農業者年金は農業者の特権。地域農業の担い手に伝えたい”ライフプランを考える大切さ”|マイナビ農業

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農業者年金は農業者の特権。地域農業の担い手に伝えたい”ライフプランを考える大切さ”

農業者年金は農業者の特権。地域農業の担い手に伝えたい”ライフプランを考える大切さ”

「真似できない農業」が経営コンセプト。長野県上田市の中山間地で酒米をつくり土地の恵みを活かした地域ブランディングに取り組む柿嶌洋一さんは、JA全青協の会長としても、全国で地域農業を築く仲間を鼓舞しています。農業で戦っていく身にとって将来の支えになるのは農業者年金でした。20代で親元就農した自身の経験からも「若い時に入ったほうがいい」と断言する柿嶌さんに、農業の担い手に向けて加入のメリットや考え方を語っていただきました。

真似できない農業で、地域から日本の農業を強くする

信州・美ヶ原(2034m)の東麓。上田市・武石地区で土地利用型農業に取り組む柿嶌洋一さんは、受託を含めた35haの農地で、豆、そば、酒米を栽培しています。家業は父が農事組合法人の代表を務める花農家。父親が花き、柿嶌さんが穀物、妹さんが野菜を栽培し分業しています。

「中山間地の農業で戦うなら、他では真似できないことをしなければ勝てません。それは何かと考えたら、酒米でした」と話す柿嶌さん。自ら選んだ酒米の栽培に2008年から取り組んできました。標高700〜1000mに位置する土地は、これより上には集落はなく、美ヶ原を水源とする清流と山間地特有の寒暖差が良質の酒米を育みます。

栽培品種はすべて長野県産の酒造好適米。美山錦、ひとごこち、金紋錦、そして最も上流の標高1000mで栽培しているのが、2017年に品種登録された山恵錦です。柿嶌さんは、上田市の酒造会社5蔵と共に「山恵錦プロジェクト」を立ち上げ、米からの酒づくりに取り組んでいます。

「真似できない農業を追求すると、最終的には土地の恵みと地域を形成する人に行きつきます。そこにフォーカスして産業を興してブランドをつくることが、これからの農業者に求められていると思うんですよね」と話す柿嶌さんが、目指しているのは地域のための農業です。JA全青協の会長も務め、全国の産地で頑張っている多くの仲間の取り組みから、日本の農業を変えていこうと声を上げています。

将来のライフプランを考えて、今、必要なことが見えた

熱い思いを持つ柿嶌さんですが、若い頃は農業が嫌で父親に反抗して家を飛び出し、東京の専門学校へ、バンド活動にも精を出していたと話します。

専門学校を卒業しても実家へは戻らず、東京に居続けるために花屋に就職したのも、家業が花農家なので流通の勉強をしたいと言えば父親も文句はないだろうと考えてのこと。
「働いてみると接客が楽しく、売れたときの感動もあり、コミュニケーション力に磨きがかかりました」と柿嶌さん。

父親との約束で好きなことをしても良いのは5年が期限。いよいよ上田の実家に帰って農業をすることにした柿嶌さんは、当時23歳。将来のお金のことなど、まったく考えていませんでした。
「親元就農ですぐに給料何十万円ももらえる人はいません。公的年金、住民税、携帯代を支払ったら手元に残るのは5万円ですよ。遊ぶにも足りないのに、将来のためにお金を積み立てるなんていう発想にはなりませんよね」。

その考えが変わったのは、地域全体に目を向けたことがきっかけでした。「自分はここで何をしたいのか、ライフプランを立てるときに、ちょうど農業者年金の話が来ました。今あるパイから事業を生もうとしても発想の限界があります。視点を変えてこれから地域でどんな農業を展開するのか、それにはいくら収入が必要か、経営のこと、ライフプランを考えたら積立金を捻出することができたんですよ」。

柿嶌さんは、28歳のときに農業者年金に加入。地域農業で戦っていく身にとって年金は将来が守られるものになると思ったからです。

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農業者年金は農業者の特権

現在、柿嶌さんは42歳。家族は父、母、妻、11歳と8歳の子どもがいます。改めて若いときに農業者年金に加入するメリットを聞くと、「年金は将来に向けた資産運用です。国が1万円を補助してくれる年金の仕組みは他にありません。絶対に20代で入ったほうがいいですよ。35歳を過ぎてからも6000円を補助してくれます。45歳までは実費1万4000円で月2万円分の積立てができます(※)」と話してくれました。
(※)39歳までに加入して、 農業所得(配偶者、後継者の場合は支払いを受けた給料等)が900万円以下、認定農業者や青色申告者などの条件を満たせば、月額保険料2万円のうち1万円から4千円までの国庫補助を受けることができます。

今の国民年金の構造では将来が不安な人もいるでしょう。「農業者年金は農業者の特権です。お金がないから払えないのではなく、プランがないから払えないんです。経営者としていくら稼ぎたいのか、将来どうしたいか、ライフプランを考えて一歩を踏み出せばお金は捻出できますよ」と、若い仲間に対しても熱弁を振るいます。

「農家は変わらなければなりません。個人の利益のためではなく、地域の将来を担う存在にならなければならない」と、柿嶌さんは考え活動しています。そのために地域で人を育てて産業を起こして真似できないものをつくる。これからが、取り組んできたことの集大成です。

さらに利用しやすくなった農業者年金のポイント

農業者年金は、農業者が国民年金に上乗せできる公的な終身年金です。掛け金は、上限6万7000円まで自分で決めることができ、社会保険料控除の対象にもなります。加入者が積み立てた保険料とその運用益によって将来受け取る年金額が決まる積立方式・確定拠出型で、生涯一定の所得を確保することができます。

令和4(2022)年の改定で、より加入しやすく、生活設計に応じた年金受給ができるようになります。3つのポイントをご紹介しましょう。

【1】令和4年1月から、若い農業者が加入しやすいように保険料が引き下げられます。
35歳未満で一定の要件を満たす方は、月額1万円から(上限6万7000円まで)加入できます。

【2】令和4年4月から、農業者年金の受給開始時期の選択肢が広がります。
農業者老齢年金:65歳以上75歳未満
特例付加年金: 65歳以上(年齢上限なし)

【3】令和4年5月から、農業者年金の加入年齢が引き上げられます。
60歳以上65歳未満で国民年金に任意加入している方も加入できます。

柿嶌さんが話してくれたように、若いうちに入るほどメリットは大きく、これからの地域農業を担っていく農業経営者にとって検討する価値のある年金制度です。詳しい内容などは、農業者年金基金へお気軽にご相談ください。

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【問い合わせ先】
独立行政法人 農業者年金基金
〒105-8010 東京都港区西新橋1-6-21 NBF虎ノ門ビル5階
TEL:03-3502-3942(企画調整室)
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