新型コロナウイルスを乗り越える! 農業者が活用したい助成金や補助金を紹介【最新版】

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新型コロナウイルスを乗り越える! 農業者が活用したい助成金や補助金を紹介【最新版】

新型コロナウイルスを乗り越える! 農業者が活用したい助成金や補助金を紹介【最新版】
最終更新日:2020年08月13日

新型コロナウイルスによる農業経営への影響は、農業者にとって共通の悩みでしょう。これらのダメージを軽減させるべく、国や自治体などから、助成金・補助金が支援策として打ち出されています。幅広い対象に支給されるものから、農業者特有のものまで、農業経営に役立つ助成金・補助金等をまとめて、お悩み例ごとに紹介します。
※ 本記事の情報は6月18日現在のものです。

経営を安定・継続させたい、売り上げ下落分を補てんしたい

農業者を対象とした補助金(第2次補正予算で追加)

まず、農業者に特化した補助金として、「経営継続補助金」があります。これは、農業者が、感染拡大防止対策を行いつつ、販路回復・開拓などに取り組む経費の一部を最大150万円補助するものです。
対象事業は以下の2つです。

①経営の継続に関する取り組み
②感染拡大防止の取り組み(①と合わせて行う)

常時従業員数が20人以下の農業者を対象に、①へは補助率3/4で最大100万円が、②へは①の補助額を上限として最大50万円までの全額が補助されます。例えば、①は無人販売機の導入費や展示会への出展費のほかGAP取得にかかる経費なども対象となり、②は消毒費やマスク購入費などが対象となります。

金額 ①経営の継続に関する取り組みに要する経費の3/4、100万円まで
②感染拡大防止の取り組みに要する経費 50万円まで
対象 ・農林漁業者
・法人(農業法人、農事組合法人、社会福祉法人、NPO法人、農林漁業を営む協同組合等の組合 等)
・それぞれ常時従業員数が20人以下
申請先 ・経営継続補助金事務局(詳細は6月18日現在未定)
・農林水産省が指定する支援機関のサポートを受けて経営計画を作成して申請
期限 1次受付締切:2020年7月29日(水)
2次受付締切:調整中
その他 2020年5月14日以降に発生し、事業期間中(原則2020年12月末まで)に支払いが完了した経費が対象
詳細URL https://www.maff.go.jp/j/keiei/keizoku.html

対象者が幅広く、事業全般に使える給付金

次に、対象が幅広いものとして、「持続化給付金」があげられます。
売り上げの減少に対して、中小法人等には200万円、個人事業者には100万円を上限とする給付金が支給されます。2020年1月から12月の、いずれかの月の売り上げが、昨年の同じ月と比べて、50%以上減っている場合が対象です。
農業者の場合、年間で、収穫・販売の時期に売り上げが偏ることもあるでしょう。現在は売り上げ50%減の月がないとしても、2020年のうちに前年比売り上げ50%を下回る月があれば申請できます。

●持続化給付金

金額 ・中小法人等200万円、個人事業者100万円まで
・ただし昨年1年間の売り上げからの減少分(前年の総売り上げ(事業収入))-(前年同月比50%減の月の売り上げ×12ヶ月)が上限
対象 ・新型コロナウイルスの影響で、ひと月の売り上げが前年同月比50%以上減少した月が存在している事業者
・資本金10億円未満、従業員数2000人以下の事業者や、個人事業主 等
申請先 ウェブサイト(https://www.jizokuka-kyufu.jp/)からの電子申請が基本
期限 2021年1月15日まで
その他 事業全般に広く用いることができる
詳細URL https://www.meti.go.jp/covid-19/jizokuka-kyufukin.html

補助金により、前向きに事業に投資したい

一方、前向きに販路開拓など投資をしていきたいという農業者もいると思います。
その場合、「小規模事業者持続化補助金」という補助金があります。小規模事業者(農業の場合、常時使用する従業員が20人以下)に向けたもので、チラシやインターネットでの広報費や、新商品の開発費などが対象です。
補助金額は、対象経費の2/3(上限50万円)です。申請には経営計画書の作成が必要ですが、商工会議所の指導・助言を受けることができます。

