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酷暑でも野菜をシャキッと届ける! 少量多品目農家の野菜の調整&梱包法

酷暑でも野菜をシャキッと届ける! 少量多品目農家の野菜の調整&梱包法

農業を始めて一度の営業もせずに、現在は栽培した野菜の95%をレストランへ直接販売しているタケイファーム代表、武井敏信(たけい・としのぶ)です。このシリーズでは売り上げを伸ばすためのちょっとした工夫をお伝えします。

収穫したとたんにしおれていく野菜。状態が悪いまま客に送ってしまうと、届いた頃には傷んでしまっていることもあり、調理する人は困ってしまう。そして、農園のイメージダウンになりかねない。今回は、酷暑の中でも新鮮な状態で客に届ける秘策を伝授します。

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冷やすだけではダメ。酷暑での野菜の扱い方

タケイファームでは収穫してすぐの野菜を、客先に翌日に届くように送っています。収穫当日の天気が雨予報になっているからといって前日に収穫することはありません。悪天候であれば収穫ができないため、延期する旨を伝えています。タケイファームはあくまでもとれたてにこだわっているからです。客であるシェフからは、「鮮度がすごくいい、武井さんの野菜だとすぐにわかる」と言われています。
しかし、夏場はその状態を保つことは簡単ではありません。他の農家と差別化するためにも、なるべく収穫したての良い状態で客に届けるためには、ひと手間もふた手間も必要です。
特に少量多品目農家で野菜セットを販売している農家は、クール便で送るから大丈夫だろうと思わないほうがよいでしょう。

しおれた野菜を送るのは絶対NG!

しおれた葉物をそのままFG袋に入れて出荷してはいませんか。野菜は収穫の瞬間から劣化が始まっており、発送するときには少ししおれたぐらいでも、客先に届くときにはかなりの劣化になってしまっていることが少なくありません。
タケイファームの客はレストランですが、発送した野菜が都内の店に到着するのは翌日午前中。レストランはランチの仕込みや営業があり、全ての店が届いた野菜の仕込みをすぐにできるとは限りません。店が野菜を確認する頃に、葉物野菜がクタクタの状態になっていれば品質が悪いと判断されてしまうでしょう。調理法がゆでたりソースにしたりする調理法であれば、多少クタクタになった状態でも使用可能ですが、生のまま調理するのであれば水につけるなどして戻さなければなりません。使う側としては、クタクタになった野菜を戻す作業は時間のロスになりますし、状態が悪くなったものは復活しませんのでクレームにつながる可能性もでてきます。
しかし、夏場であっても届いた野菜がシャキッとしていたら、あなたと他の農家との差別化につながります。これは、レストランだけでなく、一般消費者も同じです。クール便で送っても、すぐに冷蔵庫に入れてくれるとは限りません。客が使うタイミングは人それぞれ。届けた野菜が農家が思っているように扱われているとは思わないことです。

自分の野菜の価値を高めると同時に、客に喜ばれる品質を保持するための調整・梱包・発送方法を工夫しなければなりません。
そこで、タケイファームで実践している工夫をいくつか紹介します。

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