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冬瓜と夕顔の違いは?4つの視点から違いを比較!【かんぴょう】

冬瓜と夕顔の違いは?4つの視点から違いを比較!【かんぴょう】

冬瓜と夕顔はどちらもウリ科の植物であり、見た目もよく似ています。違いを知らないという方も多いのではないでしょうか。どんな味がするのかも気になりますよね。ここでは、冬瓜と夕顔の違いを見た目や花などの4つの視点から解説していきます。味や食べ方、ダイエット効果についても紹介していきますので参考にしてください。

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冬瓜とは?

冬瓜はウリ科トウガン属の植物

冬瓜は、ウリ科トウガン属の植物です。丸形や長楕円など様々な形状をした種類がありますが、日本で一般的に見られるのが琉球冬瓜と呼ばれる緑色の楕円形をした品種です。インド・東南アジアが原産とされている植物で、日本では沖縄県が生産量一位となっています。

他にも、愛知県や神奈川県、岡山県でも生産が行われています。古来から日本で生産され、食べられている植物です。実の他にも新芽やツルも食材として使用されることもあります。

冬瓜の旬の時期は?

冬瓜は冬という漢字が使われていますが、旬の時期は夏です。6~8月が収穫時期となっています。冬が付く理由は、冬まで保存できるからだとされています。冷暗所に置いておけば冬まで持つことからトウガと呼ばれるようになり、そこから訛ってトウガンという名前になりました。

地域によっては、カモウリやシブイといった呼び方もあります。約95パーセントが水分とみずみずしいのが特徴です。旬の時期になるとスーパーで見かけることの多い野菜です。

夕顔とは?

夕顔はウリ科ユウガオ属の植物

夕顔は冬瓜と同じくウリ科ですが、ユウガオ属に属している植物です。主にかんぴょうの材料として使用されることが多いです。夕顔の実を薄く削って干したものがかんぴょうになります。

ずんぐりとした球形の丸夕顔と円筒状の長夕顔といった種類があり、苦みの少ない丸夕顔が伝わったことをきっかけに食べられるようになったとされています。かんぴょうに使用されるのも丸夕顔です。

夕顔の主な生産地は?

日本の主な産地は栃木県です。全国生産量の9割以上を占めており、かんぴょうの生産量の大部分が栃木県です。一方、消費量一位は岩手県であり、実の中のワタを取って煮付けて食べる夕顔煮が郷土料理として親しまれています。

夕顔の名前の由来は、夏の夕方頃に白い花を咲かせるからです。花は翌日になると午前中にしぼんでしまいます。似た名前の植物に昼顔や夜顔などがありますが、これらはヒルガオ科の植物です。夕顔はひょうたんと同じ仲間になります。

ひょうたんと同様に実を容器として加工する用途もあります。かんぴょうなどの加工用に用いられる傾向があるのでスーパーでは見かけることは少なめですが、地方によっては販売されていることも多いです。

冬瓜と夕顔の違いは?

冬瓜と夕顔はどちらもウリ科の植物であり、混同されがちです。ここでは、冬瓜と夕顔の違いを確認してみましょう。

見た目の違いは?

冬瓜と夕顔は見た目に違いがあります。冬瓜は表面が濃い緑色をしているのが特徴です。皮も硬いものに包まれています。一方夕顔は、黄緑色の外見をしています。皮も比較的薄いです。形状も異なっており、冬瓜は横長の楕円形のものが多いです。

夕顔については、丸夕顔は丸い形状をしており、長夕顔は細長い形状をしています。

断面の違いは?

切ったときの断面も大きく違います。冬瓜は中心に種があり、種の周りは空洞です。夕顔は空洞がなく、中身が種とワタでしっかり詰まっています。

中身の違いは?

冬瓜の中身は白からクリーム色です。実の硬さも夕顔よりも硬めになります。夕顔は中身が真っ白です。実は詰まっていますが、柔らかめになります。カットされた状態で売られているなら、中身や断面を見て見分けることが可能です。

花の違いは?

冬瓜の花の色は黄色です。花にはうぶ毛がびっしりと生えています。夕顔は白色の花をしています。5枚のちぢれた花びらを持っているのが特徴です。また、夜顔も夕顔とよく似た白い花をしていますが、夕顔は花びらがそれぞれ分かれているのに対し、夜顔は花びらがつながっている違いがあります。

冬瓜と夕顔はどう食べる?