●小規模事業者持続化補助金(一般型)

金額 原則50万円を上限に対象経費の2/3を補助
対象 商工会議所の管轄地域内で事業を営んでいる小規模事業者(農業の場合、常時使用する従業員が20人以下) 等
申請先 経営計画書・補助事業計画書を作成し、地域の商工会議所で補助事業者の要件を満たしているか等の確認を受けるとともに、事業支援計画書等の作成・交付を依頼
期限 第2回締切 2020年6月5日(金)
第3回締切 2020年10月2日(金)
第4回締切 2021年2月5日(金)
その他 対象となる経費は①機械装置等費、②広報費、③展示会等出展費、④旅費、⑤開発費、⑥資料購入費、⑦雑役務費、⑧借料、⑨専門家謝金、⑩専門家旅費、⑪設備処分費(補助対象経費総額の1/2が上限)、⑫委託費、⑬外注費
詳細URL http://www.shokokai.or.jp/jizokuka_r1h/

さらに、新型コロナ感染症に関連し、対象経費2/3はそのままに上限100万円までとする「コロナ特別対応型」が創設されました。こちらは、補助対象経費の1/6以上が、「サプライチェーンの毀損(きそん)への対応」「非対面型ビジネスモデルへの転換」「テレワーク環境の整備」の要件のいずれかに合致する投資であることが必要です。

●小規模事業者持続化補助金(コロナ特別対応型)

金額 100万円を上限に対象経費の2/3を補助
対象 ・商工会議所の管轄地域内で事業を営んでいる小規模事業者(農業の場合、常時使用する従業員が20人以下)
・補助対象経費の1/6以上が、「サプライチェーンの毀損への対応」「非対面型ビジネスモデルへの転換」「テレワーク環境の整備」の要件のいずれかに合致する投資であること 等
申請先 経営計画書・補助事業計画書を作成し、地域の商工会議所で補助事業者の要件を満たしているか等の確認を受けるとともに、事業支援計画書等の作成・交付を依頼
期限 第2回締切 2020年6月5日(金)
その他 対象となる経費は①機械装置等費、②広報費、③展示会等出展費、④旅費、⑤開発費、⑥資料購入費、⑦雑役務費、⑧借料、⑨専門家謝金、⑩専門家旅費、⑪設備処分費(補助対象経費総額の1/2が上限)、⑫委託費、⑬外注費
詳細URL http://www.shokokai.or.jp/jizokuka_t/

好条件での融資を受けたい

必要資金を得るために、農林漁業者向けの融資を活用する方法もあります。
「農林漁業セーフティネット資金」は緊急的に対応するために必要な長期資金についての融資です。返済が必要ですが、新型コロナウイルス緊急対応策として、貸付利子の5年間実質無利子化や、実質無担保化など、融資が受けやすくなっています。

●農林漁業セーフティネット資金(新型コロナウイルス感染症)

借入限度額 ・簿記記帳を行っている場合は、年間経営費等の12/12か粗収益の12/12のいずれか低い方
・それ以外の場合は1200万円
対象 ・認定農業者(農業経営改善計画を作成して市町村長 の認定を受けた者)
・主業農林漁業者
・認定新規就農者
・集落営農組織
相談先 JA、金融機関、日本政策金融公庫支店、沖縄振興開発金融公庫支店
条件等 ・貸付当初5年間実質無利子
・実質無担保化
・償還期限は10年以内(うち据置期間は3年)
その他 使途は農林漁業経営の維持安定に必要な長期運転資金
詳細URL https://www.maff.go.jp/j/g_biki/yusi/06/1_0644.html

同じく、認定農業者が規模拡大や経営改善のために受けられる「農業経営基盤強化資金(スーパーL資金)」、また前向き投資や償還(債務返済)負担の軽減のための「経営体育成強化資金」も、貸付利子の5年間実質無利子化や、実質無担保化となっています。

