【リポート】リモートで現地の様子を体感! 『しまねオンライン産地ツアー 飯南町トマト・パプリカ編』

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【リポート】リモートで現地の様子を体感! 『しまねオンライン産地ツアー 飯南町トマト・パプリカ編』

【リポート】リモートで現地の様子を体感! 『しまねオンライン産地ツアー 飯南町トマト・パプリカ編』
最終更新日:2020年10月26日

新規就農者への支援体制が充実している島根県が公益財団法人しまね農業振興公社や飯南町(いいなんちょう)と連携し、オンラインで産地を見学できるリモートツアーを開催。島根県に興味を持つ就農希望者を対象に、Web会議システムを使って現地の様子や先輩就農者の生の声を積極的に発信しています。去る2020年9月6日(日)に開催された『しまねオンライン産地ツアー』は、飯南町のトマト・パプリカ編。収穫期を迎えたハウスからの中継も交え、町が建設するリースハウスや研修制度の紹介がありました。

住みたい田舎ベストランキングの上位、飯南町はどんなところ?

公益財団法人しまね農業振興公社

飯南町は、標高400~500mに位置する高原地帯で、トマトとパプリカを振興作物に指定し、新規就農者の育成に力を入れています。

今回の『しまねオンライン産地ツアー(以下 オンライン産地ツアー)』では、飯南町役場からWeb会議システムの『Zoom』を活用し、神戸市からIターン就農したパプリカ農家の中野さん、飯南町役場定住担当の大江さん、島根県東部農林振興センター・専門農業普及員の田畑さんが、就農までの道のりや就農支援体制などを伝えてくれました。

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まずは、飯南町の紹介です。島根県飯石郡(いいしぐん)飯南町は、人口が4755人。広島県との県境に位置し、町全体が山の上にあります。

主要産業は、酪農、水稲、施設野菜の栽培で、町内は見渡すかぎりの田園風景が広がっています。また、飯南町は大しめ縄の産地として有名で、出雲大社にある世界一の大しめ縄もここで作られています。

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冬は積雪があり、多くのスキー客が訪れます。

雑誌『田舎暮らしの本(宝島社)』の住みたい田舎ベストランキングでは常に上位にランクイン。2020年2月号では若者世代が住みたい田舎第2位、子育て世代が住みたい田舎第3位に選ばれています。

そんな飯南町にIターン就農した中野さん(中野あおぞら農園)のパプリカハウスに中継のカメラが入りました。現地リポーターは、飯南町役場地域振興課・人材確保担当の面坪(おもつぼ)さん。

中野さんのハウスから中継

中野さんのハウスは広島県との県境の上赤名地区にあります。

町が建設したリースハウス12棟を借り、そのうち10棟でパプリカを栽培しています。収穫期を迎えたパプリカは、高さ約2mまでに生長し、赤色や黄色の大きな実をつけています。1株あたり20個ほどの実がなり、朝と夕方にヘタが折れないように丁寧に収穫します。

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パプリカ農家の中野さんが、就農を語る

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中野さんは、2012年に兵庫県神戸市から妻と娘2人の家族4人で飯南町へ移住しました。

30代半ばにサラリーマン生活に嫌気がさし、もともと田舎暮らしをしたいと考えていた妻に共感。移住先の候補地として、手厚い制度のある飯南町を見つけます。移住イベントに足を運び、家族で飯南町へ見学に赴き、夏の豊かな緑と冬の銀世界が気に入って即決します。

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移住して最初の2年間、中野さんは吉川ファミリー農園で研修を受けます。そこで師匠から栽培技術と営農知識はもちろん、地域に溶け込む方法も伝授されます。

「田舎暮らしの三種の神器(仁義)が役に立ちました」と中野さん。「消防団」、「祭り」、「お葬式」に参加し、手伝うことで、同年代の横のつながりができ、仲間意識が芽生え、地域の一員として認めてもらえたと話します。

こうして研修を終えた3年目に自営就農を果たし、2014年4月に「中野あおぞら農園」をオープン。空きハウス4棟(作付面積約1000㎡)を借り、パプリカの栽培を始めました。

