共同プロジェクト、第一弾は受注業務や帳票作成の効率化
ベジネコプロジェクトでは、ヤマト運輸の輸送ネットワークとオイシックス・ラ・大地の生産者ネットワークを活用し、出荷側の煩雑なデータ作業の効率化や物流事業者とのデータ連携による輸送の効率化など、受発注から届けるまでを効率化するオープンプラットフォーム構築に向けて共同研究を進めています。
今回はその第1弾として、農産品物流特有の煩雑な受注業務や帳票作成をシンプルに効率化するシステムの提供を開始しました。2月25日より、長崎県南島原市の「農事組合法人ながさき南部生産組合」が同システムを利用しており、3月11日からは山梨県中央市の農業法人「株式会社サラダボウル」での利用もスタートするそうです。
このシステムにより、これまでFAXや電話でやり取りしていた受注業務や、手作業で行っていたデータの入力や帳票作成などアナログで煩雑な作業を、パソコンやスマートフォンで一括して行うことができるといいます。生産者は出荷団体からの受注情報をどこでも確認できるようになり、出荷団体などでは小売店からの注文受付情報を自動で取り込み、各生産者への注文数量振り分けを過去の実績に基づいて自動計算で行えるようになるほか、納品書や請求書、送り状の帳票を一括で作成することが可能になるそうです。
2021年までに15,000生産者の利用目指す
同プロジェクトでは、2019年度中にソリューション第2弾として小売店との出荷調整の効率化などにも対応できるシステムの提供を開始し、第3弾としてそれらのデジタルデータを物流事業者と連携して輸送の効率化を図る仕組みを作る計画です。現在はオイシックス・ラ・大地の契約生産者を対象にサービスを展開していますが、今後は利用対象者を限定しないオープンプラットフォームとしての提供を予定しているとのことです。多くの生産者の産地の販路拡大や消費地の仕入れ先拡大に貢献できるサービスとして、2021年までに15,000の生産者が利用することを目指しているそうです。
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