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健康長寿の秘訣はみかん! 国産みかんに高含有「β-クリプトキサンチン」が骨粗しょう症予防に効果あり

健康長寿の秘訣はみかん! 国産みかんに高含有「β-クリプトキサンチン」が骨粗しょう症予防に効果あり

みかんはビタミンCが豊富な果物として知られていますが、近年は骨の健康に役立つ「β-クリプトキサンチン」が多く含まれていることで注目を集めています。みかん産地の静岡県三ケ日町の住民を対象とした疫学研究では、毎日みかんを食べている高齢女性は骨粗しょう症になりにくいことがわかり、この科学的根拠によってみかんは生鮮食品で最初の機能性表示食品の第一号に登録されました。日本人が昔から食べてきたみかんの新たな一面に迫ります。

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みかんの「β-クリプトキサンチン」に骨粗しょう症の予防効果

果物には様々な種類の成分が含まれています。近年の研究で国産の温州みかん(以下、みかん)に特徴的に多く含まれる「β-クリプトキサンチン」には、生活習慣病に対する生体調整機能があることがわかってきました。毎日みかんを食べている人は、その量に応じて血液中のβ-クリプトキサンチン濃度が高くなり、それが健康維持につながっています。

国内有数のみかん産地、静岡県三ケ日町(浜松市)は、健康寿命(※1)でも全国トップクラスです。みかん摂取がどのように生活習慣病予防に役立つかを明らかにしようと、2003年から10年にわたり1000人規模の住民を対象とした疫学研究(三ケ日町研究)(※2)が行われました。

その結果、血中β-クリプトキサンチン濃度が高いグループは、低いグループと比べて糖尿病や肝機能異常症などの生活習慣病の発症リスクが低下することが認められました。そのなかでも特に顕著な差が見られたのは「骨粗しょう症」です。なんと、発症リスクが92%も低下することがわかったのです。

三ケ日町研究よりマイナビ作成。レベル「低」を1とする

この科学的根拠をもとに、JAみっかびが申請した「三ケ日みかん」は、生鮮食品で第一号の機能性表示食品として登録されました。他の産地も後に続き、加工品でもβ-クリプトキサンチン高含有のみかん果汁「POMアシタノカラダ みかんジュース」(農研機構果実研究所・株式会社えひめ飲料)などが、骨の健康に役立つ機能性表示食品として登録されています。

消費者庁に機能性表示食品として届け出、受理されたみかん商品は、ダンボール箱やパッケージに「本品にはβ-クリプトキサンチンが含まれています。β-クリプトキサンチンは骨代謝の働きを助けることにより骨の健康に役立つことが報告されています」と記されているのでチェックしてみてください。

機能性表示食品の表示例


※1)健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間
※2)杉浦 実 ミカンの摂取と健康に関する栄養疫学調査:三ヶ日町研究 日本食品科学工学会 2014  61(8) 373-381
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nskkk/61/8/61_373/_pdf

1日2~3個のみかんでおいしく健康維持

「β-クリプトキサンチン」は、カロテノイドの一種で橙色の天然色素。カロテノイドは、体内でビタミンAとしても使われます。みかんのビタミンカラーはこのカロテノイドに由来しています。みかんをたくさん食べると手が黄色くなることがありますが、これは皮下脂肪に色素がたまるためです。同じく橙色の果物、あんず、びわ、柿などにも含まれていますが、量の多さはみかんが断トツです。

どの産地・品種のみかんにも一定量のβ-クリプトキサンチンが含まれ、糖度が高いほど含有量が多くなります。みかん100gあたり1.29~1.80mgが含まれています。骨代謝への効果を期待するなら1日3mgが目標。みかん2~3個を食べると摂取できます。

このほかにも、みかんにはビタミンCが多く含まれ、昔から風邪予防や美肌によいと言われてきました。房と筋にも健康に役立つ成分が含まれています。房(じょうのう)には食物繊維。その外側の白い筋(維管束)は、取り除いて食べる人もいると思いますが、ヘスペリジンというポリフェノールの一種が果肉よりも多く含まれています。

みかんの部位別栄養素一覧

皮には、ヘスペリジンのほか、香り成分のリモネンやテルピネンなどが含まれています。漢方薬の「陳皮」はみかんの皮を乾燥させたもので、胃腸の調子を整えるために用いられるほか、七味唐辛子やフレーバーティーの材料としても使われています。

温州みかんと中晩柑で一年通してパワーチャージ

一般的にみかんと呼ばれているのは、温州みかんのことで、約500年前に鹿児島県の長島で生まれた国産品種です。温暖で日当たりと水はけのよい山の斜面で栽培され、和歌山、静岡、愛媛、熊本、長崎などが主な産地です。

9月から極早生品種の収穫が始まり、12月に収穫される晩生品種は貯蔵されて3月頃まで出荷されます。ハウスみかんが5~9月に出回り、端境期の3月から初夏にかけては、さまざまな中晩柑が登場。近年は中晩柑の育種が進み、デコポン(不知火)、清見、せとかなど多くの種類を食べ比べてみることもできます。中晩柑も「β-クリプトキサンチン」を含んでいますが、海外のグレープフルーツやオレンジには、ほとんどなく、含まれていてもごく僅かです。

愛媛県の品種別出荷スケジュール(※4)

みかんはナイフなどを使うことなく、手で皮をむいて手軽に食べられる果物です。昔は「こたつにみかん」が冬の風物詩でしたが、近年はあまり見られなくなりました。現在、みかんの収穫量は最盛期だった70年代の約5分の1にまで減少していますが、健康志向で再び需要が増えるかもしれません(※3)。


※3)昭和47年産以前は「青果物生産出荷統計」(農林省)ほか、昭和48年産以降は「果樹生産出荷統計」(農林水産省)より愛媛県作成
https://www.pref.ehime.jp/h35500/kankitsu/documents/toukeidata12.pdf
※4)愛媛県公式観光サイト「いよ観ネット」を参考にマイナビ作成
https://www.iyokannet.jp/feature/mikan/type

50代以降に多い骨粗しょう症などの生活習慣病ですが、若いときからの食生活も影響しています。毎日果物200gを含む、栄養バランスのよい食事を心がけたいものです。家族みんなが食べられるように久しぶりにみかんを箱買いしてみてはいかがでしょう。食べきれないときは、今は懐かしい冷凍みかんにするのもよし。みかんの魅力、再発見ですね。

参考:『FACTBOOK -果物と健康-(六訂版)』 公益財団法人 中央果実協会

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