【岩手県一関地方】就農3年で夏秋ナス売上1700万円!支えるのは万全のサポート体制と生産者間の強い絆。農業やるならやっぱり「いちのせき」でしょ!|マイナビ農業

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【岩手県一関地方】就農3年で夏秋ナス売上1700万円!支えるのは万全のサポート体制と生産者間の強い絆。農業やるならやっぱり「いちのせき」でしょ!

【岩手県一関地方】就農3年で夏秋ナス売上1700万円!支えるのは万全のサポート体制と生産者間の強い絆。農業やるならやっぱり「いちのせき」でしょ!

関係機関が一体となった支援体制を構築することで、就農から経営確立まで新規就農者を安定経営へと導く岩手県一関地方の就農支援制度。マイナビ農業ではこれまで数回に渡りその手厚い内容と、先輩就農者の躍進を紹介してきました。今回の作物は「ナス」。本州最北の夏秋ナスの一大産地である一関地方には、年間売上1700万円を達成した方も!就農わずか3年での快挙の背景には、行政とJA、ナス生産部会の連携と、絆があります。ナスに情熱を注ぎ続けるファーマーたちの姿から改めて、岩手県一関地方の魅力をひも解いてみましょう!

部会発足から40年。先人たちが築き上げてきた産地を守り、発展させることが使命

減反政策により岩手県一関地方でナスの栽培が始まったのは約40年前のこと。以来、トマト、ピーマンと共に園芸野菜の宝庫として県内トップクラスの生産量を記録しています。その一関市花泉町に千葉県出身の千葉 琢磨(ちば・たくま)さんが移住就農をしたのは2018年のこと。東京都で開催された就農フェスで農業の新たな担い手を支援する一関地方の取り組み「新規就農トータルサポートシステム(※1)」を知り、奥様の実家である花泉町への移住を決意します。

千葉 琢磨さん

「一関市の研修制度を活用し、1年間、栽培方法が異なる2つのナス農家で農業の基礎を学ぶことができました。できるだけ初期費用を抑えたい思いがあり、離農する生産者からハウスごと圃場(ほじょう)をお借りすることができたのも、行政やJA、ナス部会のみなさんの力添えのおかげです」

と、当時を振り返る千葉さんは約7アールの圃場からナス栽培(ハウス)をスタート。研修中からさまざまな農家を訪ね歩いたことで、目指す営農スタイルの方向性が定まったと言葉を続けます。

「まだ自分の圃場を持っていない研修期間中は、良い意味で責任がないため、いろいろな農家に顔を出すことができます。顔も覚えていただき、スムーズに独立の準備を進めることができました。もし、この研修がなければ間違いなく今の自分はありません」

千葉さんの農業への真摯な姿勢、そして人柄の良さは、いつしかナス部会にとってなくてはならない存在になっていたのでしょう。就農3年目を迎えようとしていた2021年、千葉さんは部会の大先輩より、43アールの圃場を譲り受けます。

整然と建つ千葉さんの43アールのハウス

「高齢と後継者がいないことが重なり、離農を決意したものの、40年間ナスを作り続けてきた圃場を耕作放棄地にはしたくない思いがひしひしと感じられました。先人たちが弛みない努力と情熱によって守り続けてきた一関地方のナスを、今度は若手が引き継ぎ、次世代へとバトンを繋げていかなければなりません」

圃場を引き受ける際は、雇用もそのまま引き継ぎ、6〜7名のスタッフと繁忙期はグリーンワーク(※2)の派遣スタッフと共に作業にあたっています。

(※1)一関地方新規就農トータルサポートシステム=一関市、平泉町、JAいわて平泉、一関農林振興センター、一関農業改良普及センターなど関係機関で構成する一関地方農林業振興協議会の支援制度
(※2)グリーンワーク=収穫期に合わせて農作業をパートやアルバイトで手伝う制度

売上1700万円の要因は、先輩たちの教えを守り、基本に忠実であること

7アールから43アールと圃場規模が拡大した2021年、千葉さんは夏秋ナスで1700万円の売上を記録します。県内トップを打ち出したその背景には、一関地方のナス生産者が築き上げてきた技術と教えがあると説明します。

先人たちの知恵と努力が詰まったナス栽培マニュアル『なすブック』

「一関地方でナス栽培が始まって以来、先人たちは知恵を寄せ合い、この地に適した栽培方法の確立へと情熱を注いできました。それは一関地方版のナス栽培マニュアル『なすブック』として生産者に引き継がれ、忠実に守られています。1700万円という数字は決してわたし1人の力ではありません。先人たちや先輩就農者、そしてさまざまな支援を通してサポートしてくれる行政、JAみなさんのおかげなんです」

JA平泉ナス部会には現在、76名が所属。うち、10名の若手生産者が中心となり、情報交換やイベント企画などを行っています。その一つが「ナスフェス」です。2019年の初開催以来、毎年10月に一関地方の飲食店でナス料理を楽しむことができます(2021年はコロナ禍により中止)。

       

「一関地方は東北有数の夏秋ナスの産地です。しかし、地元ではあまり知られていません。フェスの一番の目的は地元のみなさんに地域の宝であるナスを知ってもらうこと。産地としての誇りを持つことが産地継承の第一歩だと思っています。新規就農者の方にはそこに生きる人や受け継がれてきた土地と繋がり、一緒に産地を守っていくことは、お金に換えることのできない価値を生み出す、とてもカッコいいことだと伝えたいです。一関地方はナスの他にもたくさんの高品質な農作物が育つ地域です。農業をフックに仲間と共に地元を盛り上げていきたいですね」

    

千葉さんに続けと言わんばかりに、一関地方管内では現在も複数名の新規就農希望者が研修に勤しんでいます。その1人が地元出身の高橋 新輝(たかはし・あらき)さんです。就農14年目の若きリーダー・菅原 慎也(すがわら・しんや)さんのもとで汗を流す、高橋さんの奮闘ぶりを紹介しましょう。

将来のビジョンが描きやすい研修制度。毎日が充実しています!

