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たった33日で高機能レタスが育つ。『木内計測』のオーダーメイド可能なコンテナ型植物工場

たった33日で高機能レタスが育つ。『木内計測』のオーダーメイド可能なコンテナ型植物工場

日本に植物工場が登場して約30年。新たな農業スタイルとして注目を集め、企業や大学などで研究開発が行われ、進化を遂げてきました。株式会社木内計測もそのうちの1社。主力業務である各種プラントのメンテナンスで培った技術力を活用して植物工場事業に参入し、20ftのコンテナを使用した植物工場を開発しました。コンパクトで初期投資が抑えられ、テスト導入から新たな品種研究などに幅広く、長きにわたり使用可能な点が、最大の特徴。それぞれのユーザーの希望を実現する汎用性の高い植物工場として、全国から導入に向けた問合せが多数寄せられています。そのリーダーとして活躍する技術課の安井弘さんにお話をお聞きしました。

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コンテナ内で、イキイキ新鮮な野菜を栽培

33日でフリルレタスがイキイキ育つ技術には木内計測のノウハウが集約されている

木内計測は、電力、石油などの各種プラントの自動制御機器などのメンテナンスサービスを主軸とする企業。その技術力を活かし、“人にとって不可欠なものをつくる”という観点から安井さんが着目したのが植物工場ビジネスでした。2013年にプロジェクトが立ち上がり、茨城県日立市で東日本大震災の影響を受けたことから、安井さんは、「安心して生野菜が食べられるように、コンパクトで一連の作業ができる植物工場を手軽な価格でつくりたい」と。それが研究の軸になりました。

そして、2016年に完成したのが20ft(長さ6m×高さ2.6m×幅2.4m)の冷蔵コンテナを利用したコンパクトサイズの「完全人工光型植物工場研究施設」です。コンテナ内には、複数の液肥を供給するポンプ装置、栽培環境をコントロールする制御システム、栽培棚、LED照明など必要な装備がコンパクトにまとめられています。

商品としてはコンパクトサイズのため、初期費用が抑えられるというのが大きな特徴。水と電気の供給があり、コンテナを設置できるスペースがあれば、町中でも郊外でも場所を問わず、全国どこでも設置できる手軽さを備えています。

独自システムで多品目栽培を実現、実証実験により失敗のない栽培を提案

室温、湿度、水量などさまざまな条件を組み替えて実証実験が繰り返される

「これまで植物工場では、他の野菜を作ろうとするとシステムを入れ替える、もしくは改造する必要があり、多額の費用がかかるという課題をよく耳にしました。また、作ってみたい野菜はあるものの、実験する場所、施設がないという課題もあり、それらをすべて解決したかった」。安井さんは研究に込めた想いをそう話します。

水耕栽培では、LEDの照射時間、温度、水温、液肥濃度、pH濃度などの組み合わせを変えて、高品質の野菜をつくるための最適な栽培環境を設計します。野菜によっては、適した栽培環境が異なります。同社では簡単な操作でさまざまな栽培環境を変えることを可能とする制御システムを独自に開発。また、同時に複数の液肥が供給でき、栽培棚ごとに違う液肥を供給可能で、一つの装置で多様な野菜が栽培できる植物工場を実現しました。

カリウムの含有量の低さも検証済み
<フリルレタスのカリウム含有量グラフ(mg/100g)> 一般(露地)品:文部科学省 日本食品標準成分表2015年より

同社若狭事業部(福井小浜市)には管理、準備と3つの栽培を可能としたコンテナ型植物工場があり、5つのコンテナを通路で連結しています。そのうちの1つでは高機能野菜である低カリウムのフリルレタスを栽培。研究を重ね、カリウム含有量を85%カットする栽培環境を設計し、種から33日間での収穫を実現しました。現在では、自社ブランドとして販売もしています。同タイプの隣のコンテナではイチゴを、その隣では別タイプでキュウリ、ナス、小松菜と棚ごとに異なる野菜を栽培していました。側面LED照射型反射パネルは高さ調整や脱着を容易にしています。キュウリのつるは横にはわせたネットをつたい横に伸ばすなど、随所に創意工夫がありました。