●農業経営基盤強化資金(スーパーL資金)

借入限度額 ・個人:3億円(複数部門経営などは6億円)
・法人:10億円(民間金融機関などの協調融資の状況に応じ30億円)
対象 認定農業者
相談先 JA、金融機関、日本政策金融公庫支店、沖縄振興開発金融公庫支店
条件等 ・貸付当初5年間実質無利子
・実質無担保化
・償還期限は25年以内(うち据置期間は10年)
その他 使途は農業経営改善計画の達成に必要な長期資金全般
詳細URL https://www.maff.go.jp/j/g_biki/yusi/06/1_0602.html

●経営体育成強化資金(新型コロナウイルス感染症)

借入限度額 個人:1.5億円、法人:5億円の範囲内で、下記①~③の合計額
①前向き投資資金:負担額の80%
②償還負担軽減資金
・再建整備資金:個人1000万~2500万円、法人4000万円
・償還円滑化資金:経営改善計画期間中の5年間(特認の場合10年間)において支払われる既往借入金等負債の各年の支払金の合計額
③事業再生支援資金:負担額の100%
対象 農業を営む者(主業農業者、認定新規就農者、集落営農組織、農業を営む任意団体など)
相談先 JA、金融機関、日本政策金融公庫支店、沖縄振興開発金融公庫支店
条件等 ・貸付当初5年間実質無利子
・実質無担保化
・償還期限は25年以内(うち据置期間は3~10年)
その他 使途は上記①~③のいずれか
詳細URL https://www.maff.go.jp/j/g_biki/yusi/06/1_0640.html

人件費を補てんしたい

人手を確保したい

新型コロナウイルス感染症の拡大により、海外から受け入れ予定だった技能実習生などが来日できず、人手不足に陥ってしまった農業者もいるでしょう。そのような人手不足の解消などについての支援が「農業労働力確保緊急支援事業」です。
例えば、代替人材の受け入れなどによって、見込んでいた人員への経費以上に掛かってしまった経費や、1人当たり1カ月3万円以内の交通費、1時間につき500円以内の賃金などの支援が設けられる予定です。
2020年5月11日現在、詳細が整っていませんが、4月1日以降にさかのぼって申請できる予定となっています。あらかじめ、代わりの人材を採用したことや、掛かり増し費用(それによって発生した平常時との差額)が分かる書類を用意しておくとよいでしょう。
詳しくは以下ページも参照してください。
農業労働力確保緊急支援事業情報

●農業労働力確保緊急支援事業

金額 代替して雇用した者に要する交通費、宿泊費、保険料、賃金等の掛かり増し経費
対象 技能実習生等を受け入れられなくなった農業経営体 等
申請先 全国農業会議所にインターネット経由での電子申請を予定
その他 問い合わせ先は、農林水産省 経営局就農・女性課 就農促進グループ
詳細URL https://www.maff.go.jp/j/new_farmer/roudouryokukinkyukakuho/roudouryokukinkyukakuho.html

畜産関連で助成金を利用したい

畜産経営を安定させたい

牛肉の需要減少に伴う枝肉価格低下からの経営悪化を支援するため、「肥育牛経営等緊急支援特別対策事業」が発表されています。経営体質の強化への取り組みや、出荷延期に伴う掛かり増し経費等を支援する事業です。
具体的には、「肥育生産支援」として、畜産農家が肥育生産の計画を作成し、経営の体質強化に資する取り組みメニュー5つ(上図参照)のうち2つ以上に取り組むと、1頭当たり2万円が交付されます。枝肉価格が2019年の同月比で30%減り、取り組みメニュー3つ以上に取り組むと1頭当たり4万円、また40%減り、取り組みメニュー3つ以上に取り組むと1頭当たり5万円が交付されます。

●肥育牛経営等緊急支援特別対策事業(肥育生産支援)