「土を触っていると落ち着きます。とにかく楽しい毎日です」

と、笑顔を見せる高橋さんは、高校卒業後、2年間の会社員生活を経て、2022年に(※)新規学卒者等就農促進支援事業(一関市単独支援事業)を活用した研修を開始。22歳の青年は物心着いた頃から将来は農業で食べていきたいと考えていたと話します。

(※)市内での就農を希望する方に対し、雇用による栽培研修や座学研修等、就農に向けた研修を行う一関市の単独支援事業。市がJAいわて平泉に雇用を委託。

高橋 新輝さん

「家庭菜園の手伝いをしたり、高校時代は農家でアルバイトをしたり、非農家出身ですがいつも農業が身近にありました。一度は就職したものの、農業をやるなら若いうちから始めた方がいいと考え、新規就農ワンストップ相談窓口に相談をしたのが1年前のことです。ナスを選んだのは単純明快、ナスが好きだからです!」(高橋さん)

一関地方では、研修生が希望する作物を栽培する農家での栽培研修や、農業大学校などでの座学研修により、農業従事経験をすることで就農意向を確立。新規就農者の育成を図っています。

高橋さんが指導を仰ぐ菅原さんもまた、会社員から独立就農をした経緯があり、露地栽培を経て、現在は25アールでハウス栽培を行っています。

菅原 慎也さん

「研修生受け入れ農家のお話をいただいたことで、自分もそんな年代になってきたんだなぁと。若手のつもりでいましたが、自分も先輩たちにたくさんのことを教わったように、後輩たちに持っている技術を伝えていかなければと思っています」(菅原さん)

相談窓口では、就農希望者の希望や就農後のビジョンを丁寧にヒアリングし、研修先をマッチングします。

「2人には会社員から就農という共通点があります。露地から施設栽培へと移行した菅原さんの営農スタイルは、将来の営農計画の参考になると思い、マッチングをしました」

と、話すのはJAいわて平泉営農部の岩渕 政博(いわぶち・まさひろ)さんです。研修期間中は2つの農家を行き来し、栽培技術を学びます。また、並行して独立就農に向けた圃場選び、就農計画の作成、支援制度や補助事業の手続きなども行い、シームレスな就農に導くのも、新規就農トータルサポートシステムの強み。新規就農希望者は、安心して研修に臨むことができます。

岩渕 政博さん

指導をする際、菅原さんが心がけているのは、感覚の部分をわかりやすく伝えることです。自然相手の農業は、年によって収穫量が異なり、必要とする作業も変わることがその理由です。

「農業はまだアナログ的な部分が多く、経験が大きく関係します。病害虫の発生時や悪天候にどう対応すべきかをできるだけ明確に伝えることを意識しています」(菅原さん)

一言も漏らすまいと菅原さんの言葉に真剣に耳を傾けながらも、時折笑顔が見える高橋さん。数ある生産者部会の中でも特にナスは仲が良く、高橋さんもその雰囲気に安堵したと話します。

先輩就農者はメンターとしても頼れる存在

「若い世代が多いのは心強いです。バーベキューなどにも頻繁に誘っていただき、すぐに打ち解けることができました。若手生産者のLINEグループでは薬剤や肥料などの情報交換をはじめ、病害虫の発生なども共有され、チームワークの良さが感じられます」

そう話す高橋さんの言葉を受けた岩渕さんは、若手世代が台頭してきたことで、世代交代が加速傾向にあると話します。

「支援体制の充実や、生産者のみなさんの丁寧な指導によって一関地方の新規就農者は比較的多いと言えます。しかし、高齢や後継者がいないことで離農する生産者が毎年一定数いるのも事実です。菅原さんをはじめ、研修生の受け入れ農家は、わたしたちでは教えきれない部分をしっかり教えてくれます。新規就農者だけでなく、一関地方で農業に携わる全ての方たちを支援していく方針です」

一関地方独自の支援体制により、自分に合ったオーダーメイドの農業研修ができる新規就農トータルサポートシステムは、独立後のフォローも万全です。満足度の高い就農支援によって育まれる地域農業は、さらなる発展が期待されます。

    

本気で農業をやりたいけれど、どこに相談すればいいのかわからない
●作物に向いた圃場はどんなところ?
●悪条件の圃場だったらどうしよう……
●自己資金があまりないけどやっていけるか不安
●農業の経験ゼロ、どこで学べばいい?

一関地方農林業振興協議会では、毎月第2水曜日に『新規就農ワンストップ相談窓口』を開催しています。就農を考えている方、就農に興味のある方はぜひ活用してみてはいかがでしょう。

どんな不安もまずは「新規就農ワンストップ相談窓口」に相談してみましょう!一関地方なら、かならず道が切り開かれることでしょう。

▼新規就農ワンストップ相談窓口の問い合わせはこちら

一関地方農林業振興協議会
(構成機関)
・一関市農林部農政課 TEL:0191-21-8225
・平泉町農林振興課 TEL:0191-46-5564
・JAいわて平泉営農部営農振興課 TEL:0191-34-4001
・岩手県県南広域振興局農政部一関農林振興センター TEL:0191-26-1413
・一関農業改良普及センター TEL:0191-52-4961

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