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肥料価格どうなる? 春肥も円安で値上げの見通し

吉田 忠則

ライター:

連載企画:農業経営のヒント

肥料価格どうなる? 春肥も円安で値上げの見通し

国際的な肥料相場の上昇で、日本を含む各国の農業が動揺している。とくに日本は化学肥料の大半を輸入に頼っており、影響は大きい。なぜ相場は急騰したのか。国内の肥料価格は今後どうなるのか。全国農業協同組合連合会(JA全農)耕種資材部長の日比健(ひび・たけし)さんに聞いた。

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本来は安定している肥料の需給バランス

相場を決める最も大きな要素は、需要と供給のバランスだ。では世界的に見て、肥料の需給バランスはどうなっているか。日比さんによると「肥料の消費量と穀物の生産量の関係を見ると、2010年以降、肥料消費はそれほど増えていないのに、穀物生産は着実に増えてきた」と指摘する。

日比さんは2つの理由を挙げる。1つは「品種改良の技術が向上し、施肥を増やさなくても、穀物の生産量を増やせるようになった」こと。もう1つは「国際的に環境問題への関心が高まり、化学肥料の投与を抑えるようになった。その結果、無駄な施肥を減らす取り組みが世界的に進んだ」ということだ。

こうした状況から、1年ほど前までは肥料の供給に余裕のある状態が続くと見込まれていた。日比さんは「需要に対して供給力がそれなりに多いため、本来なら足りないということにはならない」と強調する。

JA全農耕種資材部長の日比健さん

肥料高騰に中国とロシアの要因

ところが予想に反し、肥料価格はこの2年余りの間で大きく上昇した。

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