金額 ・5つの取り組みメニューのうち2つ以上に取り組むと1頭当たり2万円
・枝肉価格が2019年同月比で30%減り、取り組みメニュー3つ以上に取り組むと1頭当たり4万円
・枝肉価格が2019年同月比で40%減り、取り組みメニュー3つ以上に取り組むと1頭当たり5万円
対象 経営体質強化が期待できる5つの取り組みメニューに取り組んだ者
その他 問い合わせ先は、農林水産省 生産局畜産企画課
詳細URL https://www.maff.go.jp/j/budget/attach/pdf/r2hosei-4.pdf(PDF)

今後の農業経営を安定・発展させたい

市場価格が低下した高収益作物について支援を受けたい

外食需要が減ってしまい、野菜や花き、果樹、茶などの高収益作物にも影響が出ています。これを支援するものとして、「高収益作物次期作支援交付金」があります。支援には「需要対応生産支援」と「需要促進支援」の2種がありますので、その違いを説明します。なお、それぞれ中山間地域などでは支援単価が1割加算されます。

①需要対応生産支援

次期作に前向きに取り組む生産者に対し、種苗等の資材購入や機械レンタルなどについて支援します。
定められた取り組み項目のうち2つ以上に取り組むと、10アール当たり5万円の定額支援があります。

②需要促進支援

需要促進のための新たな品種の導入や新たな販売契約に向けた対応などの取り組みについても、定められた取り組み項目から1つ以上実施すると、取り組みごとに10アール当たり2万円の定額支援があります。

●高収益作物次期作支援交付金

金額 ・需要対応生産支援:10アール当たり5万円
・需要促進支援:10アール当たり2万円×取り組み数
※それぞれ中山間地域などでは支援単価が1割加算
対象 ・高収益作物である野菜・花き・果樹・茶などの生産者
・収入保険、農業共済等のセーフティネットに加入または加入検討している生産者
その他 問い合わせ先は、農林水産省 生産局園芸作物課
詳細URL https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/engei/jikisaku.html

農産物の国産需要に応えるための施設の整備・改修をしたい

新型コロナウイルスで輸入が難しくなった野菜や畜産物なども少なくありません。それに代わる国産品への需要はあるものの、加工や貯蔵、出荷施設の備えが不十分では応えられません。そこで、農業者団体や中間事業者、流通業者などを対象に、施設の整備・改修等を支援するのが「国産農畜産物供給力強靱化対策」です。
共同利用施設の整備費や既存施設の改修費などの1/2以内の経費について補助されます。また地方自治体によっては、その補助額の1/2(整備・改修費等の1/4)以内の上乗せ補助がある場合もあります。上乗せ補助については自治体にお問い合わせください。また自己負担分は、無利⼦・⻑期の融資制度(スーパーL資⾦等)で支援を受けることも可能です。

金額 ・1/2以内(国費で20億円まで)
対象 ・地方公共団体、農業者の組織する団体、中間事業者、流通業者 等
・受益農業従事者が5人以上
申込先 ・地方農政局
・内閣府沖縄総合事務局
要件等 ・計画の策定(産地と実需者が⼀体となった3年以上の継続的・安定的な利⽤計画、および海外展開へ向けた計画)
・成果目標の設定(供給量の増加、産地の取り組みの方向性に沿った目標)
・費用対効果分析の実施(投資効率1.0以上)
詳細URL https://www.maff.go.jp/j/seisan/suisin/tuyoi_nougyou/kokusankyouzinka.html

まとめ

助成金や補助金についていくつか紹介しましたが、この他にも在庫がたまってしまっている農業者に向けた「国産農林水産物等販売促進緊急対策」や、従業員を休ませた際の費用の一部について助成する「雇用調整助成金」、小学生の保護者である従業員を休ませざるを得なくなった際の「小学校休業等対応助成金」などの支援もあります。
必要に応じ、支援を受けながら、経営の安定に役立てていってください。
なお、これら支援策は記事執筆時点のものです。最新情報は、各リンク先で確認することをおすすめします。

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