【プロフィール】
金澤晋二郎(かなざわ しんじろう) 株式会社 金澤バイオ研究所 所長。元九州大学農学部教授。専門は土壌微生物、土壌生化学、環境微生物学、未利用有機物の資源化など。2001年の九州大学で行われた「学内ゼロエミッションプロジェクト」で提供した超好熱細菌をもちいた「超高温・好気発酵法」による有機質肥料「土の薬膳」が好評だったことをきっかけに、退官2年前に株式会社 金澤バイオ研究所を設立し、土づくりに取り組む。常時80度以上の高温で好気発酵を行う超好熱細菌を利用した「超好熱・好気発酵法」を開発し大腸菌、害虫病原菌、寄生虫、雑草種子などを死滅させたクリーンで高品質な肥料「土の薬膳®」を開発する。その他、様々な企業や機関との共同研究やプロジェクトも手がける。 |
超好熱細菌とは
――ここで作られている培養土の一番の特徴は、超好熱細菌による有機肥料「土の薬膳®」を肥料として製造されているところだと思います。この超好熱細菌の特徴について教えていただけますか。
微生物はね、種類によって増殖する最適な温度が違うんだよ。普通そこらへんにいる中温(常温)菌は20度〜40度くらいを好むんだけど、だいたい50度以上になると活動を休止してしまう。それ以上の温度を好んで生育する菌を好熱菌、さらにその中でも80度以上のかなり高い温度帯でよく生育する菌を超好熱菌と言うんだ。
――そんなに高い温度のところでも生育できる菌もいるんですね。それはどうやって発見したんでしょうか。