おすすめの食べ方は?

冬瓜と夕顔はどちらも青臭さが少なく、淡白であっさりした味が特徴です。みずみずしく、生で食べるとシャキシャキとした食感が楽しめます。加熱した場合ではつるんとしたのど越しになります。味も染み込みやすく、短い調理時間でも柔らかくなり、味もよくなじむのが特徴です。

食べ方としては、生のままサラダにして食べたり、煮込み料理や汁物に使われたりすることが多いです。

調理するには?

調理するときの下処理は、実を切り分けてから下茹でを行います。まず、適当な大きさに切り分けて、必要に応じて皮を剥きます。皮はピーラーを使用すると簡単に剥くことが可能です。ワタや種が気になるのなら、スプーンを使って取り除くようにしましょう。

薄切りや乱切りなどでカットした後は、下茹でを行います。鍋にお湯と2パーセント程度の塩を入れて沸騰させたところに、冬瓜や夕顔を入れて5~10分程度茹でます。実が半透明になり、竹串がすんなり刺さるようになれば十分です。鍋から取り出し、冷水につけて冷やせば下処理は完了です。

煮物に使用する場合でも、下茹でを行うことで青臭みがなくなり、味が染み込みやすくなります。

どちらも実の部分だけでなく、皮やワタの部分も食べることが可能です。もし皮むきが面倒ならば、そのまま調理してもかまいません。ただし、皮つきの場合では柔らかくなるのにかかる時間が異なるので注意するようにしましょう。

皮は厚めに剥いて、きんぴらやナムルなどにして食べるものおいしいです。

夕顔を食べる場合は注意が必要

夕顔を食べる場合は、苦みに注意が必要です。夕顔はひょうたんと同じ仲間ですが、ひょうたんはククルビタシンという物質を含んでいます。このククルビタシンは吐き気や下痢、腹痛などの原因となる物質です。基本的に夕顔には含まれていませんが、接ぎ木の台木として使用されている夕顔にはククルビタシンを含んでいるケースがあります。

自宅で採れたものを食べたことで腹痛になったケースもあるので、苦みが強い場合は食べないようにしてください。

冬瓜と夕顔はダイエットにもおすすめ!

低カロリーな野菜

冬瓜は約95パーセントが水分であり、低カロリーな野菜です。ビタミンやミネラルなどの栄養素もバランス良く含まれています。体を冷やす作用がある食べ物で、夏バテ防止に向いています。のぼせやすい方にもおすすめですが、冷え性の方は食べすぎには気を付けましょう。

夕顔もまた水分が多く低カロリーな野菜で、ミネラルも豊富です。老廃物の排出を助けるカリウムやヘモグロビンの生成を助ける銅などが含まれています。

2つの野菜に共通しているのは、水分を多く含んでいて低カロリーなことです。たくさん食べてもヘルシーで、栄養素もバランスよく摂取することができます。また、どちらも食物繊維を多く含み、腸内環境を整えるのにも役立ちます。

そのため、ダイエットに向いている食材と言えるでしょう。多くの料理に使用できるので、食事に取り入れるのが簡単なことも大きな魅力です。すぐに痩せられるわけではありませんが、継続することでダイエット効果が期待できます。

サラダやおひたしが良い

ダイエットにおすすめの食べ方が生食です。実の部分を薄く切り、塩もみすることで食べられます。サラダやおひたしにして食べると良いでしょう。熱に弱い栄養素もそのまま摂取できるのがメリットです。スープにして食べるのもおすすめです。

種やワタも一緒に入れると栄養を余すことなく摂取できます。洋風スープや味噌汁など、様々なバリエーションで食べられます。

どちらもヘルシーで色々な料理に使える野菜

冬瓜と夕顔の違いは表面の色です。濃い緑の冬瓜に対して、夕顔は黄緑色をしています。断面も異なるので、覚えておけばカットされた状態でも見分けられます。

どちらも低カロリーで栄養も豊富です。サラダや煮物、汁物など幅広い料理に使用することができます。ウリ科の青臭さが少なく淡白で食べやすいので、気になった方はぜひ購入して料理を楽しんでみてください。

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