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2017年には、家族が食べていける規模に拡大しようと、町のリースハウス制度を活用して8棟を借り、2019年に4棟を追加し、現在12棟のハウスで営農。そのうち10棟でパプリカを栽培しています。

「ハウスの賃料は年間で1棟91000円です。自分で借金を抱えて建てることを考えると、ローリスクで新築ハウスを手に入れることができるのは恵まれた環境です」と中野さん。

「飯南町をパプリカの産地として定着させたい」と笑顔で話す中野さん。パプリカは外国産が多い中、国産に興味を持つバイヤーが増えており、若手農家を中心としたグループで販路拡充にも取り組んでいます。

飯南町の支援体制とリースハウス制度をおさらい

続いて、飯南町の就農支援体制について、大江さんから説明です。飯南町では県、町、JAが新規就農支援チームを結成し、毎月、就農者の現状や課題を共有する会議を行っています。

就農者を巡回して営農指導を行い、栽培、販路、生活全般に関して連携してバックアップしています。飯南町にはパプリカ、トマト、メロンのJA選果場が整備されているので、これらを作る生産者は栽培に専念することができます。

ここで、2020年に自営就農をスタートした川住さんへのインタビュー動画を拝見。

川住さんは、2年間の研修を経て、パプリカ栽培を4棟でスタート。町が推進するリースハウス制度で土地とハウスを確保しました。その他の初期投資は、苗代、肥料代、資材代などで100万円強。新規就農にあたっては、収穫までの期間は収入が得られないのである程度の蓄えは必要だと話します。

公益財団法人しまね農業振興公社

次に、大江さんから就農までの支援ステップに関する説明です。

就農相談はオンラインでも随時受け付けしており、興味を持ったら短期体験(半日~1カ月程度)が可能です。中野さんの農園でも研修生を受け入れています。その際、滞在先として飯南町の「お試し暮らし住宅(無料)」を利用することも可能です。

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次のステップでは、ふるさと島根定住財団の「産業体験制度」で1年間の就農体験があり、その間は毎月12万円、子どもがいる世帯はプラス3万円が支給されます。研修後に島根県で就農しない場合も給付金は返還対象にはなりません。

本気でやると決めたら、「農林業定住研修」で1年間、毎月15万円の支給を受けながら大田市にある島根県立農林大学校へ週2回程度通って講義を受けつつ、町内の農家で現地研修を行います。また、自営就農を始めた後は、諸条件を満たせば国の制度で5年間にわたり毎年150万円の補助金を受けることも可能です。

「新規就農者はハウス4棟からスタートし、慣れてから規模拡大を計画される方が多いですね」と、普及員の田畑さん。飯南町では町が建てたハウスを就農者にリースする事業を行っているので、こちらを活用すると初期投資をかなり抑えて就農することができます。

最後に中野さんは―「農業で食べていくことの難しさは、身をもって体験していますが、都会でのサラリーマン生活で背負いこんだ肩の荷を解放させるにはこういう暮らしもアリですよ」と参加者にエールを送ります。

オンライン産地ツアーの最後には、参加者からの質問タイムもあり、また希望者には個別の相談も行われました。

飯南町での新規就農(パプリカ・トマト)に興味を持たれた方は、一度、オンラインや電話などでの相談を受けてみてはいかがでしょうか?

島根県では、今後もオンライン産地ツアーを予定しています。開催が決まりましたら、しまね農業振興公社の『しまね就農支援サイト』でお知らせします。
  

【飯南町での就農】に関するお問い合わせ
飯南町役場 地域振興課(飯南町定住支援センター)
〒690-3513 島根県飯石郡飯南町下赤名880
TEL:0854-76-2864
E-mail:teiju-center@iinan.jp
いいなんで働く「農家になるには」はこちら

【島根での就農】に関するお問い合わせ
公益財団法人しまね農業振興公社
〒690-0876 島根県松江市黒田町432番地1 島根県土地改良会館3F
TEL:0852-20-2872/9時~17時(土・日・祝除く)
E-mail:start@agri-shimane.or.jp
しまね就農支援サイトはこちら

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