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GPS機能搭載の小型トラクタ『NB21GS』がもたらす圃場の省力化 ー株式会社クボター

GPS機能搭載の小型トラクタ『NB21GS』がもたらす圃場の省力化 ー株式会社クボター

株式会社クボタ(本社・大阪市浪速区)がリリースした『NB21GS』は、農業が抱える人手不足解消や農家の省力化などの課題に対するひとつの“答え”と言えます。小型機としては業界初(※2019年4月時点・同社調べ)となるGPS制御による直進アシスト機能を搭載したトラクタは、とりわけ小規模の米や野菜農家の作業効率に劇的な変化をもたらしつつあります。ここでは、特筆すべきスペックとともに、ユーザーの圃場における同機の画期的な役割についてレポートします。

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GPSによる直進アシスト機能付きコンパクトトラクタ『NB21GS』

現場の細かなニーズに応える付加機能と容易な操作性

「For Earth,For Life」を掲げ、農業の今と未来に寄り添う製品づくりに取り組む株式会社クボタ。
1890年の創業以来、徹底した現場主義に基づく営業は今や、日本にとどまらず、さまざまな国や地域に拡大し、農業をはじめ、水や環境問題などのあらゆるニーズに広く貢献しています。
昨今の国内農業において喫緊の課題といえる省力化や低コスト化においても、同社は2016年から自動運転トラクタを含むGPS農機ファームパイロットシリーズを順次発表してきました。
そして2019年1月、主に小規模農家の省力化・軽労化に向け、同社が製造する小型トラクタとしては初となるGPSによる直進アシスト機能を搭載した『NB21GS』がリリースされました。

播種や苗の植え付けにあたり、直進精度が物を言う耕耘(こううん)や畝立ての作業はこれまで、熟練者がハンドル操作を一手に担うことが大半でしたが、『NB21GS』はハンドル自動制御機能が加わり、機械操作に不慣れな人でも容易に直進可能となった点が最大の特長といえます。
これにより、熟練者の確保が困難な担い手の人出不足解消や小規模農家が保有する圃場において、圧倒的な作業効率の改善が期待されます。

『NB21GS』の開発担当者、川井美紗子さんに本機の特徴を伺いました。

『NB21GS』が誇る主な機能・操作性

①直進アシスト機能

一工程目で始点A・終点Bを登録し、直進の基準線を設定すると、次工程からは直進アシスト機能を「ON」にするだけでハンドルが自動制御され基準線に対し並行に(まっすぐに)作業ができる。
※基準線の登録や直進アシスト機能の「ON/OFF」はコックピット内の「GS操作レバー」で簡単に操作可能。
※直進アシスト機能は5°までの傾斜にも対応するため、丘陵地などの畑でも走行できる。

②手動補整スイッチ

GPSの測位状況によって作業中に直進のズレが生じた場合には、ハンドル横の「手動補正スイッチ」で簡単に左右方向の軌道修正ができる。
※スイッチ操作一回あたりの補正量は0.5cm単位で最大5cmまで設定可能。

③カラー液晶モニタ

①②の操作方法や機能にかかわる情報を4.3inchカラー液晶モニタで確認できる。
また、画面は視認性の高いイラスト表示が中心。手動補正スイッチの補正量設定などの各種設定をより分かりやすくした。

④安心サポート機能

直進アシスト機能使用時でも手動ハンドル操作が優先されるため、障害物を避けるなど緊急時でも安心して対処できる。
さらに、GPS受信低下や作業終了位置の接近、傾斜角が大きいなど、作業上の注意点を、モニタ表示とブザーで確認できる。

「人手を最小限に抑えられる機能面の向上はもちろんのこと、農業経験が浅い人でも取り扱える容易な操作性こそ、『NB21GS』の最大のメリットです。」と川井さんは語ります。

開発担当者の川井美紗子さん。『NB21GS』で畝立てをした圃場をバックに

初心者でも安心の操作性が魅力。小型ながら21馬力を誇るパワフルな設計にも着目したい。

大分県豊後高田市。周防灘に面する約400haの農地では、西日本有数の生産量を誇る白ネギが栽培されています。
海抜ゼロメートル地帯(=干拓地)特有の砂土地で育った白ネギはミネラルを多く含み、甘みと旨みの調和がとれた『大分白ネギ』として多くの人に親しまれています。

