灌漑・栽培作物の判別が、ドローン画像で可能に
今回の測量では RGB センサーを搭載したドローンを活用し、高精度な空中写真を撮影。自社のシステムで取得したデータを処理解析し、地上解像度(GSD)約2センチメートル/ピクセル精度のオルソ画像(土地の高低差によって生じるひずみを補正した空中写真)や1085の村を含んだマップなどを作成し、広大な土地の区画整理を実現しました。ドローンによる計測は、従来の作業員によるものと比べて、約半分の作業時間(2カ月間)で完了したといいます。
また、地質調査や水質調査を行い、そのデータをドローンで取得したデータと併せて処理・解析しました。これにより、肥沃な土地が居住地として使用されている場合には、農地に変えて農業の効率性を上げるなど、さまざまな改善策が検討できるようになりました。
このような最新技術を活用した測量により、灌漑の状況に加え、居住地と農地の境界や栽培されている農作物の種類など、土地に関する多角的な情報を視覚化し、現状の把握を容易にすることに成功しました。
農業用水の税金未納問題 解決への一歩
現在、インドでは農業用水の税金未納が社会問題となっています。より深刻な問題となっている背景には、インド国内全体の水利用のおよそ8割を農業が占めていることが挙げられます。徴税から逃れるため、耕作地としての申請がされていない地域で農作物が栽培されている例が多く見られました。農業用水に対する徴税が極めて困難なことから、政府にとってこの課題の解決は急務となっていました。
これに対し、同社はドローンを活用した大規模な測量を実施し、高精度なデータベースの構築を実現。過去に作成された地図をアップデートすることで、土地の使用状況や変化を正確に把握することができるようになりました。これにより政府は、徴税の対象地域の特定、加えて地質や水質に応じた土地に対する徴税額の決定が可能となりました。
テラドローンCEOの徳重徹 (とくしげ・とおる)さんは「従来、政府は作業員による測量を行なってきたが、データがほとんど残らない上に、人的ミスが生じていた。しかし、ドローンを活用することで、政府はさまざまな種類の処理解析されたデータを蓄積することができ、将来も活用していくことができる。今後もドローンを活用した大規模な測量を行い、各国が抱える問題を解決していきたい」と話しました。
同社は、今後もドローンや最新テクノロジーを活用した測量や点検を効率的に実施し、付加価値の高いデータを提供することで、日本や世界各国の政府、企業に貢献していきたいとしています。
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テラドローン株式会社
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