農家が教える唐辛子の栽培方法 自分で育てれば青唐辛子も赤唐辛子もどんどん収穫できる!

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農家が教える唐辛子の栽培方法 自分で育てれば青唐辛子も赤唐辛子もどんどん収穫できる!

久保田 夕夏

ライター:

連載企画:農家が教える栽培方法

農家が教える唐辛子の栽培方法 自分で育てれば青唐辛子も赤唐辛子もどんどん収穫できる!
最終更新日:2021年02月10日

辛い! でもうまい! 唐辛子は昔から今までずっと人類をとりこにしてきた魅力的な果実であり調味料です。緑色のときに収穫してピリ辛柚子コショウに。赤く熟してから乾燥させれば長期保存にも向くので、お料理にもインテリアにも大活躍です。意外と放っておいても大丈夫な野菜なので初心者もぜひ挑戦してみましょう。

唐辛子の栽培時期

唐辛子の発芽適温は25~30度、生育適温は20~30度で暖かい気候を好みます。種まきは2月末~5月で、収穫時期は6~11月ごろです。低温ではうまく育たないので、植え付けはゴールデンウイーク以降がいいでしょう。地温を高める効果と、生育期間が長いので雑草抑制をかねて、マルチを使って栽培するのがおすすめです。

唐辛子の播種(はしゅ)

5月ごろに植え付けるためにはまだ寒い2~3月に種まきをしなくてはなりません。寒い時期の育苗は設備も必要なので、初心者には特に種から始めず苗を購入することをおすすめします。
種から育てる場合、2~3月頃は外に出してしまうと寒すぎて全然芽が出ないので、簡易な温室を利用したり、トンネルを使ったりして温度を上げましょう。芽が出るまで室内に置いておくのもいいでしょう。芽が出た後も室内で育てたい場合はLEDライトなどで光を補ってあげる必要があります。
箱育苗では5センチ間隔で溝をつけてから、1~2センチ間隔で種をまきましょう。ポットは大きめのものを使い、中央に2~3粒ずつ播種します。覆土は5ミリ程度で、上から軽く押さえてから水をかけます。

唐辛子の間引き

ポットまきの場合は芽が出てきたら本葉1~2枚のころに元気の良い株を1本だけ残して他は間引きます。箱育苗の場合は発芽したら本葉1~2枚でポットに1本ずつ植え替えます。その後、葉色が薄いと感じたら化成肥料を株元に置くか、液肥を与えて肥料を補ってください。

唐辛子の土づくり

唐辛子はナス科の野菜なので、ナスやトマト、ピーマン、ジャガイモを植えていた畑では連作障害を避けるために3~4年空けたほうが無難です。植え付けの半月~1カ月前に堆肥(たいひ)と石灰を入れて畑を耕しておきます。土壌酸度はpH6.0~6.5が目安です。それから1週間後に元肥を施します。苗の植え付け前には高さ15センチ、畝幅60~70センチの畝を立てておきましょう。畝ができたら地温を上げるためと、雑草防止のために黒マルチを張っておきましょう。
プランターで育てる場合はホームセンター等で販売されている野菜用の培養土を使用すればおおむね間違いありません。その際「pH調整済み」「元肥入り」と表記されているものを選ぶようにしましょう。

唐辛子の定植

種まきから2~3カ月で本葉8~9枚になり、最初の花が付いた頃が定植時期です。2~3カ月というと葉物野菜ではもう収穫できる時期ですね。珍しい品種を育てたい場合以外はホームセンターで苗を購入したほうが栽培はずっと容易です。

唐辛子は株間が50センチになるように植え付けていきます。定植する際は根つきを良くするために苗にたっぷりと水をやり、植える穴にもたっぷりと水をやっておきます。唐辛子の根は浅く張るので、根を崩さずに浅植えにします。また、枝は細くて倒れやすいので、植えたらすぐに支柱を立て結んでおきます。

プランターに植え付ける場合は、大きい横長のプランターならば2本、小さい鉢であれば1本植えとします。プランターでも支柱を立てておきましょう。

唐辛子の追肥

定植後2~3週間で1回目の追肥をします。マルチをはがして化成肥料を株元または畝の肩にまきましょう。その後は2~3週間ごとに追肥をしてください。肥料を入れ忘れたときは気づいたときに多めに入れておきましょう。

唐辛子の整枝

唐辛子は放っておくとたくさんの枝が出てきます。そのままでも育ちますし収穫もできますが、収穫量を増やしたい場合は整枝するとよいでしょう。一番最初の花が咲いたら、その下の枝1本と、その上の枝2本を「残す枝」と決めます。そしてそれ以外の脇芽や枝はすべて取り除いてしまいましょう。株元から出てくる芽も切除したほうが「残す枝」にたくさんの栄養がいきわたります。

支柱は3本の枝に対して3本立ててそれぞれを結びつける方法の他に、斜めに2本立てて主枝以外を結ぶ方法や、1本の支柱にすべての枝を結ぶ方法などがあります。

唐辛子の収穫

青唐辛子を収穫する場合は、長さが適当になったら収穫します。目安としては開花から20日で青唐辛子、60日で赤唐辛子になります。収穫するときは手で引っ張ると枝から折れたりするのでハサミを使いましょう。赤唐辛子で収穫する場合は、農家は全体の8割が赤くなったら根ごと抜いて枝ごとつるして干すことが多いです。ただ、赤くなるのを待っている間に虫に食われたりすることもあるので、余裕があるならば赤くなったものから随時収穫するとロスが少なくていいでしょう。収穫後はしっかり乾燥させたほうが保存性がいいので、ネットなどに入れてカラカラになるまで乾かしましょう。完全に乾くには意外に時間がかかります。日陰で長期間干せる場所がないときは、電子レンジを利用するのも便利です。

唐辛子の主な病害虫

アブラムシやスリップス、ハダニ、カメムシ、ヨトウムシ、タバコガなどがよく来る害虫です。辛いから虫も来ないだろうと思いきや、意外にも虫は平気なようです。特にアブラムシはモザイク病などの病気を媒介するので注意したいところ。植え付けの時に浸透性の農薬を根元に置いておくと1カ月くらいは効果があります。ヨトウムシやタバコガは大食漢なので、見つけたらすぐにつまみ出しましょう。
病気では青枯れ病、萎凋(いしゅう)病、モザイク病がよく出ます。病気になったら他の株にうつらないように、その部分を切り取って処分しましょう。
唐辛子には実にさまざまな種類があります。沖縄の島とうがらし、メキシコ料理に欠かせない青唐辛子のハラペーニョ。食用としては世界一辛いと言われるキャロライナ・リーパー、辛くない京都の万願寺とうがらし。ピーマンやパプリカ、シシトウも唐辛子の仲間です。はじめは購入苗で栽培の手ごたえを感じたら、今度は珍しい品種を種から育ててみるのも家庭菜園ならではの楽しみでしょう。

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