野田俊一さんが経営する株式会社グロウの農場も、同干拓地帯内に13haの作付面積を有しています。
約7年前、野田さんは御歳70を目前にした父親の仕事を継ぐ形で、祖父の代から40年以上も続く圃場運営を担うことになりました。

個人事業主から現在の法人に切り替えたのは2年前。
野田さん自身、継業するまでは一般企業に勤務する会社員だったこともあり、就農当初は白ネギ、まして農業に関する知識や技術も皆無に等しかったといいます。

「ゼロから農法を覚えることはもちろん、会社勤めの頃とは異なり、世間が休日でも白ネギの生育状況を見ないといけませんし、収穫までの一つひとつの工程に相当な労力と手間がかかることを痛感しました」。

現在、圃場に携わる従業員は13名。
ここ数年ベトナムからの技能実習生も多く受け入れているとはいえ、広大な圃場で連作に臨む苦労は絶えないと野田さんは言います。

しかし、彼のようにまったくの異分野から就農した立場がかえってプラスに働くこともあります。
それは生産能率を上げるための客観的視点による“仕組みづくり”です。

「従来は畝を立てるにしても、一本のロープを150m張って目印をつけ、それを頼りにトラクタを走らせていました。1町(1ha)の圃場でそれを一人で行うとすれば、150m×40ライン。ふかふかした砂地の上をおよそ1kmも歩くことになります。時間にして2時間強です。本来おこなえる作業も、時期によっては手薄になりかねません」

ネギの生育に適したふかふかの砂地であるが、人力で畝立てをするには苦労も

作業能率を上げることは、従業員の明確な役割分担を生み、ひいては圃場全体の作業軽減が実現する。農家として栽培技術の研鑽も決して無視できない側面である一方、“当代”としての野田さんの考えは、従業員の働き方も含めたサスティナブル(=維持できる)な圃場経営を実践することです。

収穫時期を除き、残業のない“職場づくり”にも熱心だからこそ、「アイデアを模索する日々ですね」。
と彼は微笑みます。

折しも『NB21GS』との出会いもそんな“模索”から生まれたものでした。

「例年通り、いつものトラクタで作業しようと検討していた頃、父が「中九州クボタ 高田営業所」の展示会におじゃましました。2019年3月のことです。GPS機能が搭載された小型トラクタという新鮮さに「こんなのがあったぞ!」と父が興奮気味に話すので、率直にどんなものか気になりましたね。同所の都留所長から我々の圃場で実演をしてもらえる機会をいただけたことも大きな経験でした」。

実機が圃場に入り、機能や操作ガイドを一通り受けたのち初乗車したという野田さん。
実際の畝立てを行って感じたのは「なかなか畝の出来がいい!」という前向きな手応えだったそう。

また同時に、1町あたり幅12mの圃場に自分たちが意図する本数の畝が正確に作れるか。数字上の検討も重ねた末、野田さんが出した結論は「YES」でした。

「最新テクノロジーに関心の高い父親の後押しもあって購入に踏み切れた部分もあります(笑)」。

圃場での実演を提案した「中九州クボタ高田営業所」都留所長(左)とユーザーの野田さん

圃場環境にフレキシブルに順応する強みと新しい課題

野田さんが『NB21GS』を導入した理由はもう一つあります。

それは2018年7月におきた西日本豪雨です。

それまでの圃場は、長きにわたり苗床に畝を立てずに植え付けをおこなっていたため、局所的な大雨に見舞われた当時、一日にしてすべての苗が倒れてしまったといいます。
「その後の応急処置も含め、それは大変な思いをしました」。
砂地、さらに海抜ゼロメートル地帯というリスクも念頭にはあったと話す野田さんですが、
「実はこれまで畝立てを試みる機会がなかったわけではないんです。ただ、その場合は圃場の面積が余分に必要ということもあり、目立った災害経験もなかったので、とりたてて畝立ての必要性を感じていませんでした。今振り返れば、自然に対する“甘え”があったのかもしれません」。

リスクヘッジの観点からも『NB21GS』の導入は圃場にとって重要なものとなりました。

春まき分の播種が間もなくピークを迎える5月。
先にも触れた作業能率という点において、『NB21GS』は野田さんの圃場でどのような“効力”を発揮しているのでしょうか。

「当然ながらGPS機能によって直進性が増した点が一つ。また、操作性がアップしたことで、自分一人で狭い間隔(面積)での作業を行えるようになった部分も大きいですね」。
機械を所有して間もない時期でありながら、コックピット内の機能や操作性を理解するまで時間を必要としない部分もまた着目すべきポイントです。

