【佐賀】農業のイメージが変わる!? 肥沃な土壌&人の温かみが自慢。模擬経営や手厚い補助制度で就農を支援!

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【佐賀】農業のイメージが変わる!? 肥沃な土壌&人の温かみが自慢。模擬経営や手厚い補助制度で就農を支援!

【佐賀】農業のイメージが変わる!? 肥沃な土壌&人の温かみが自慢。模擬経営や手厚い補助制度で就農を支援!
最終更新日:2020年09月29日

ここ数年、農業の担い手を確保しようと全国各地で“就農支援”が活発化しています。農業の技術的なサポートだけでなく、経営や資金面でのサポートをはじめ、住まいや暮らしなどの移住に関する細やかなプランを持つ自治体も少なくありません。「武雄市」「嬉野市」「鹿島市」「大町町」「江北町」「太良町」から構成される『佐賀・みどり地区』もその1つ。5年前にトレーニングファーム運営協議会を立ち上げ、農業を希望する人がスムーズに就農できるようさまざまな支援を提供しています。新規就農者から高い評価を得るみどり地区の制度について詳しく取材しました。

トレーニングファーム&手厚いサポートで
農業のスタートアップを支援!

武雄の山間地帯から有明海沿岸まで、佐賀県南西部に位置するみどり地区は、武雄市・嬉野市・鹿島市・大町町・江北町・太良町の3市3町から構成されています。見晴らしの良い平野、山間地帯、海沿いと土地の条件が地域により異なり、それぞれに得意とする農作物があります。

各地で栽培される中心的な品目は、いちごやタマネギ。また、武雄市・嬉野市・大町町・江北町ではキュウリ、鹿島市ではトマトの栽培が盛んです。鹿島市・太良町を中心とした果樹産地では、有明海沿岸の潮風を受けて糖度が高くなるみかんも多く栽培されています。

山の幸・海の幸が豊富にあり、観光地や温泉地としても有名な地域だけに、生活環境が整備されているのも特長の1つです。県外移住者からも「都会過ぎず、田舎過ぎず、ちょうど良い規模感」と評判。一方で、みどり地区では高齢化や後継者不足による産地縮小の問題を抱えています。

そこで、5年前から就農希望者に対し、農業から暮らしまで一体的支援を実現しようと、資金・農地・技術に加え、住まいまで切れ目のないサポートを提供するトレーニングファーム運営協議会を設立。現在、トレーニングファームで学べるのは、キュウリ・トマトの2品目。1年目は基礎研修、2年目は模擬経営を学ぶカリキュラムでスムーズな就農をサポートしています。

トレーニングファーム修了生であれば、国・県・市町の助成に加え、JAさがリース事業を活用可能。手厚い資金支援があるのも大きなメリットです

研修費用は無料。承認されると年間120万円~150万円の給付金が支給されます。また、みどり地区以外からの移住者には研修期間中の家賃を補助。就農時には国や県、市町から資金補助を受けられるほか、JA独自の支援があり、資金面での支援が大きいと先輩就農者も口を揃えます。土地の斡旋もあり、すべてがゼロスタートとなる新規就農者にとって、万全のサポート体制が整っています。

2017年からスタートしたキュウリのトレーニングファームでは、1期生から4期生まで14組16名の研修生を受け入れ。2018年からスタートしたトマトのトレーニングファームでは、1期生から3期生まで6組6名を受け入れています。

先進的なキュウリ栽培技術を学び、
新しい農業で従来のイメージを払拭!

みどり地区では20代~40代の若い就農者が増加。和気あいあいとした雰囲気の中で研修を受けることができます

キュウリのトレーニングファームでは、全国的に有名な山口仁司さんのノウハウを学ぶことができます。山口さんは、鉄骨ハウスでの周年栽培を成功に導き、独自に開発した複合環境制御技術で大幅な収量UPを実現したキュウリ栽培のスペシャリスト。指導にあたるのは、講師の西田昭義先生です。

「トレーニングファームにはABC3つのハウスがあり、2年目の研修生が1年目の研修生と組んで模擬経営に取り組みます。1年目の研修生は先輩から実践を学びつつ、座学でキュウリの生理生態や肥料、農薬に関する知識を身につけます。技術も大事ですが、仕事の段取りを覚えるのも大切なこと。山口さんのハウスに倣い、環境制御装置を備えたハウスで研修しています。2年目の研修では、数値管理や肥料のタイミングなど、すべてを自分で考えながら実践を重ねていきます」

研修では、キュウリ栽培の基礎から段取り、栽培中の観察、天候に応じた複合環境制御装置の操作方法などを習得。これまで経験や勘に頼っていた栽培管理をデータ化して適性な対応を行なうことで、収量・売上金額ともに部会の平均値を上回るなど、研修生にとって大きな自信となる結果が得られています。

環境制御による農業に興味を持ち、東京からIターンで就農した西濱勇一郎さん(30)に話をうかがいました。

「観察するポイント、機器の数字との整合性、気象変化に応じた環境制御機器の操作など、季節や気象条件に応じて先輩から丁寧に教わっていきます」と西濱さん

「子どもの頃から自然が好きで、20歳くらいから就農活動をスタートしました。就農支援のある自治体を中心に四国や九州を訪ねる中で出合ったのが武雄市のトレーニングファームです。2年間の研修で環境制御や経営まで細かく学べると知り、ここなら自分の夢を叶えられると移住。2期生から3期生、3期生から4期生にノウハウを伝えるなど、トレーニングファームを通じて縦横のつながりもできました」

