青汁はカロリーが高い?
青汁には、カロリーが高いものから低いものまで、さまざまな種類があります。カロリーがある場合、どの程度のカロリーなのかについて紹介していきますが、その前に1つ知っておくべき重要な知識があります。
それは、カロリー表示に関する法律上の規定です。これを知っておかないと青汁やその他の食品でも表示を見たときに、間違った判断をしてしまう可能性があります。
カロリーオフやカロリーゼロ・ノンカロリー表示の正確な意味
最近は、「カロリーオフ」や「カロリーゼロ」「ノンカロリー」などと表示された食品が多く見られます。では、カロリーオフとはカロリーがいくらカットされているのでしょうか?また、カロリーゼロやノンカロリーは完全にカロリーがゼロなのでしょうか?
多くの人が勘違いしやすいカロリーなど食品に関する表示には、食品表示法、食品衛生法、健康増進法などの法律で規制されています。
カロリーの表示については、法律で以下のように定められています。
カロリーオフと表示できる条件
実際のカロリーが100gあたり40kcal以下、または100mlあたり20kcal以下の場合に表示できる。カロリーオフのほか、ローカロリー・低カロリー・カロリーカット、カロリー控えめなどとも表示できる。
ノンカロリーまたカロリーゼロと表示できる条件
実際のカロリーが100gまたは100mlあたり5kcal以下である場合に表示できる。
カロリーゼロ、カロリーの低い青汁の特徴
青汁の主な原材料の100gあたりのカロリーを、文部科学省がホームページに掲載している「日本食品標準成分表」によって確認すると、大麦若葉(未掲載)、ケール28 kcal、明日葉33kcal、桑の葉(未掲載)、小松菜14kcalと表示されている多くの原材料が、多くても50kcal以下となっています。
青汁の1回あたりの量は、5g程度以下の製品が多い傾向です。上記の日本食品標準成分表で示されているカロリーは、水分も含む100gあたりのため、単純に青汁のカロリーは原材料の20分の1にはなりませんが、十分に低カロリーといえるでしょう。
実際に青汁製品のカロリーを成分表示で確認すると、1回に飲む量のカロリーは多くの青汁が10kcal程度です。ただし、原材料に果物や糖分が添加されていると、そのぶんカロリーが高くなるでしょう。
カロリーの高い青汁を避けた方がいい人
カロリーは単に熱量を示す単位なので、カロリーの高いもの=健康に良くない、太る、というわけではありません。ダイエット中の方や体脂肪が増えてきて生活習慣病が気になる方などは、カロリーが低いものを選ぶよう意識している方も多いでしょう。しかし、ダイエットや健康のために重要な要素はそれだけではありません。
カロリーは食品に含まれる三大栄養素のタンパク質、脂質、炭水化物が持つエネルギーの合計で表されます。それぞれ1gあたりでは、たんぱく質が4kcal、脂質が9kcal、炭水化物が4kcalのエネルギーを含んでいます。
ここで重要なことは、栄養バランスです。厚生労働省は、「日本人の食事摂取基準(2015年版)」で、三大栄養素から摂る総エネルギーのうち、13~20%をたんぱく質、20~30%を脂質、50~65%を炭水化物から摂取することを推奨しています。
バランスのいい食事が重要とよく言われますが、カロリーだけに注目すると栄養バランスを欠き、健康維持に問題がでる可能性があることを知っておきましょう。
ダイエット中の人
ダイエットや健康の要素は、カロリーだけでないと解説したものの、摂りすぎはダイエットに支障をきたす可能性があります。運動や基礎代謝で消費するカロリー(エネルギー)以上を摂ると、オーバーした分は体脂肪として蓄えられます。
そのため、ダイエット中の方はカロリーの高い青汁を避けるのがおすすめです。しかし、栄養バランスも考慮すると、「消費するカロリー以上を飲食で摂らない」という考え方がよいでしょう。
メタボで体重や生活習慣病が気になる人
消費するカロリーより食べ物で摂ったカロリーが多いと、脂肪として体内に蓄積し、徐々に肥満体になっていきます。