聞けば、フリルレタス以外は実証実験中の野菜とのことで、「当社ではお客様の『こんなことをしてみたい』という要望に応えて栽培環境を設計して、ここで実証実験をしてから見積もりを提案しています」と話す安井さん。つまり、要望に応えた植物が“安定して栽培できる”というお墨付きのもとで、購入を検討できるのです。また、同社の植物工場は3タイプあり、それを一式購入するだけでなく、用途に合わせた必要な装備のみを選んでオーダーメイドで設計することもできます。そのため、「初期費用が抑えられ、初めてでも安心できる」と全国から問い合わせが寄せられています。また、多種液肥が同時に供給できることから研究用としてのニーズもあるという。

“見せる”栽培も可能、コンテナの特性を活かし用途拡大

営業部敷地内に設置した『完全人工光型植物工場研究施設』

名古屋でスイーツ店を営むオーナーは、「自分の店のケーキに使うイチゴが栽培できないか」と問い合わせが入り、即座にイチゴの栽培実証を開始しました。

「水耕栽培の知識はないし、最初から大規模にできない」という懸念を持ちながら、同社の植物工場を計6回見学したそうです。スイーツ店は名古屋の街中にあり、広い敷地はないがコンテナなら設置が可能。また、苗からイチゴを育てる一連の作業を自分の目で確認し、「これならできそうだ」と購入を決意されたそうです。

コンテナ内部のレイアウトはもちろん、窓を付けたりと自由に改造できる特性があり、小窓をつければ、店を訪れるお客様に“見せる”栽培ができると同時に、食育の役割も果たせるという付加価値も見込めます。安井さんは、納品後も毎月店を訪れ、さまざまなデータをチェックして安定した栽培をサポートし、新しい情報も提供しています。現在このお店では、20ftのコンテナに90株のイチゴを通年栽培し、今後はお客様の見学、イチゴ持株制などの企画を考えられているという。

そのほか、あるイタリアンレストランからは「サラダに使える、いろいろな形のキュウリができないか」、肥料の研究所からは「制御システムを活用して自動灌水装置をつくりたい」など、さまざまな相談が寄せられています。コンテナを改造して、半面をガラス張りにすれば、サラダのオーダー後、目の前で新鮮な野菜を収穫するパフォーマンスも可能。また、コンパクトサイズであるものの、量産を目指したければ、コンテナを並べたり、積み重ねたりして、栽培スペースを拡大することもできます。さらに大規模な植物工場を運営する企業においては、次のビジネスを生み出す研究所や工場の増設施設としても活用できます。

また、植物工場内部への立ち入り見学は、不可としているところが多い中、同社植物工場では実際に栽培しているところまで見学可能としており、非常に珍しい。

障がい者の雇用の場としても注目、新たな人材と発想で広がる可能性

自社商品のフリルレタスはスーパーでも人気商品になっていると語る安井さん

現在、植物工場のニーズは農業界だけに留まりません。障がい者の雇用の場として注目され、障がい者施設の中に植物工場を設置し、食育、職業訓練に利用する事例も全国に増えています。

気象に影響を受けず、安定して植物が栽培できる生産システムとして誕生した植物工場ですが、その運営目的は年々多様化しています。「今後は、これまでの事例にとらわれずに、『こんなふうに使ってみたい』という新しい発想が必要になります。そんな期待に応えられる若手人材の協力があれば、植物工場の可能性は益々広がり、ノウハウも高まっていくことでしょう」と今後の植物工場の在り方を話す安井さん。

初期費用が抑えられ、コンパクト。そして、ユーザーの相談にのってくれるサービス体制を持つ同社の植物工場は、用途拡大の一役を担っているといえましょう。「当社の設備を利用して、量産を目指すのも1つ。低カリウム野菜のような付加価値のある高機能野菜を栽培するのも1つ。お客様が儲けを出し、新しいニーズに応えていくには新たな秘策が必要です。その力添えは、木内計測が手厚くサポートします」と安井さんは笑顔で語ってくれました。

【関連情報】
木内計測の会社概要はコチラ

【連絡先】
〇株式会社木内計測 計装事業本部 技術課
〇本社住所:〒543-0011 大阪市天王寺区清水谷町4番12号
〇電話番号:06-6762-0864

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