レアなジャガイモ「サッシー」を栽培して、とびっきりおいしいフライドポテトを食べる‼

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レアなジャガイモ「サッシー」を栽培して、とびっきりおいしいフライドポテトを食べる‼

連載企画:育てるならレア野菜

レアなジャガイモ「サッシー」を栽培して、とびっきりおいしいフライドポテトを食べる‼
最終更新日:2020年07月01日

ジャガイモ料理はたくさんあります、今回注目するのはフライドポテト。せっかく栽培するのであれば、調理法に特化した品種を選んでみませんか。おすすめは、油との相性が抜群の品種「サッシー」。今まで食べていたフライドポテトとの違いをぜひお試しください!
西洋野菜をはじめ珍しい野菜を年間約140種類、19年間で350種類以上栽培し、それらを直接レストランへ販売しているタケイファーム代表、武井敏信(たけい・としのぶ)が、レア野菜の魅力や育て方のコツを余すところなく紹介します。

調理法に特化した品種に注目!

スーパーでよく目にするジャガイモといえば「男爵」や「メークイン」。最近では、直売所などで皮が赤く中も赤いジャガイモや紫色のジャガイモを見かけるようになってきました。こうした見た目が個性的な品種を第2世代とすれば、今は第3世代に入ったと思います。第3世代とは、調理法に特化した品種。今は品種を選ぶことで同じジャガイモでも味の細分化が進んでいるのです。おいしい料理を作るために素材選びからはじめるシェフも少なくありません。品種選びが料理の仕上がりの決め手となることも多いのです。

ジャガイモ料理はたくさんあります。「煮物」「サラダ」「フライ」「コロッケ」「炒め物」……。そして、料理に合わせて使うジャガイモを変える人は多いと思います。特徴を言葉にすると「ホクホク」「しっとり」「デンプン質」「煮崩れしにくい」など。もしスーパーで買ってきたホクホクタイプの「男爵」を使ってカレーを作り長時間煮込む場合は、煮崩れに注意が必要です。ジャガイモの食感を残すなら、しっとりとして煮崩れしにくい「メークイン」が良いでしょう。
中が赤い「ノーザンルビー」なら色を生かす料理がおすすめですので、カレーにするよりもポテトチップスの方が特徴は出ます。紫の「シャドークイーン」を使ってのマッシュポテトもおもしろいと思います。

ノーザンルビーのポテトチップス

ジャガイモを買ってきて、何も考えずに料理をしたら「ジャガイモを食べたなぁ」で終わってしまいますが、数ある品種、数ある料理の中から、食べ方を指定して育ててみるのも楽しくはないですか。

今回おすすめするのは、油に特化した品種、「サッシー」。収穫できたら「とびっきりのフライドポテト」を食べてみようではありませんか!

サッシーとはどんなジャガイモ

フランス生まれのホクホク品種

「サッシー」はフランス原産でもともとはポテトチップス用に開発された品種です。油との相性が良く、フライドポテト等に適していて、煮崩れしやすくホクホクした黄肉が特徴です。収穫量が多く、玉揃いが良く風味も良いので料理用として評価も高いです。低温貯蔵による甘みは増えにくいのですが旨みはアップします。

見た目は男爵に似ているサッシー

ポテトチップスメーカーも認める品種

2017年7月。湖池屋のオンラインショップ限定で湖池屋工場直送便「特別限定生産サッシー」が発売されました。当然ながら私も2ケース購入したのですが、食べてみたところイモの旨みが強く感じられました。さらに「500Wで30秒チンするとさらにおいしい」と書かれていたので試してみることに。ポテトチップスをチンしたのは初めてでしたが、さらにイモの旨みが強くなって、間違いなくいつも食べているサッシーの味がしました。私がSNSで紹介しているのを見た友人が注文しようとしたところ、既に売り切れていたそうです。すぐに完売とは、ポテトチップス用に開発されただけのことはあるものです。

購入時の写真。袋には「500Wで30秒チンするとさらにおいしい」と注意書きが

「フランス原産」「ポテトチップス用に開発された品種」。もうこれだけで興味がわいてきませんか。

サッシーを使った揚げ物2種

油と相性が良いサッシー、家庭で手軽に作れて子供のおやつにも大人のおつまみにも人気のレシピをご紹介します。

とびっきりおいしいフライドポテト

ポイントは4つ。これを守ればおいしいフライドポテトが作れます。
・揚げる前に水につけること
・水分をしっかりと切ること
・冷たい油から揚げること
・2度揚げすること

それでは調理してみましょう。

  1. 皮つきのまま、縦長2センチくらいのくし形に切って30分ほど水につけます。水につけてデンプンを外に出すことによってカラッと揚がります。
  2. 水分をクッキングペーパーなどでしっかりと切りましょう。
  3. ジャガイモと、ヒタヒタにイモがつかるくらいの冷たいサラダ油を入れ、中火で加熱します。160℃くらいで8分ほど揚げたら一度取り出します。掘りたてのものは含有水分が多いので、10分ほどおいて水分を飛ばします。
  4. 油を180℃に加熱し、中火の強火で3のジャガイモを2度揚げします。表面がきつね色になったら取り出してお好みで塩を振ります。

私のおすすめソース
ディジョンマスタード+おろしにんにく
マヨネーズ+おろしにんにく

2度揚げすることでカリッと揚がる

やめられない止まらないポテトチップス

ポテトチップス用に開発された品種ですのでポテトチップスも作ってみましょう。

  1. ジャガイモの皮をむいてスライサーでスライスし5分ほど水につける。
  2. 一枚一枚しっかりと水気を切り170~180℃の油で揚げる。
  3. 油を切り、お好みで塩を振って完成。

※ 皮チップスもおすすめですので、むいた皮も揚げてお試しください。

ジャガイモの旨みがはっきりとわかる

栽培は普通のジャガイモとほとんど同じ

サッシーはなかなか店頭では手に入りません。このおいしさを家で味わうには、やはり自分で栽培するのがよいでしょう。

サッシーは春作用の品種で、普通のジャガイモと作り方はほぼ同じ。比較的病気にも強くどちらかというと作りやすいタイプです。
気を付ける点は、塊茎(イモ)の数が多いので、芽かきをしないと養分が分散してイモが小さくなります。私の販売先はレストランということもあり、小さなイモの使い道も多いため、あえて小ぶりに育てるために芽かきはしません。ズボラな人でも芽かきをせずに放置しても作れるほど、栽培はカンタンだと思います。イモが小さければ一口サイズで皮付きのまま揚げるのもおすすめです。

実は栽培よりも種イモの入手に注意が必要です。インターネットで手軽に手に入りますが、メークインなどと比較して流通量が少ないため売り切れてしまう場合もあります。今期、タケイファームではフランスとドイツの品種6種類を栽培していますが、種イモの手配は12月に終わらせています。

土寄せした直後のサッシー

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まとめ

「おいしいフライドポテトを食べるためにジャガイモを育てる」なんて、とてもぜいたくですね。ご紹介したコツを守れば、プロの味の再現も可能です。
サッシーの栽培方法はそれほど難しくないので、最高においしい自家製フライドポテトのために育ててみるのはいかがでしょうか。

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