コールラビとは?
コールラビは地中海北岸が原産とされているアブラナ科の野菜で、キャベツの仲間です。名前の由来はドイツ語で「コール」がキャベツ、「ラビ」がカブをさし、日本名は蕪甘藍(カブカンラン)。
味はキャベツのようなカブのような不思議な味で、ブロッコリーの茎に近い食感です。クセがなく、甘みがあり、生食、煮物、炒め物、スープ、漬物など幅広い料理に利用できます。私のおすすめは煮込み料理。煮込んでも煮崩れしにくく、ホクホクとした食感になります。煮込むと世界一おいしい野菜とも言われています。
意外にも品種がたくさんあり、大きく分けると緑色と紫色のタイプにわかれますが、実(茎が肥大したもの)の中身はどちらも白。基本的に調理する際は皮をむいてしまいますので、料理には色による影響はありません。
コールラビとの出会い
野菜について知識も興味もなくスタートした私は、種苗メーカーが季節ごとに発行しているカタログを見て野菜を覚えていきました。実は、私が出会った初めての珍しい野菜がコールラビでした。今から16年前の2004年、カタログの中で見つけたコールラビは、それまで見たことも聞いたこともなかった野菜でした。現在では種苗メーカー数社から種が販売されていて、ホームセンターでも手軽に入手でき、直売所やマルシェなどで時々見かけるようになりました。

カタログで見つけたコールラビ
私が初めてコールラビを販売したのは、2004年6月にお届けした野菜セット。珍しい野菜が入っていたのが面白がられたのか、リピーターが増え、この頃から西洋野菜や珍しい野菜を栽培し始めたのです。コールラビが、今のタケイファームのスタイルを作ったきっかけとなった野菜と言っても過言ではありません。

野菜セットに入れたコールラビ
コールラビの食べ方
まずは下処理です。葉が付いているものは葉を切り落とし、皮が硬いので厚めに皮をむきます。切り落とした葉は炒め物などにして食べることができます。
クセがないので、生食、煮物、炒め物、スープ、漬物など幅広い料理に利用できます。
生ではシャキシャキした食感を、炒め物ではコリっとした食感を、煮物では口の中で崩れる食感を。料理によって食感が楽しめます。
栽培していた頃はパスタに加えて食べるのが好きでした。

コールラビのペペロンチーノ
コールラビの育て方
コールラビの種は国産の種苗メーカー数社から販売されており、種屋さんやオンラインショップで入手できます。
基本の栽培方法はキャベツやブロッコリーと同じ。可食部である茎への影響は少ないですが、葉が害虫に食べられてしまいますのでこまめに退治する必要があります。
栽培の流れ
種まき
3月上旬~4月下旬(春まき)、8月上旬~9月上旬(秋まき)。3~4粒まき。
植え付け
4月中旬~6月上旬(春まき)、9月上旬~10月上旬(秋まき)。株間20センチ。
収穫
5月下旬~7月中旬(春まき)、10月中旬~12月中旬(秋まき)。

コールラビの苗作り
直まきの場合も育苗からの場合も3~4粒まきで、発芽しても間引きをせずにそのまま育てます。
育苗してから植え付ける場合は、深く植え付けてしまわないように気をつけましょう。
親指の爪サイズからすでにコールラビの形となります。100円玉大サイズまで育て、この時点で1本を残し間引きます。間引いたコールラビはレストランなどで人気がありますので販売することができます。

親指の爪サイズですでにコールラビの形

100円玉大サイズで収穫
収穫するときの注意
コールラビは小さめで収穫する事がポイントです。目安はテニスボールサイズ(直径7センチ弱)。ソフトボールサイズ(直径9センチ前後)まで大きくしてしまうと、スが入りやすくスジっぽくなり割れたりします。
海外の品種ではソフトボールより大きくなってもスが入らない品種もありますが、ほとんどの品種はテニスボールを目安に収穫してください。

小さめに収穫
まとめ
食べたらはまるコールラビ。その味は煮込んだら世界一おいしいとも言われる野菜。マルシェや直売所でたまに見かけることもありますが、スーパーではなかなか出会えませんので、自ら栽培に挑戦してみてはいかがでしょうか?