終わることのない害虫との戦い。農家の収入を左右する難題に、解決策はあるか
茨城県八千代町でレタス・キャベツ・ナスなどを生産する生井宏和(なまい・ひろかず)さん。18歳で農家の父を手伝い始め、家業を継いで3代目になります。農業に従事して44年を迎え、現在は主にレタスを4ha、キャベツを2ha、ナスを60aの畑で育てているそうです。
「もともとは主に白菜、夏にはマスクメロンを作っていました。約20年、39歳の頃までは私もその2種を育てていましたが、白菜の価格が安値で低迷して。そこでレタス・キャベツ・ナスに転作したのです」。
単価の低下に悩んでいるとき、集荷場で「契約栽培でほかの作物に挑戦してみないか」と声をかけられたのが転作のきっかけになったそうです。これまで取り組んでいた作物は、ハウスの設備に加え、暖房を用いた温度管理も必要で、燃料費や維持費などのコストがかかります。提案されたレタス・キャベツ・ナスはそのコストが必要ありません。
「なにより契約栽培は、全量買い取りしてもらえることが魅力でした。ファーストフードチェーンや高級スーパーなど複数の卸先と契約し、育てた分は全て買い取ってもらえる。転作してからは市場の価格に左右されることなく、収入を安定させることができました」。
一方で、収入は安定したものの、それを維持するための難しさもあったと生井さんは話します。
「転作して20年以上になりますが、コナガやオオタバコガには本当に悩まされていて。栽培のメインとなる春から秋は、害虫が活発に活動する時期でもあります。駆除しても駆除してもすぐに虫がついて、卵を産み、どんどん育ってしまいます。ファーストフードチェーンは品質にとても厳しいため、虫がついていたり、食べられていたりすると、クレームが入ります。転作してからは、害虫との戦いの日々ですね」。
虫食いがある野菜は買ってもらえず、丹精込めて作った手間も時間も無駄になってコストだけが残ってしまう。
それをなんとか避けたいと、生井さんは試行錯誤を繰り返してきたと言います。新しい殺虫剤が発売されれば、すぐに試して効果を検証。その結果を持って、4Hクラブ(農業青年クラブ)で議論を交わしたり、近隣の農家さんに相談したりしたそうです。種苗会社やJAのイベントにも足を運んで、情報を積極的に集めていました。
生井さんは、その経験と情報を詳細にノートに記録しています。そのノートもすでに20冊を超えました。何十種類もの農薬を試し、現在、ローテーションして防除に使う農薬は10種類ほどに絞られたそう。
その中でほぼ唯一使い続けているのが、『コテツ®フロアブル』という殺虫剤なのだそうです。
確かな防除効果で作物の品質維持に貢献する『コテツ®フロアブル』
「コテツは、害虫に悩んでいるときに、集荷場で教えてもらったんです。葉物野菜につきやすいコナガやオオタバコガに効果があるというので、試してみました。効果はとても高く、20年以上ずっと使い続けています。収穫の前日まで散布できるのも強みですね。夏などは間を開けるとすぐに害虫がつくので。おかげで無駄になる作物が減っています」。
コテツ®フロアブルは、適用作物、さらに適用害虫も広く、同時防除性に優れるという特長があります。生井さんもレタスやキャベツだけでなく、ナスにつくハダニ類にも防除効果があるため、いまは全ての作物に使用しているそうです。
また、コテツ®フロアブルは独自の作用性を持つため、他の農薬に抵抗を持った害虫にも効果をしっかり発揮します。
「記録をつけているとよく分かるのですが、似た作用性を持つ殺虫剤ばかり使っていると徐々にすべて効かなくなります。コテツは同じ作用性のものがないので、必ず期待した効果が出るんです」。
独自の作用性を持ったコテツ®フロアブルを組み込むことで、他の農薬に抵抗力を持った害虫を防除。その後に散布する際には、まだ抵抗力の弱い幼虫がメインなので、従来の農薬でもしっかり効果が出るのだそうです。だから、コテツ®フロアブルだけは変わらず使い続けているのです、と生井さん。
「最近、息子が農業を継ぐと、手伝いを始めてくれました。その息子にも私のノートを見せて、コテツを使うよう話しています。今後も必ず使い続けますよ」と笑顔で話してくれました。
農家さんとの良好な関係性を、確かな商品への信頼で構築していく
「生井さんのように葉物野菜を作る農家さんが悩んでいるコナガやオオタバコガに対して、大きな防除効果を発揮するのがコテツ®フロアブルです。ピロール系呼吸阻害剤という他の農薬と異なる作用性を持つのが何よりの特徴なので、生井さんのようにローテーションに組み込んでいただくことでより効果を実感していただけるはずです」と話すのは、コテツ®フロアブルを取り扱うBASFジャパン株式会社の牧昌志(まき・まさし)マネージャーです。
その唯一の作用性だけでなく、コテツ®フロアブルは作物を問わず使えるのも強みだと牧さん。「葉菜類はもちろん、根菜類、果樹や茶、観葉植物など、100以上の幅広い作物に使用できます。また、対象とする害虫もチョウ目・アザミウマ目・ダニ目・カメムシ目・コウチュウ目・ハエ目と多岐に渡ります」。
一度の散布で複数種の害虫を防除することができるコテツ®フロアブル。最近、生井さんのいるここ茨城県でも問題になっているあの害虫にも効果があるそうです。
「2年ほど前から茨城県近辺では、シロイチモジヨトウによる被害が問題になっています。この害虫は抵抗性が発達していて、現在発売されているいくつかの農薬では防除が難しいのです。このシロイチモジヨトウにもコテツ®フロアブルなら十分な防除効果を示します。各地の試験でも、他製品に比べて優れた効果が認められています」と牧さん。
高い効果が実証されているコテツ®フロアブルだからこそ、ぜひローテーションに組み入れ、防除に役立てていただきたい、と話します。
「またコテツ®フロアブルは収穫の前日まで使用いただくことができるのも特長ですね」。
こうした作物を守る多彩な特長で、多くの農家さんから信頼を勝ち得てきたコテツ®フロアブル。
今年で発売から26年が経ちますが、その確固たる存在感は揺らぐことはないようです。
今後も、販売店やJAなどを通じて、農家への情報提供や勉強会といった場も積極的に設けていくそう。「ぜひこれからもコテツ®フロアブルにご期待ください」と最後に力強く話してくれました。
しぶとい害虫にお悩みの方は、一度コテツ®フロアブルを試してみてはいかがでしょうか。
コテツ®フロアブルは協友アグリ株式会社、クミアイ化学工業株式会社、日本曹達株式会社、BASFジャパン株式会社の4社から好評発売中です。
※®はBASF社の登録商標
取材協力
生井宏和さん
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