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東京五輪、コロナ禍を経て飲食店・小売店が意識すべきこと GAP認証食材レストランが提案する持続可能な日本の食卓

東京五輪、コロナ禍を経て飲食店・小売店が意識すべきこと GAP認証食材レストランが提案する持続可能な日本の食卓

東京オリンピック・パラリンピック(以下東京五輪)の選手村の食材調達基準として一般消費者にも広く知られるようになったGAP認証。ダイニングレストラン「グランイート銀座」では、その価値をおいしく魅力的な料理を通じて発信してきました。同店で使う食材の8割以上がGAP認証農場のもの。今ではそれを知って来店する客も少なくありません。今、東京五輪の先にある食のニーズに対して飲食・小売ができることを、株式会社グランイート社長の武田泰明さんに聞きました。

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GAP食材のビュッフェレストラン、開店以来の人気メニュー・卵かけごはん

全国各地からおいしいものが集まる東京・銀座。
この地に2019年3月にオープンした「グランイート銀座」は、全国のGAP認証農場の食材を使った数々の料理を、ブッフェスタイルで提供するダイニングレストランです(ランチ帯のみ)。
東京五輪の選手村と同じ調達基準のレストランとして数多くのメディアに取り上げられ、東京五輪とコロナ禍を経てもなお賑わう人気店です。

朝、店舗に届けられた食材は、湯気が立ち上るオープンキッチンで調理され、開店時刻の午前11時に合わせてカウンターに並べられます。メニューは季節やその日の仕入れに合わせて毎日少しずつ変わりますが、開業以来ずっと提供されている定番の一品は「卵かけごはん」です。

生で卵を食べる文化のある日本においてシンプルで栄養価の高い卵かけご飯は、専門店ができるほどの国民食。「グランイート銀座」では、JGAP認証農場の「トマル大室農場」(群馬県前橋市)の卵を豊洲市場で仕入れ、独自色を打ち出しています。

良い食材は、良い農場から。GAP認証を消費者に広めた3年間

GAPとはGood Agricultural Practicesの頭文字で、直訳すると「良い農業の取り組み」を指します。いくつかの種類があり、このうちJGAPおよびASIAGAPは、一般財団法人日本GAP協会が開発・運営を行う認証プログラムです。

JGAP認証は青果物、穀物、茶で先行し、卵などの家畜・畜産物は東京五輪を契機として2017年にスタートしました。食品安全、環境保全、労働安全、農場経営、人権の尊重に加え、家畜・畜産物部門では、家畜衛生、アニマルウェルフェア(動物福祉)に関する基準を満たした農場にJGAP認証が与えられます。

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株式会社グランイート 代表取締役社長 武田泰明さん

「GAPは良い農場の目印です。良い食材は良い農場から出来ると思います」と話すのは、グランイート代表取締役社長の武田泰明さんです。GAP認証食材の価値を、グランイート銀座のコンセプト「You are what you eat=あなたは、あなたの食べたもので出来ている」というメッセージに乗せて食べ手に伝えてきました。

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入店してすぐに目に入るのはGAP認証農場のネームプレート

店内で一番目立つサラダバーや各席のランチョンマットなど、必ず目に留まる場所でGAP認証とは何かを紹介。レジの横には食材供給元のGAP認証農場のネームプレートが壁一面に掲げられています。
このような取り組みが評価されて、同店は2019年のGAP普及大賞(主催・一般財団法人日本GAP協会)を受賞しました。

2021年にはインフルエンサー250人を起用し、600万人のフォロワーに向けてグランイートの魅力を発信。「若い人を中心に、GAPを知らない新たな層にもアプローチできたと思います」と武田さんは話します。

飲食・小売業のバイヤーにとってGAP認証が持つ意味

GAP認証農場の食材を使うメリットについて、武田さんはバイヤー目線で次の2つを挙げます。一つは、GAP認証農場と一般の農場で商品価格がほとんど変わらないこと。もう一つは、第三者による認証で食品安全が保証されていることです。

「約100種類以上の食材を使う当店では、品質を保つためにバイヤーが直接農場に行くことになると、かなりのコストがかかります。その点、GAP認証農場の食材は現地に赴く必要がないので非常にありがたいです。また、価格帯も認証を受けていない農場とほとんど変わりません。コストを増やすことなく、消費者に喜んでもらえる。優先的に使いたい食材です」。

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グランイート銀座にこの日届いたJGAP認証農場の食材。箱にはJGAPロゴマークが

グランイート銀座でトマル大室農場の鶏卵を使うきっかけは、農場からのセールスでした。銀座から近い豊洲市場で買えることが決め手だったそうです。
同店では、GAPを推進する都道府県からの引き合いで産地食材フェアも実施してきました。今年に入ってからは3県とのフェアが行われました。たとえば、徳島県が創設したブランド牛肉「とくしま三ツ星ビーフ」のフェア。三重県の伝統野菜のなばなと伊勢茶のフェア。そして、鹿児島県のフェアでは、県独自の認証であるKーGAPも含めてメニューのほとんどを鹿児島県産の食材で提供しました。同店では、このようなキャンペーンを延べ10の道県と実施しています。

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店内で掲示されている各道県のフェアのプロモ―ション

社会のニーズに応え、GAPを食品調達のスタンダードに

2015年に国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)で示された17の目標の中には、GAPに関連した項目が多くあります。

武田さんは「SDGsの意識が高まっている今、農畜産物の食品安全に加え、環境や人権、労働安全を実践している農場は多くの消費者に支持されると思います。GAPという農場を判断する認証制度があるなら、その農畜産物を使って消費者に伝え届ける事業者はもっと増えていいのではないでしょうか」と投げかけます。

すでに大手食品・飲料メーカーや量販店では、GAP認証を調達基準としているところが少なくありません。ファストフード店でもGAP認証の食材が選ばれています。

「我々のような飲食店や小売店も、GAP認証食材を積極的に使うことでSDGsの実現を果たすことができます。GAP認証の食材は市場で手に入れることができるので、仲卸さんに頼めばきっと探してきてくれますよ。GAPを取得した農家さんにはぜひ流通ルートを確保して営業してほしいです」と武田さん。

持続可能な日本の食卓を目指して、飲食店・小売店からGAP認証食材の価値を伝えませんか。
農畜産物のニーズが変わっていく中でも、良い農業に取り組む農場の食品安全が保証された食材は、多くの消費者に支持されることでしょう。

【取材協力】

株式会社グランイート
住所:東京都中央区銀座2丁目2番地先 銀座インズ2内

【お問い合わせ】

一般財団法人日本GAP協会 Japan GAP Foundation

日本最大級のGAPシンポジウム「GAP Japan」についてはこちらから

JGAPについてはこちらから
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