耕作放棄地とは? 放棄地の利用方法や補助金制度
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耕作放棄地とは? 放棄地の利用方法や補助金制度

耕作放棄地とは? 放棄地の利用方法や補助金制度
最終更新日:2019年08月19日

現在、農業者の高齢化や若者の農業離れなどによって「耕作放棄地」が増加しているといわれています。具体的に耕作放棄地とは、どんな土地のことを指すのでしょうか。
ここでは、耕作放棄地の概要のほか、利用方法や補助金制度などについてご紹介します。

耕作放棄地とは1年以上作物が栽培されていない土地のこと

耕作放棄地とは、「もう利用されていないが、過去に作物が育てられていた土地」のことを指します。農林水産省では、耕作放棄地を「以前耕作していた土地で、過去1年以上作物を栽培せず、しかもこの数年の間に再び耕作する意思のない土地」と定義しています。これは5年ごとに行われる農林業センサス(農林業施策の企画・立案・推進のための調査)で、農家などの主観に基づいた回答により把握されます。なお、「不作付地」や「遊休農地」は、少なからず耕作を行っている土地や、今後耕作する見込みのある土地が含まれるため、耕作放棄地とは異なります。

耕作放棄地が増加している原因としては、農業者の高齢化や若者の農業離れなどが挙げられます。耕作放棄地の増加は農地の減少にもつながるため、食料自給率低下の原因にもなります。

増え続ける耕作放棄地が抱える課題

耕作放棄地の面積は、どのくらい増え続けているのでしょうか。農林水産省が2017年に発表した「荒廃農地の現状と対策について」によると、耕作放棄地の面積は年々増加しており、1975年の13万1000ヘクタールから2015年には42万3000ヘクタールとなっています。この数字が示すとおり、耕作放棄地の増加はかなり深刻な状況といえるでしょう。
それでは、耕作放棄地が増加することによって、どのような問題が発生するのでしょうか。食料自給率が低下してしまうこと以外にも、次のような問題が発生するリスクが高まります。

田畑の状態悪化が進む

農地として利用されなくなったとしても、土壌の質を維持するためには適切な管理が必要となります。耕作放棄地となり、農地としての機能を維持するための管理が行われなくなってしまうと、土壌の質はどんどん悪化し、作物が育つために必要な栄要素が失われてしまいます。放置する期間が長くなるほど田畑の状態悪化も進み、農地に戻すことが難しくなるでしょう。

他の農地にも悪影響を与えやすい

耕作放棄地には、害虫や雑草が発生しやすくなるため、周囲の農地の作物にも被害が及んでしまう可能性があります。また、鳥獣も現れやすくなり、近隣の民家や住民にまで被害を与える恐れがあることから、生活に影響を及ぼす問題となっています。

耕作放棄地を再生するためには?

耕作放棄地の利用方法としては、再び農地として活用するか、農地以外の用途で活用するという2つが考えられます。農地以外の用途では、駐車場や宅地用の土地として貸し出すといった方法がありますが、農地を転用できるかどうかは、立地条件や転用後の用途によって異なるため、条件によっては転用が認められないケースもあります。

また、耕作放棄地となっている農地を農地として貸借および売買する場合には、農地の所在する市町村の農業委員会の審査を受け許可を得る必要があります。そのため、無許可での貸借や売買は無効となってしまいます。

耕作放棄地を借りられるサービス

土地を農地として売却する場合、相手も農家でなければならないため、誰もが気軽に農地を購入し、農業を始めることはできませんでした。
しかし、2014年度から全都道府県に設置された「農地バンク」のような仲介サービスを利用することで、農家ではない人も、農地を借りることができるようになりました。農業をリタイアして農地を貸し出したいと思っている農家や、新規就農のために農地を借りたい人などが、公的機関を通じて貸し借りができるため、双方が安心して利用できます。農地を借りるためには、都道府県別の公募状況を確認の上、農地バンクが実施する「借受公募」に応募する必要があります。

耕作放棄地再生のための補助金

農業者が耕作放棄地で農業を再開する場合、再生作業や土づくり、必要な設備や施設の整備といった取り組みを支援するための補助金「耕作放棄地再生利用緊急対策交付金」を利用することができます。
また、地方自治体によっては、耕作放棄地再生のための補助金制度を用意しているケースがあります。制度の有無や金額は自治体によって異なりますが、地域の自治体の補助金制度について確認してみることもおすすめします。

耕作放棄地の活用の方法を知ろう

耕作放棄地の概要やその利用方法、補助金制度などについてご紹介してきました。耕作放棄地は、所有しているだけでも固定資産税が毎年発生してしまうため、売ったり貸し出したりするなど、有効活用するのがおすすめです。
また、あらかじめ耕作放棄地のリスクを知っておくことで、早期に有効活用できる方法を探るなど、対策を考えるきっかけにもなるはず。
まずは、どんな土地の利用方法があるのかを知り、自分の状況と合わせて選べるようにしておくことが大切です。

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