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メロン栽培の重要ミッションに緊張! ロリータが4世代経営農家で農業修行してきた vol.2

連載企画:ロリータの農業修行

メロン栽培の重要ミッションに緊張! ロリータが4世代経営農家で農業修行してきた vol.2

農作業は本当にきつい重労働ばかりなのか。自分のスタイルを貫き、好きなものに囲まれて楽しみながら農業に取り組むことはできるのか。そんな思いで、熊本のローカルメディア「肥後ジャーナル」のロリータ代表「言(こと)」が出かける農家修業。
第2回となる今回は、春の訪れとともに始まったメロン栽培の作業をしてきました。

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初めてのメロン畑。支柱立てに苦戦!

前回の記事では、熊本県八代郡氷川町の「ミヤザキファーム」で、ミニトマトの収穫から箱詰め・出荷までを体験した言。

作業を前に、ロリータファッションでポーズを決める言

ミニトマトの収穫シーズンは6月まで続くものの、ミヤザキファームでは並行してメロンの栽培を始めていました。ミニトマトの収穫がすべて終わったハウスから順に、メロンの栽培に移行していきます。

ミニトマト(ナス科)とメロン(ウリ科)という全く別の作物を育てることは、連作障害を防ぐことにもつながるため畑にとっても良いことだと考えている、とミヤザキファームの代表・宮崎修太(みやざき・しゅうた)さんは話します。

植え付けが終わったメロンのハウス

ミヤザキファームで作っているのは「肥後グリーン」という品種のネット系青肉メロン。
外側はやや濃いめの緑色に細かい網目が入り、糖度が高くジューシーなメロンです。大きいものでは3キロを超える大きさになります。

支柱の立て方を実演して見せる宮崎さん

宮崎さん

このハウスはミニトマトの収穫が終わってメロンの植え付けをしたところなので、今日は支柱立ての作業を行います。はい!こんな感じ!

支柱そのものは軽いものの、地中深くまで真っすぐに立てるのはなかなかの重労働。通常は宮崎さんや父親の修(おさむ)さんが行っている力仕事です。支柱が曲がっていると、重いメロンの果実を支えきれなくなると聞き、緊張しながらひとつひとつ立てていきます。

支柱を立てるのは意外なほど力仕事

どこまで挿せばよいですか?

宮崎さん

ちょっと硬い手応えがあって、自然に止まるポイントまで挿してください。
難しい!っていうか硬い!

ただ挿すだけと思いきや、油断すると曲がってしまうため神経を使う作業です。真っすぐに支柱を下ろすのは意外に難しく、1列分立てるだけですっかりヘトヘトになりました。言が立てた支柱を、無言でそっと直す宮崎さん。言が一人前になるには、まだまだ長い道のりがありそうです。

余計な芽は全部摘む! わき芽取りとは

順調に肥後グリーンが育つハウス

支柱の作業からおよそ1カ月、メロンのハウスへ再びやってきた言。
すっかり季節が進み暖かくなった4月、ハウス内のメロンは見違えるほど育っていました。気温も高く、少し動いただけでも汗ばむほどになっています。

わき芽取りの説明をする宮崎さん

宮崎さん

今日は「わき芽取り」の作業です。残す芽を決めたら、他の芽は取ります。人さし指くらいの長さの芽を残し、その下に出ている芽は摘み取ってください。葉っぱの着いた枝を丸ごと取ってしまって大丈夫です!
どれも人さし指くらいの長さの芽を残す、というのは何か理由があるんですか?

宮崎さん

生育の度合いをそろえるためですね。この肥後グリーンというメロンは受粉から50〜55日ほどで収穫を迎えます。同じくらいのタイミングで花を咲かせ、一斉に受粉を進めて収穫に向かっていきたいので、だいたい同じ生育状況の芽を残しています。
こうすることで、収穫のタイミングが揃うんですね。大切な作業ですね!