3期生として研修2年目を迎えた西濱さんはB棟を担当。日々の出荷量や経費を把握し、収支を確認しながら模擬経営にチャレンジしています。並行して自身のハウスを建設するため、土地の選定から資金計画、設計・見積りなど、具体的に就農準備を進めている最中だといいます。

「自分ならどんなハウスを建てようかと1年目から考えていました。知り合いの農家さんに相談しつつアイデアを出し、自治体等の窓口で償還計画に無理がないか見ていただきながら計画書を作成。大きな資金が必要になりますが、国や県、市町の補助やJAのリース事業を利用することで実質的な負担が随分と緩和されます。就農先を選ぶ時、資金面での手厚い補助があるかどうかもポイントになると思います」

同期や講師陣、行政やJAの担当者、地域の農家さんなど、研修を通じて新しい出会いに恵まれます。就農後もさまざまなサポートが得られるため安心です

研修1期生の先輩を訪問。
「子どもとの時間を大切にできています!」

次に1期生第1号の齊藤義和さん(38)圭子さん(38)夫妻のハウスを訪ねました。営業やエンジニアとして会社勤めをしていた齊藤さんですが、自分の仕事が早く終わっても退社できない日本企業独特の雰囲気に違和感を感じていたそうです。

「時間に縛られたくないとずっと考えていました。息子が生まれても朝と夜しか顔を見ることができず、妻は妻でワンオペ状態。もっと家族との時間を取れたらと悩んでいた頃、農業を営む妻の実家の後継者がいないという話になったんです」

その頃、トレーニングファームで研修生を募集していることを知り、夫婦で応募することに。最初はキュウリを何も知らない人間がつくれるものだろうかと不安に感じていた齊藤さんでしたが、研修を受ける中で手応えを感じることができたといいます。

「経験や勘に頼るのではなく、数字に裏づけされた理論があるから理解もスムーズでしたね。右も左も分からないまま就農を決めましたが、トレーニングファームのお陰で随分と近道ができました。10年分の技術や知識を2年で一気に教えていただけたくらいの感覚です」

特に2年目の模擬経営では、「失敗してもいいからやってごらん」と任されたことで、自分なりに考えながら実践的に取り組むことができたと齊藤さん。「農家さんで研修を受けると、農家さんも生活あっての仕事になるので失敗はできません。トレーニングファームだからこそ得られる経験があると思います」

トレーニングファームができたことで、みどり地区では20代~40代のキュウリ生産者が増え、部会の若返りが進んでいます。若手が増えている農業地域は全国的にも珍しく、同世代で相談しやすい環境があるのも心強いと圭子さん。

「昔に比べるとICT化が進み、朝から晩まで休みなく…なんてことはありません。水やりも機械がしてくれるので、時期を選べば遠方旅行もできますし、頑丈なハウスは台風にも強く気持ち的にラクな部分がありますね」と両親の背中を見てきた圭子さんも従来の農業との違いを大きく感じています。

時間に縛られない働き方がしたい――という齊藤さんの願いは叶い、夕方になると2人揃って保育園に子どもを迎えに行きます。齊藤さんが子どもの世話をしている間に圭子さんが夕食の支度をするなど、家族で過ごす時間も増えました。

鹿島市にあるトマトのトレーニングファームで
異職種から農業に挑戦した先輩2人にインタビュー

大学を卒業後、塾講師をしていた栗原慎輔さん(27)は、ストレスフリーな仕事を求めて就農を決意。農業大学校と迷った結果、すぐに稼げる農家になりたいとトレーニングファームを選択。「農業大学校だと浅く広く学ぶ中でビジョンを描いていくと思いますが、私の場合は早期就農を実現し、農業で収入を得たいと明確なビジョンがあったのでトレーニングファームを選びました」

製造関係の仕事に就き、安定収入を得ていた森健一さん(39)は、管理職の立場を窮屈に感じるようになり、一人で黙々と作業することが好きだったことから農業にチャレンジしたいという気持ちが固まったそうです。「組織だと成功も失敗も評価されにくいですが、農業だと自分の頑張りがそのまま収入につながります。トレーニングファームで研修後、ハウス建設の手厚い補助があるなど、資金面でのサポートも大きいことからここで学ぼうと思いました」

キュウリとトマト、それぞれのトレーニングファームを見学し、自分に合うのはトマト栽培だと鹿島市で研修を受けることに決めたと教えていただきました。

みどり地区では、今後もトレーニングファームを活用し、新規就農者のスタートアップおよび安定経営、生活をサポートしたいと県・市町・JA・部会が一体となり手厚い支援を提供していきます。

相談は随時窓口で受け付けており、希望される方には、体験実習や研修施設見学にも応じています。まずは、お気軽に下記までご連絡ください。


【お問い合わせ】
JAさが 鹿島藤津営農経済ンセンター 園芸指導課

〒849-1322
佐賀県鹿島市浜町甲3734-1
TEL:0954-62-2145
FAX:0954-63-4764
トレーニングファームについてはコチラ

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