どの害虫のしわざ? 食べ跡で犯人を特定せよ!【畑は小さな大自然vol.87】

マイナビ農業TOP > 生産技術 > どの害虫のしわざ? 食べ跡で犯人を特定せよ!【畑は小さな大自然vol.87】

どの害虫のしわざ? 食べ跡で犯人を特定せよ!【畑は小さな大自然vol.87】

連載企画:畑は小さな大自然

どの害虫のしわざ? 食べ跡で犯人を特定せよ!【畑は小さな大自然vol.87】
最終更新日:2020年08月04日

こんにちは、暮らしの畑屋そーやんです。畑に行くと野菜が虫に食べられていた!ということはよくあると思います。しかし、近くに虫が見当たらなかったり、逆に複数の虫がそこにいると、一体これはどの虫の仕業なんだろう?と疑問に思ってしまいませんか? そんな時、代表的な害虫の野菜の食べ方や食べ跡の特徴、違いについてある程度知っていると、犯人の特定に役立つことがあります。ぜひこれを読んで野菜を食べた犯人を探してみてください。

野菜をかじるタイプ? 吸うタイプ?

虫が野菜を食べる時、その食べ方は大きく分けると2タイプあります。1つは葉や茎、実、根をかじって食べるタイプ、もう1つは口針を刺して中の養分だけを吸うタイプです。それぞれ具体的に解説していきます。

野菜をかじるタイプの虫

野菜の葉や茎、実、根をかじって食べるタイプの虫は、チョウやガの幼虫、コガネムシ、ウリハムシなどのハムシの仲間、ニジュウヤホシテントウなどです。基本的には昼間に行動するものが多いので発見しやすいですが、ヨトウムシなどのガの幼虫は夜間に食べて、昼は土の中に潜って隠れていることが多いので、もし葉がかじられていても虫がいない場合は、根元の土を軽く掘って探してみましょう。

またコガネムシの幼虫は、ネキリムシとも呼ばれ、地中にいて根をかじるものもあります。この被害にあった場合は、地上部になんの異常もなくても野菜が急にしおれていくので、何が原因か一見して分かりにくいです。根を引きぬいて確認してみたり、周囲の土を掘って確認する必要があります。

口針を刺して養分を吸うタイプの虫

ホオズキカメムシの幼虫

野菜の茎や葉、実などに口針を刺して、その中から養分を吸うタイプの虫もいます。具体的にはカメムシ、アブラムシ、ハダニ、コナジラミ、アザミウマなどです。これらの虫の場合は、葉に穴を開けたり、かじったりということがないので、最初は被害に気付きにくいと言う特徴があります。そのままにしていると養分を吸われることで葉の色が薄くなったり、葉が縮れてくることがあります。

ハダニによって萎縮しているナスの葉

またこのタイプの虫はモザイクウイルスなどの病原性のウイルスを媒介することがあり、そういった被害につながることもあります。

葉の裏や直接日にあたらない場所にいることが多いので、普段から野菜の様子をよく観察して、早めに気づいて対処することが大事になります。

特徴的な食べ跡を知っておこう

虫の種類によっては、そのかじり方に特徴がある場合があり、食べ跡を見れば一瞬で犯人を特定できることもあります。

リング状に食べるウリハムシ

キュウリやカボチャなどの害虫であるウリハムシは、葉を食べる際にまず丸く傷を付けてから、中身を食べます。キュウリはウリハムシに対して毒となるような化学物質を生成しているのですが、ウリハムシも負けじと、食べる部分にこの毒が流れ込んでこないようにするために、リング状に葉脈を遮断しているそうなのです。このウリ科野菜で、丸く切り取ったような食べ跡がある場合は、まずウリハムシを疑いましょう。

バーコード状の食べ跡を残すニジュウヤホシテントウ

草食性のテントウムシであるニジュウヤホシテントウは、ジャガイモやトマト、ナスなどのナス科の野菜が好きで、バーコード状の食べ跡を残します。基本的には昼間に行動しているので発見しやすい害虫ですが、たまに葉の裏に隠れていることがあるので、この食べ跡を発見した際は葉の裏も確認してみてください。

実に黒い点を残すカメムシ

トマトの実に黒い点ができ、その周囲の色が薄れている時はカメムシを疑います。実の部分に口針を刺して中の養分を吸い上げるため、このような跡が残ります。エダマメなどのマメ科野菜のサヤの汁を吸うこともあり、そうすると中の実が一向に充実しないこともあります。柿やミカンなどの果樹にもこのような被害が出ることがあります。

葉を大胆に食べるガやチョウの幼虫

野菜の葉を大胆に大きく食べられている時は、まずチョウやガの幼虫を疑いましょう。特にヨトウムシなどのガの幼虫はさまざまな種類の野菜の葉を食べます。また、これらの虫は食べながら黒くて丸い粒々のフンを出すので、そのフンがあるかどうかも判断の目安になるでしょう。ガの幼虫は基本的には夜行性なので、昼間は土の中や葉のすきまなどの日が当たらないところに隠れています。

葉の間に隠れているヨトウムシとそのフン

虫ごとの特徴を知って、効果的な対策を

野菜が害虫の被害にあった際に、どの害虫によるものなのかを正確に特定できないと、的確な対策ができません。間違った対策をしてしまうことで、状況が悪化してしまうこともあり得ます。今回ご紹介した知識はとても基本的な内容ですので、ぜひ覚えておいてください。

このシリーズを全部読む
そーやんの「畑は小さな大自然」シリーズ
そーやんの「畑は小さな大自然」シリーズ
暮らしの畑屋そーやんが、自然の生態系の仕組みを利用しながら楽に野菜づくりができる方法などを伝授します。害虫や雑草などのお悩みも、このシリーズを読んでスッキリ!

シェアする

  • twitter
  • facebook
  • LINE

関連記事

タイアップ企画

カテゴリー一覧