アーティチョークとは?
「アーティチョーク、聞いたことはあるけど食べたことはない。どんな味か想像もつかない」という人は多いのではないでしょうか。アーティチョークは日本ではほとんど流通していない西洋野菜の一つですが、ヨーロッパのマルシェでは山積みにされ、1個1ユーロほどで販売されています。日本での日常性のイメージとして例えるなら、スーパーで一年中見かけることのできるニンジンやタマネギ、ジャガイモでしょうか。欧米では、一年を通して普通にスーパーの野菜売り場で手に入る野菜です。
地中海原産のキク科の多年草で、一度植えると7年ほど収穫ができます。1本の株は収穫時期には高さ2メートルほどまでに成長し、品種にもよりますが収穫まで2年もかかり、食材としての適期はわずか3週間。日本でアーティチョークの栽培が一般的ではないのは、栽培条件が合わないため生産効率が悪い上に、需要が低いことが原因でしょう。
アーティチョークの可食部は「ガク」と「アーティチョークハート」と呼ばれる中心部のごくわずかです。
「アーティチョークはどんな味がするのですか?」と質問されたら、私は「百合根とイモとタケノコを足して“4”で割った味(笑)」と答えます。一度食べてみないとこの味を伝えることは難しいので、あえてわかりにくい答え方をしています。実際には、食感はホクホクして、甘みと山菜のような独特な苦みもあり、一度食べたら病みつきになる人も。