作業に欠かせないキャスター付きの椅子

今回もキャスター付きの椅子を使い、座って作業を行います。ミニトマトの収穫よりも少し神経を使いつつ、少しずつ取り組みました。

余計な芽とはいえ、思いきって節を折るのは少し緊張する

芽と言っても小さいものではなく、しっかり伸びた節ごと取り去るような作業です。大きく広がった葉や茎を思いきって取っていきます。余計なものをきちんと取り去ることで、おいしいメロンは作られていくのだと知りました。

いよいよわき芽取りに取りかかる

次々にわき芽を取るうちにだんだん慣れてきたものの、必要な芽まで取ってしまわぬよう注意が必要です。少し緊張しながらの作業が続きました。

失敗=即死。メロンがならなくなるかも?!

午後からは、前回支柱を立てたハウス内へ。こちらはさらに驚くほどメロンが高く伸びていました。

宮崎さんの父、修さんと母、優子(ゆうこ)さんのほか、言を含むスタッフ数人で摘花作業をします。

スタッフに作業の説明をする修さん

一番上の芽と、下から4つ目までの花の部分を残して、その間に付いた花はすべて不要なものとして取り去ります。摘花は、残した花に十分な栄養を行き渡らせるために大切な工程だといいます。

メロンが高く伸びているため、今度は立って作業

午前中に引き続き、重要な任務に緊張する言。

これ、間違って必要な花まで摘んでしまったら大変なことになりますよね。

優子さん

全部取ったら実がつかなくなるとよ(笑)。気をつけて!

あれこれと手ほどきを受けながら、慎重に取りかかります。

新人スタッフ「あかりちゃん」も一緒に作業

この春から新しく加わったスタッフ「あかりちゃん」も一緒に作業をしました。あかりちゃんは20歳。以前農業実習で来たミヤザキファームにすっかりほれ込んで就職を決めました。若い戦力も加わって、ミヤザキファームはますますにぎやかになりました。

気になるUVケアについてガールズトーク

暑く日差しも強くなった4月、ハウスの外で休憩

4月に入ってから、急激に日差しが強くなってきた熊本。休憩時間には、気になるUVケアについてのガールズトークに花が咲きます。春の紫外線は意外なほど強く、5月にはもう真夏と同じように最大級の警戒が必要!というアドバイスをもらいました。

もう日焼け止めは全力で塗っておかないといけないんですね。

優子さん

イチ推しは資生堂のアネッサ。やっぱりあれが一番良かよ! ビニールから反射して目に入る光にも要注意だけん、気をつけなっせ!
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大好きなロリータファッションのおしゃれを楽しみながら、日焼け対策もしながら農作業をしたい。好きなものを大切にしながら、農作業にもっともっと取り組みたい。そんな決意を新たにする言でありました。

この日はメロンの作業に初挑戦でしたが、ミニトマトの収穫と出荷はまだ続いています。

最後に再びミニトマトの出荷をお手伝いしました。

まずはミニトマトの出荷をお手伝い

前回たっぷり修業したので、ミニトマトのパック詰めから出荷まではすっかりお手のもの。優子さんとお話ししながら、箱詰めをこなしていきました。メロンのわき芽取りや摘花に比べて、いくらかリラックスして臨める作業のようです。

ミニトマトにメロンにと、いつも大忙しのミヤザキファーム。
少しでも戦力になれる日を目指して、ロリータライター言の農家修業は続きます。

編集後記

ミニトマトに続いて、第2回としてメロンの作業を行ったミヤザキファームでの農家修業。
ハウス内を暖かく感じていた前回から一転、今回は暑さや日差しの強さに驚き、作物の成長の早さにも感心しました。
オフィスワークをしているだけでは気づかないかもしれない季節の移ろいを感じながら、それぞれの季節ごとに作業があり、苦労があることを知りました。
植え付けから関わり始めたメロン「肥後グリーン」がたわわに実って収穫を迎えるまで、引き続きおじゃましたいと思います!

ミヤザキファーム(インスタグラム)

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