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トヨタに学んだ「カイゼン」をさらにカイゼン! 鍋八農産が全員参加を変えるわけ

吉田 忠則

ライター:

連載企画:農業経営のヒント

トヨタに学んだ「カイゼン」をさらにカイゼン! 鍋八農産が全員参加を変えるわけ

トヨタ自動車で有名な「カイゼン」は、業務を見直してより良くするための活動だ。農業法人の鍋八(なべはち)農産(愛知県弥富市)はトヨタの指導で農場運営に取り入れ、仕事を効率化してきた。導入から8年。カイゼンをより実のあるものにするため、同社はやり方を近く大きく変える。

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トヨタの農業サービス「豊作計画」の開発に参加

鍋八農産は設立が1998年。作業受託を含め、現在の栽培面積は214ヘクタールに達しており、国内の農場では最も大きな部類に入る。コメや小麦のほか、最近は飼料用トウモロコシの栽培にも力を入れている。

トヨタは農場向けのサービス「豊作計画」を2014年に提供し始めた。豊作計画はスマートフォンを使い、田んぼや畑ごとに作業内容をクラウドで管理するシステムと、スタッフが農場に行ってカイゼンのやり方を指導するサービスの2つで構成する。鍋八農産は他に先駆けて導入した。

これには背景がある。トヨタは豊作計画のシステム開発に際し、鍋八農産の協力で試作を重ねてきた。膨大な数の田畑を抱える鍋八農産の意見を参考にできたことは、システムを実用的なものにするのに役立った。

一方、この過程で鍋八農産はカイゼンの意味を理解した。例えば、カイゼンと同様、製造業が重視する活動に「5S」がある。「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」を指す。5Sとの関連で言えば、整理すること自体ではなく、どうすればうまく整理できるかを考えるのがカイゼンになる。

ライスセンターに貼った「5S」の標語

カイゼンのやり方を一新すべき時が来た

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