肥満のタイプは大きく「内臓脂肪型肥満」と「皮下脂肪型肥満」に分けられます。厚生労働省は、健康づくりに肥満の予防は重要だとし、特に「内蔵脂肪型肥満」は生活習慣病を発症するリスクが高いと注意を促しています。
また、東北大学の木村修一名誉教授は、「カロリー過多が生活習慣病をつくりだす」として、正しい生活習慣、特に食生活のあり方が健康寿命の鍵を握っていると述べています。このようなことから、カロリーに気を付けることは、ダイエット中の人や生活習慣病が気になる人にとって重要だといえます。
カロリーが低い青汁5選
ここでは、カロリーが気になる方におすすめの青汁を紹介していきます。カロリーだけでなく栄養バランスも意識し、ダイエット時の食事制限で不足しがちな栄養をしっかり補いましょう。
商品名 | カロリー(1包あたり) |
---|---|
大正製薬/ヘルスマネージ乳酸菌青汁 | 8.1kcal |
大正製薬/ヘルスマネージ大麦若葉青汁 <難消化性デキストリン> |
9kcal |
大正製薬/ヘルスマネージ 大麦若葉青汁<キトサン> | 9.7kcal |
グランデ/ドクターベジフル青汁 | 10.41kcal |
ヘルスマネージ乳酸菌青汁(大正製薬)
「ヘルスマネージ乳酸菌青汁」のカロリーは、メーカーの公式ホームページの成分表示によると1杯あたり8.1kcalです。この青汁の大きな特徴は、1袋あたりに3種類の乳酸菌が約200億個含まれていることです。また、青汁の主原料は、大麦若葉以外にゴボウ、キダチアロエ、ゴマ、キャベツ発酵エキスが含まれていることで、さまざまな栄養成分を摂ることができます。さらに、水溶性の食物繊維をバランスよく多く含んでいるのも大きな魅力でしょう。
ヘルスマネージ大麦若葉青汁<難消化性デキストリン>(大正製薬)
「ヘルスマネージ大麦若葉青汁」のカロリーは、メーカーの公式ホームページの成分表示によると1杯あたり9kcalです。特定保健用食品(トクホ)に指定されており、糖の吸収を抑える水溶性食物繊維「難消化性デキストリン」の働きにより、食後の血糖値の急な上昇を抑えてくれます。苦味やクセが少なく、食事と一緒に飲みやすいのも嬉しいポイントでしょう。
大正製薬「ヘルスマネージ大麦若葉青汁<難消化性デキストリン>」の詳細はこちら
大正製薬/ヘルスマネージ 大麦若葉青汁<キトサン>
「ヘルスマネージ 大麦若葉青汁 キトサン」のカロリーは、メーカーの公式ホームページの成分表示によると9.7kcalです。流通量が非常に少ない、「有機JAS」の規格を満たした無農薬の国産大麦若葉を使用しています。
穂が出る前に収穫し、鮮度の高い状態で加工するなど、細部にまでこだわりを詰めました。抹茶を配合した味にも定評があり、幅広い世代の方におすすめの商品です。
大正製薬/ヘルスマネージ 大麦若葉青汁<キトサン>の詳細はこちら
ドクターベジフル青汁(グランデ)
「ドクターベジフル青汁」は、成分表示をホームページで公表していませんが、通販サイトで公式が発信している情報によると1包(3g)10.41kcalです。ダイエット中に栄養をバランスよく摂るという観点ではおすすめの青汁です。大きな特徴は、青汁の主原料の大麦若葉、ケール、桑の葉以外に18種類の野菜を加えて、計21種類もの野菜を原材料にしているところです。
厚生労働省は、毎日350gの野菜を食べることを推奨しており、さまざまな種類(緑黄色野菜、淡色野菜や根菜、葉物、実・種、茎などの野菜)を摂るのが理想です。食事で摂るのがなかなか難しい野菜ですが、この青汁を飲むことでバランスよく手軽に栄養成分を摂れるので、ダイエット中の栄養補給におすすめです。
青汁のカロリーはダイエット中でも気にならないほど低いものが多い
青汁は、ダイエット中でも気にならないほど低カロリーのものが多い傾向です。ダイエット中は、カロリーだけでなく栄養バランスにも気を付けることをおすすめします。
ぜひ、食事制限で不足しがちな栄養を気軽に補給できる青汁を活用しながら健康的なダイエットを目指してみてください。