの応募や、具体的な経営がイメージできるような作品が増えていることを挙げました。表彰式後の、担当教員も交えた酪農家との座談会は和やかに進みながらも「酪農経営で大事な点は?」「乳房炎対策で工夫していることは?」などと学生から鋭い質問がありました。

全農学生「酪農の夢」コンクールでも学生たちが夢のある発表を行いました。

30頭規模で1,000万円以上の所得をコンスタントにあげる山崎牧場が最優秀賞

今回の発表会で最優秀賞に選ばれたのは、岩手県岩泉町の山崎敏(やまざき・さとし)さん、幸子(さちこ)さん夫婦です。家族4人で経産牛(出産を経験した牛)34頭という山崎さん。生乳1キロあたりの生産費は82.3円と発表者6人の中で最も低い点や、粗飼料自給率100%を実現している点など、小規模ながら効率的な経営により、高い所得率を実現している点が評価されました。

最優秀賞に選ばれた岩手県岩泉町の山崎敏さん。

最優秀賞受賞者の経営現場とは?~岩手県岩泉町を訪れて

本州一広い町、岩手県岩泉町の酪農家

岩手県の沿岸北部に位置する岩泉町。東京23区の1.6倍という面積は、本州一という広さであり、さらに町の92%を森林が占めています。山崎さん夫婦が営む山崎牧場はそんな岩泉町の、太平洋から約2キロメートルの大牛内地区にあります。

岩手県岩泉町にある『RICH SOIL HOLSTEINS』。山崎さん家族が営む牧場です。

「規模を拡大し、がんばる方がいる中で、私のような小規模な酪農家がこのような賞をいただけるとは思わず、信じられなかった」と語る敏さん。
高校時代に、祖父、父と継がれていった牧場を継ぐことを見据えつつ、考えた冠名が「RICH SOIL」でした。和訳で”肥えた土”という意味に込めたのは、農業の基本が土づくりであるように、何事も基本に忠実にやるべきだという想い。変わらない想いが今回の受賞に結びついたとも言えます。そして、そこには代々継がれてきたものがあります。
「これまで祖父や父たちによって積み上げられたものがあってこその今回の受賞。私が経営者になったから、急に受賞できたわけではない」と強調しました。

家族では当たり前にやっていること

最優秀賞を受賞した発表テーマは「目標を『見える化』し、一致団結!家族酪農」。
出荷乳量の目標値や、発情予定牛、餌の銘柄・単価などの情報を貼り出して誰もが情報を共有できるようにしています。これらが家族だけでなく牛舎の客間に来たお客様が、どの位置に座っても見られるようになっていることがポイント。目標を他人に知られることで、自らにプレッシャーをかけています。

意識的に数値化してあちこちに掲げることで、誰もが容易に目標が分かるように工夫されています。

「私はこれが『見える化』だとは知りませんでした。ずっとやっていましたから。発表にあたって、全農さんに言われたことで気づいて。発表したことでいろいろな発見があり、経営を改めて見直せました。参加して良かったですよね」と敏さん。
妻の幸子さんも「どれも私たちには普通のこと。特別なことをやったつもりでなかったので、かえって嬉しかった。特別なことをしたら、もっとすごいことができるのではないかという励みにもなりました」と話しました。

普段の作業を「見える化」することで、家族全員が同じレベルで、どの作業でもこなせる体制を構築しています

地域とのつながりを大事にする

子どもが通う中学校のPTA会長を敏さんが務めるなど、家族皆が地域活動を行う山崎家。所属するJA新いわてでも敏さんは地区内の生産部会で一番若い支部長として活躍します。地域活動をしながら周囲に酪農への理解を広げるという敏さん。
「酪農は、例えば臭いがきついと言われてしまうと経営しにくくなりますし、地元に理解されることは必要です。ただ、私は酪農をつらいと感じたことはありません。高校卒業後に1年半、他の牧場に実習した当時の経験から考えれば、今は自分たちで営んでいる分、自由です。子どもや地域の行事に合わせて動けています」

敏さんは酪農をつらいと感じたことは一度もないと言います。

発表会で想いが結び付き、広がっていく

PRとコミュニケーションの場としての経営体験発表会

もちろん、地域を大事にし、優れた経営を行っていたのは経営体験発表会で発表した皆に共通です。優秀な経営者が集い、発表会の後の懇親会でも大いに情報交換がなされました。敏さんも「賞がもらえたから良かったのではなくて、いろいろな人の話を聞けたのが良かった」と感想を教えてくれました。

こうした魅力こそ、経営体験発表会の意義です。JA全農の酪農部次長 深松聖也(ふかまつ・せいや)さんは「経営体験発表会では、地域の気候や立地、あるいは規模の大小などの条件に合わせた多様な酪農経営が全国各地に存在していることをPRし、参加した酪農家や学生たちがお互いを刺激し高めあえるようなコミュニケーションの場としていくことが大事だと考えています」と話します。

発表会は酪農家同士や学生とのコミュニケーションの場にもなり、大いに盛り上がりました。

酪農は多くの仲間が関わっていることが魅力のひとつ

発表会の前日、9月6日には北海道胆振東部地震が発生し、電力供給が止まり搾乳ができなくなるなど、多くの酪農家が被害を受けました。発表会に参加できなかった方もいました。JA全農の深松さんも震災対応を行っていたため、発表を聴くことはできなかったと言います。

「酪農は酪農家が一人でやっているわけではなく、地元の農協や獣医に他の耕種農家等、様々な職種の仲間が関わり支え合っています。それが酪農の良さであり魅力です。今回の震災の対応でも、私たちJA全農は、酪農を支える多くの仲間たちと協力していきたいと考えています」

全国各地で活躍する酪農家たち、そして酪農家を目指す学生たち。互いの想いが結び付き、連携が広がっていくことでしょう。未来の酪農へ夢が広がります。

JA全農は積極的に酪農家さんたちを支援していきます。

★☆★「全農酪農経営体験発表会」ホームページ★☆★

JA全農(全国農業協同組合連合会)
公式ホームページはこちら

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