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実録! ライター西島の狩猟体験記 いよいよ警察へ……猟銃等講習会の試験勉強

連載企画:狩猟入門

実録! ライター西島の狩猟体験記 いよいよ警察へ……猟銃等講習会の試験勉強

マイナビ農業で「ジビエ入門」を連載している私ライター西島は、取材を機に狩猟免許を取得し、空気銃を所持するハンターになりました。銃で狩猟をしたい人は、公安委員会から「銃砲所持許可」を取得せねばなりません。実録シリーズ3回目は、私が所持許可を取得するために警察署で「猟銃等講習会」を申し込んでから、筆記試験に合格するまでの体験談をお話しします(狩猟免許試験についてはコチラの記事もご覧ください)。
※ ここで紹介する申し込み方法などは一例にすぎません。各都道府県によって手続きの方法が異なりますので、住所地の警察署に問い合わせてください。また、猟銃等講習会の実施手順などは、会場によって若干異なります。

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狩猟

銃砲所持許可を取得した後、射撃場に行って射撃の練習をしました

狩猟免許を取っただけでは銃による狩猟はできません。言うまでもありませんが日本は銃の規制が非常に厳しい! 特別な許可を得た人だけが、銃を所持することを許されます。それが「銃砲所持許可」です。「狩猟免許」と「銃砲所持許可」の両方があって、はじめて銃で狩猟ができるんです。

「銃砲所持許可」は各都道府県の公安委員会から取得します(運転免許証も公安委員会から発行されていますよね)。銃砲所持許可を申請する際に絶対必要なのが、「猟銃等講習会(初心者講習)」を受講した後に発行される「講習修了証明書」です。講習会では講義と筆記試験が行われ、筆記試験に合格しないと講習修了証明書はもらえません。この筆記試験が狩猟免許試験に比べて難しいんです!

今回は、私が警察署で猟銃等講習会を申し込んだ際の出来事や、筆記試験当日の様子などをお話しします。試験対策のために、私がどんな勉強をしたのかも紹介します。

警察で猟銃等講習会に申し込む

狩猟

画像はイメージです

警察署に電話すると……

銃砲所持許可に関する窓口は所轄の警察署になっています。昨年の6月ごろ、銃で狩猟をしようと決断した私。詳細がよく分からないまま、とりあえず警察署に電話をしました。

「猟銃の講習会に申し込みたいのですが、担当の方をお願いします」と言うと、生活安全課の銃砲担当の方につながりました。

狩猟

すると、電話口でたくさんの質問が。「なんで銃を所持するの? 理由は? 考え直したらどうか?」などと聞かれました。何の準備もせず電話してしまった私はシドロモドロに……。しかし、仕事でハンターさんを取材して自分も狩猟をやりたいと思ったこと、そのためにどうしても銃を所持したいことなどを話すと「では○日の○時に申し込みに来てください」とのこと。銃を持つって大変なことなんだ……と実感する最初の一歩でした。

警察署の生活安全課が受け付け可能なのは平日のみです。私がお世話になっている所轄では銃砲担当の方も1人しかいませんので、警察に行く際には毎回予約が必要でした。会社勤めの人ですと、職場の理解がなければ辛いかもしれません。

何とか無事に申し込めた!

指定の日時に警察署に向かいます。自動車関連の手続きで警察署には行ったことがありますが、それ以外ははじめてです。悪いことをしたわけでもないのにかなり緊張……。あれこれ追及されるのではないかと、心臓はバクバク。

警察署でも「どうして銃を所持しようと思ったのか? わなだけではダメなのか?」といった質問があり、電話で話したことを再度説明しました。が、それ以上の厳しい質問を投げかけられることはなく猟銃等講習会に申し込むことができ、ホッとしました。

猟銃等講習会は月に1回ほど行われています。定員が限られていて、すぐ満員になってしまうそうです。私も直近の日は申し込むことができず、次の月になりました。手続きに必要なものは印鑑、証明写真、受講手数料6800円の収入証紙でした。この他に、住民票が必要な地域もあるようです。

最後にテキストの「猟銃等取扱読本」を渡され、「あらかじめ家で勉強しておいてください」とのこと。怖い人だったらどうしよう……とビビっていましたが、警察署の方が丁寧に対応してくれて一安心です。

筆記試験のために私が勉強したこと

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銃の各部の名前や数字を暗記する

狩猟にも射撃にも縁のない人生を歩んできた私は、猟銃等取扱読本を見ても何をどこから覚えていいのか分かりませんでした。市販されているガイドブックを購入し、こちらを参考に基本的なことを覚えました。例えば、銃の各部の名称。銃口や引き金はさすがに知っていますが、先台(さきだい)や銃床などはじめて聞く名称もあります。

あとは、口径や弾丸の最大到達距離など、覚える数字がたくさんあるんです。こればかりは頭に叩き込むしかないと思い、ノートに書いて暗記しました。

狩猟免許試験では鳥獣や狩猟に関する問題が多く、猟具(銃やわな)の問題は2割となっています。それに対して猟銃等講習会では、銃に関する法令(若干ですが狩猟に関する法令が含まれます)や銃の取り扱いなど、銃についてさらに詳しく覚えることになります。

例題集を何度もやる

ひととおり基本を覚え、試験の1週間ほど前から例題集を解き始めました。県警のホームページにも例題が載っていましたが、私は銃砲店で購入した例題集を使用しました。例題集は、直接お店に買いに行けなくても、だいたいの銃砲店が配送してくれます。間違えた問題はマーカーでチェックをして繰り返し解きました。

猟銃等講習会、当日の様子

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筆記試験に合格すると発行される講習修了証明書

講義と筆記試験

猟銃等講習会の会場に行くと、30人ほどの受講者がいました。狩猟だけでなく競技射撃の人もいるため、若い大学生のグループもいます。午前中は生活安全課の方による猟銃等取扱読本を使用した講義です。午後からは猟友会のベテランハンターさんが来て、模擬銃を見ながら銃についての説明を聞きました。その後、筆記試験がはじまります。

問題は○×式の50問、9割以上の正答で合格です。時間は60分で、終わった人から退出し、待合室で待機します。私は自信のない問題が5問ぐらいあって、これは落ちたかも……と不安になりました。

ついに……合格発表!

待合室に試験の担当官がやってきて、4人が別室に呼ばれました。え!私、呼ばれてない……落ちたのか、と一瞬焦ります。すると「それ以外の方は合格となります。先ほどの席に戻ってください」と。はぁ~良かった~、合格していました。試験が難しかっただけにうれしさもひとしお。講習修了証明書を受け取り、ルンルンで家路につきました。その晩に飲んだビールのおいしかったこと!

しかし試験に合格したからといって、すぐに銃が所持できるわけではありません。まだまだ難関が待ち受けています。次回の実録シリーズは、ガンロッカー(銃の保管庫)の設置や、警察官の自宅訪問、身辺調査などについてお伝えします。銃所持希望の人はぜひチェックしてくださいね。

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