トマト農家にロリータが現れた!

ミニトマトのハウスへやってきた言
どこへ行くにも全力のロリータスタイルを崩さない「言(こと)」は、通常運転のロリータファッションで登場。赤と白のチェック柄ワンピースに白のブラウス、ヘッドドレスも着けています。
対応してくれたのは4世代で暮らす農家「ミヤザキファーム」の宮崎修太(みやざき・しゅうた)さん。

ロリータ全開で宮崎さんにご挨拶

干拓地である八代平野は、ミネラル分が豊富でトマトとの相性が良いと言われる
ミヤザキファームでは、八代平野の特産品であるミニトマトを、全部で13種類も作っています。看板商品は「宝石とまと」という5色のミニトマト。つややかで発色がよく、宝石のように輝いています。

5色のミニトマトを詰め合わせた「宝石とまと」
5色の内訳は赤・黄・オレンジ・緑・紫。イエローアイコ、トスカーナバイオレット、みどりちゃんなど、さまざまな品種を同時進行で作ります。

ミニトマトを作っているハウス
まずはハウス内でミニトマトの収穫作業です。

収穫の際は、節の部分を押さえるようにして折る
コツを聞き、慎重に取りかかります。大切な実を傷つけず、ヘタが外れないように気をつけながらの作業です。

通路にぴったりおさまる椅子を使う

完熟のトマトだけを選んで収穫していく
午前の作業で、1人あたり25キロ以上も収穫します。宮崎さんと父の修(おさむ)さん、パートさんも含めたスタッフ全員分合わせて250キロほど取りました。
11時半に午前の作業は終わり、午後は1時から再開します。パートさんは一度帰宅し、昼食をとります。
完熟収穫を可能にする、スピーディーな出荷

発色の美しいミニトマト
今日中に210グラム×24パック入りのダンボールを6箱出荷します。翌日は同じものを37箱欲しいという注文が入っていました。250キロのトマトも、あっという間になくなります。

宮崎さんからパック詰めのレクチャーを受ける言
210グラムを下回らないよう、スケールで量りながら詰めていきます。
午前中に収穫したものを午後に発送すれば、関西の取引先であれば翌日には届きます。
完熟収穫を可能にするのは、このスピード感あってこそ。鮮度を落とすことなく、一番おいしい食べごろのトマトが店頭に並びます。

84歳になっても現役のつや子さん
宮崎さんの祖母、つや子さんは84歳。目分量でも210グラム以下になることはなく、言の2倍近いスピードで詰めていきます。
もともとは八代平野の古い特産品であるイグサを作っていましたが、30年前にトマトに転向したといいます。

パックにはくまモンのシールを貼る
作業場に沢田研二の「TOKIO」が爆音で流れる中、言もつや子さんにならって黙々と箱詰めしていきます。
210グラムずつパックに詰め、くまモンのシールを1枚ずつ貼ります。12パック×2段で一箱が完成。
コミュニケーションは農家の基本
いつしかBGMが尾崎豊の「卒業」に変わる中、4箱目を詰め終える言。96パックも作った計算です。ちょっと足腰が痛くなってきた、と思ったら休憩時間になりました。

ロリータスタイルに興味津々のミヤザキファームの皆さん
休憩時間はみんなで集まり、お茶やお菓子を手に楽しみます。ロリータスタイルの言も、意外なほどすんなりなじんでいました。やっぱり仕事着もかわいい方がテンション上がるよね、とガールズトークも弾みます。

春馬くんを囲んで過ごす、なごやかな休憩時間
宮崎さんの息子、春馬(はるま)くんは、みんなのアイドル。笑顔の絶えない楽しい時間が続きます。

ロリータスタイルで配送センターへ
最後は発送です。決められた集荷時間以外に作ったものは、配送業者のセンターまで運びます。ロリータスタイルでトマトの箱を担ぐ言。ヤマト運輸の受付のお兄さんに二度見されながらも、無事に出荷しました。
農家修行、初回はこれにて終了です。
編集後記
4世代で暮らすトマト農家でロリータライターが修行したい!という、よく分からない企画に快く応じてくれたミヤザキファーム。
小さな工夫を重ね、試行錯誤しながらおいしいトマトを作っています。誰もが明るく楽しく、さりげなく協力し合いながらの作業が続きます。
初回の農家修行は、温かく受け入れてもらい、予想以上にスムーズに進みました。
今後もたびたび修行に行き、リアルな農家の日々を少しでも体験できたらと思います!