オリーブの栽培歴

オリーブ栽培の1年の流れを上記にまとめました。特に水やりと病害虫チェックは、夏場はこまめに行うのがコツです。
植え付けから収穫までの適期や具体的な注意点などは、次章以降で詳しく解説していきます。
オリーブ栽培の最大の特徴は根の弱さ
実を収穫するなら「2本植え」が必須オリーブは自分の花粉では受粉しにくい性質があります。実を収穫したい場合は、開花時期が重なる異なる品種を2本以上植えましょう。近隣にオリーブがない場合は、1本の木に別品種を接ぎ木する方法も有効です。
オリーブの植え付け:土作りと支柱が成功の鍵

オリーブの植え付け適期は、2月下旬〜4月上旬の春先です。乾燥しやすい秋植えよりも、春植えの方が根付きが良く推奨されます。
準備: 植え付け1カ月前に広く掘り起こし、堆肥20kgに対し苦土石灰1kgを混ぜておきます。
植え方: 掘った穴の中央を少し高くし、浅植えにします。
重要: 根が弱いため、必ず頑丈な支柱を立てて固定してください。
オリーブの木の根は浅いと言いましたが、植え付けの際にはしっかり土作りをしておきましょう。
秋植えが推奨されることもあるのですが、あまり雨が降らず乾燥しやすいため、春植えの方が成功しやすいでしょう。
水やりと肥料やりのタイミング
乾燥させすぎないよう水やりを
オリーブ栽培では、水やりと肥料やりのタイミングを意識しておきましょう。
ある程度大きく育つまでは、夏場に乾燥が続くと、オリーブが全然育たないという相談が相次ぎます。
「乾燥に強い」イメージがありますが、特に若木の間や夏場は水切れに注意が必要です。地植えであっても、1週間以上雨が降らない場合はたっぷりと水を与えてください。
肥料やりは年三回
肥料は以下のタイミングで与えるのがベストです。
3月(元肥): 新芽が出る前のエネルギー補給。
6月下旬〜7月上旬(追肥): 実を大きくし、木を成長させる。
10月下旬〜11月中旬(お礼肥): 収穫後の体力を回復させる。
1年目は植え付け時に春肥は入れているので、6月下旬〜7月上旬に一度追肥を与えます。
そして10月下旬〜11月中旬頃にお礼肥(おれいごえ、おれいひ)として追肥します。
3年目以降から果実が結実し始めます。結実し始めてからも同様に年3回の肥料でよいのですが、全く結実しなかった年に関しては、最後の10月の肥料は見送りましょう。あくまでお礼肥とは、実をならすことで消耗した体力を回復させる役割です。疲れていないのに与えてしまうと過剰になりかねません。
オリーブの木の剪定(せんてい)のコツ
オリーブの剪定は3月。他の常緑樹(ミカンなど)に比べるとたくさん枝を切ってしまってもあまり問題になりませんが、それでも落葉樹(ウメやリンゴなど)ほどズバズバ切ってもよいというわけではありません。
基本的には間を透かして風通しを良くすること。ちょっと寂しいかなと思うくらい切ってしまっても、すぐに新しい枝で茂ります。

高さを抑えたい場合と横幅を抑えたい場合で樹形は大きく変わります。
枝を伸ばしたい方向と反対方向、つまり木の内側に伸びている枝(内向枝・逆向枝)を切るだけでも木の形はまとまっていくでしょう。また、横に広げている枝の上部から立ち上がっている強い枝(徒長枝)も基本的には切除することで樹形が乱れません。

オリーブの病害虫防除:天敵は「オリーブアナアキゾウムシ」
オリーブ栽培で問題になる病害虫は、なんと言ってもゾウムシでしょう。オリーブアナアキゾウムシというなんだかアナーキーな名前のゾウムシです。この虫の幼虫がオリーブの木の中を食べ尽くして枯らしてしまいます。

果実の収穫をする場合は、炭疽(たんそ)病という、黒くしわになる病気に注意が必要です。水はけの悪い畑や、過剰に施肥している畑に発生しやすいです。また、剪定で風通し良く管理しておくことも防除のためには重要です。
オリーブの収穫タイミングと楽しみ方
オリーブの収穫時期は11月〜12月中旬頃。黒紫色に熟したものから収穫していきます。全ての果実が着色しなかったとしても年内には全てとり終えてしまいましょう。完熟に比べると風味は落ちてしまいますが……、全滅するよりは良いでしょう。市販されているものはほとんど完熟せずに収穫されています。
油用の場合は下にシートを敷いてバラバラと落としたものをまとめるだけでもよいですが、ピクルスなどの用途であれば一個一個手で収穫した方がよいでしょう。
オリーブがある暮らしを楽しもう
オリーブは正しい知識を持って接すれば、毎年美しい葉と豊かな実りを見せてくれます。
2品種以上を植える
石灰で土壌を整える
病害虫対策と剪定を怠らない
この3点を意識して、ぜひお庭のシンボルツリーとして育ててみてください。自家製オリーブのピクルスやオイルを味わう喜びは格別ですよ。




