さらに、これまで数時間かかっていた畝立て工程をスマートに行えるようになった分、他の作業に時間を割けるようになったことも『NB21GS』が作業能率向上に寄与しているといえます。

「土地柄もあり、横のつながりも強いため、機械導入時は多くの仲間(同業者)が見物しに来てくれました。それぞれがいい反応をしていましたよ」。

『NB21GS』を使った実走風景

一方、メリットが先行する傍で、「使えば使うほど細かい課題も見えてきた」。と野田さんは話します。

「種を蒔いた時に、畝高だとどうしても水分不足が気になるんです。
随時対策は打っているものの、こと自然が相手ですからもっといい方法を考えなくてはいけませんね」。

また、圃場の規模にもよりますが、直進とはいえGPSセンサーの感度によって数cmの誤差が生じることも稀にあると野田さんは指摘します。

「一般的な小規模農家であれば1~2cmの誤差は影響がないかもしれませんが、一定以上の圃場面積がある我々からすれば、そのズレは無駄にできません。『NB21GS』は、圃場環境によって誤差が生じた場合、手動補正スイッチを使えるので、いつもはその場で補正するようにしています」。

開発担当者にとってユーザーからの生の声は貴重なものとなる

“新”機械化で見える大分白ネギの明るい将来性

干拓地という特性上、雨上がりを見計らって迅速に行う畝立て作業。
『NB21GS』の導入によって基準線を引きやすくなり、砂土が乾かないうちに畝立てができるようになったことは圃場にとって確かなメリットです。

ただ、一つの工程の能率が上がるだけでは野田さんが掲げる理想の圃場環境は実現しません。

「農業全体にいえることですが、業界の未来を考えるにあたり、省力化ほど急がれる課題はないと感じます。そうでないと“農業はきつい”という世間のマイナスイメージはいつまでも払拭できませんから」。

その言葉は同時に、農業の現場に寄り添い、常に先進的な開発を手掛けてきた農機具メーカー『クボタ』への期待を意味しています。

法人化し、経営基盤を強化することで、働く環境の改善にも取り組んでいる同社が『NB21GS』をはじめとする新時代の農業機械を積極的に取り入れるのも、すべては次世代(未経験)の担い手を意識してのこと。

「従来までは修行のように長い歳月をかけ、機械操作などの訓練をしなくてはならなかった。でもそれをGPSが補ってくれることで劇的に操作が簡単になりましたし、経営者たる自分の立場とすれば、農業未経験者から求人を募りやすくなったことも大きいですね。
意外と簡単だ、とか、思ったほどきつくない、という農業に対するイメージの転換から若い人たち(未経験者)の定着を図っていくことが、今後はいっそう必要だと感じています」。

幸い、株式会社グロウのある豊後高田市の長ネギ圃場は活況を呈しています。

昨今問題視される耕作放棄地もなんとゼロ。これはつまり、産地全体に元気がみなぎっている証です。

この気運を維持するためにも、野田さんは皆で手掛ける白ネギを近隣の市場のみならず、関東など他地域にも流通の裾野を広げていきたいと考えています。

「産地が元気になれば人の笑顔が増えると思います。時間はかかるかもしれませんが、新しい業態の模索も含めアイデアを練るのも私の務めです」。

未経験から飛び込んだ農業の世界も今年で8年目。
野田さんの挑戦は道半ばとはいえ、その姿勢は未来の地域農業、ひいては大分白ネギと新たな消費者を結ぶ重要な架け橋として計り知れぬ可能性にあふれています。

畝立てした畑に立派に育った白ネギ

【NB21GSユーザーボイスNo.1】
クボタ GPS直進アシスト機能付きトラクタNB21GS~白ネギ・大分県豊後高田市~


株式会社クボタ
所在地:大阪市浪速区敷津東1丁目2番47号
問合せ:お近くのクボタのお店まで

●クボタ農業機械公式サイト『電農スクエア』はコチラ
●『NB21GS』 製品情報はコチラ
●『クボタ営農ナビ』Facebookはコチラ


◆取材協力◆
株式会社中九州クボタ 高田営業所
所在地:大分県豊後高田市界77-12
TEL:0978-22-1541

株式会社グロウ
所在地:大分県豊後高田市呉崎995-2

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