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玄米と白米の違いとは? 美味しい炊き方やダイエット効果なども深堀り

玄米と白米の違いとは? 美味しい炊き方やダイエット効果なども深堀り

日本人の食事に欠かせない「お米」ですが、白米・玄米・雑穀米など種類はさまざま。中でも栄養豊富で体によいと言われているのが玄米です。低GI値だから太りにくい、食物繊維が豊富で腸内環境の改善が見込めるなど嬉しい効果がたくさん。ただし、白米と炊き方や味わいが大きく異なります。そこで本記事では、玄米と白米の違いや美味しくなる炊き方を詳しく解説していきます。なぜ玄米にダイエット効果があるのかについても言及しているので、健康志向の方はぜひ参考にしてください。

玄米とはどのようなお米?栄養や効能など

玄米とは、稲の実(籾)から籾殻を取り除いたもの。ぬかや胚芽が残ったままなので、普段目にするお米と比べると茶色がかった色味をしています。

玄米の「玄」は暗い・色が濃いことを指します。つまり玄米を直訳すると「色が濃いお米」となるわけです。

玄米の歴史を語る上で、よく「昔の人は玄米を食べていた」という説を耳にする場面があります。しかし稲作が伝来した当初を除けば精米して食べるのが一般的で、玄米は食べていなかったそう。最大の理由は、玄米の炊飯には時間と燃料がかかるためだとされています。

明治時代頃までの精米方法は動力がなんであれ、臼と杵でつくという点に代わりはなく、籾殻をきれいに取り除いた玄米はできませんでした。籾殻を取り除く段階で玄米のぬかの層に傷がついているため、厳密には「1分づき米」と呼ばれる状態だったと考えられます。

その後、現代で使われているような精米機が登場したことに伴い、玄米を口にする機会も増えました。第二次世界大戦前から健康食として支持していた人もいるそうです。

玄米に含まれている主な栄養と効能

玄米は白米に比べて栄養が豊富。一般的な白米は精米時にぬかや胚芽が取り除かれますが、玄米はこれらが残ったまま。ぬか・胚芽に優れた栄養が多く含まれていることから、玄米は「完全栄養食」と言われています。

特に豊富な栄養素がビタミンB群・ミネラル・食物繊維・フィチン酸。それぞれの役割を詳しく見ていきましょう。

ビタミンB群

玄米にはビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6などビタミンB群が含まれています。主にエネルギー代謝をサポートし、健康維持のために欠かせない栄養素です。特にビタミンB1の量が秀でており、含有量は白米の約5〜8倍の量と言われています。

ミネラル

ミネラルは体内で生成できない栄養素なので、食事などで摂取する必要があります。玄米にはマグネシウム・カリウム・マンガン・リンなどのミネラルが含まれており、量も白米に比べて豊富。マグネシウムは約7倍、カリウムとマンガンは約2倍の含有量と言われています。

食物繊維

食物繊維と聞くと、お腹の調子を整えたりお通じをよくしたりするイメージがありますよね。玄米には不溶性食物繊維が含まれていて、量は白米の約6倍。腸の動きが促進されることでお通じがよくなり、腸内環境の改善も期待できます。また、不溶性食物繊維が多いおかげで咀嚼回数も増えるので、満腹感も得やすくなります。

フィチン酸

フィチン酸は解毒作用(キレート効果)を持つ栄養素。化学物質や重金属などの毒を体外に排出したり、ビタミンやミネラルなどの成分を吸収したりします。このことから玄米は、「デトックスフード」と表現されることもあります。

玄米食にはデメリットもある?主な3つのリスク

栄養豊富で「完全栄養食」や「デトックスフード」と呼ばれている玄米。メリットばかりに見えますが、実はいくつかデメリットもあるのです。とはいえ、正しい食べ方をすれば心配する必要はありません。事前にデメリットを把握し、上手に玄米と付き合っていきましょう。

お通じに影響を与える

玄米は不溶性食物繊維が豊富ですが、よく噛まないと消化不良を起こしお腹を壊すこともあります。そのため白米と同じ感覚で食べるのは禁物。体によいからと食べすぎてしまいがちですが、少量ずつよく噛んで食べるよう意識しましょう。

残留農薬が溜まりやすい

お米を栽培するうえで農薬の使用は避けられないもの。玄米に残っているぬか部分に、残留農薬が溜まりやすいと言われています。精米したり水で洗ったりしても完全に取り除くことはできません。とはいえ、基準値以下であれば体に影響を及ぼす心配はありません。どうしても気になる場合は、無農薬栽培された玄米を選びましょう。

フィチン酸が毒?

フィチン酸の持つキレート効果は体に毒という説もあります。解毒作用がある一方、ミネラルの吸収を妨げると言われているのです。しかし、フィチン酸は小麦や蕎麦などにも含まれている栄養素。近年の研究では安全性も確認されているので、神経質になりすぎなくても大丈夫でしょう。

玄米と白米の違いとは?

玄米と白米は、見た目だけでなく栄養や炊き方なども異なります。主な違いを表でまとめたので確認してみましょう。

玄米 白米
栄養素・カロリー
(150gあたり)
248kcal
食物繊維 2.1g
ビタミンB1 0.24mg
マグネシウム73.5mg
252kcal
食物繊維 0.45g
ビタミンB1 0.03mg
マグネシウム 10.5mg
浸水時間 30分〜1時間 5時間〜6時間
炊飯時間 30分〜1時間 1時間30分〜2時間
味・食感 独特な風味で噛みごたえがある 甘みがありモチモチしている
消化 3時間以上 2〜3時間
味・食感 独特な風味で噛みごたえがある 甘みがありモチモチしている
値段
(1kgあたり)
600円〜1,000円 400円〜500円

続いて、それぞれの違いをより詳しく深堀りしていきます。玄米と白米の違いを知ることで、食生活のバリエーションも広がるでしょう。

栄養価・カロリー

カロリーに大きな違いはありませんが、含まれている栄養素は玄米の方が豊富。食物繊維は約5〜6倍、マグネシウムは約7倍、ビタミンB1は約5〜8倍と圧倒的な差があります。白米にもこれらの栄養素は含まれているものの、玄米には及びません。

浸水時間

ぬかや胚芽の有無によって浸水時間が異なります。白米はこれらが取り除かれているため、浸水時間は30分〜1時間ほどで済みます。一方、玄米はぬか・胚芽が残ったままなので最低でも5〜6時間は浸水させなければなりません。なお、玄米を24時間以上浸水させ発芽を促し、「発芽玄米」で味わう方法もあります。

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炊飯時間

炊飯時間も大きく異なります。白米は30分〜1時間ほどで炊けますが、玄米は90分〜2時間ほどかかります。お使いの炊飯器によって推奨されている炊飯時間が異なるので、説明書などでご確認ください。

味・食感

普段食べている白米は甘くモチモチした食感を楽しめます。一方、玄米は食物繊維が豊富なので噛みごたえがあり、よく咀嚼しないといけません。また、ぬかが残っている影響で独特の風味が漂います。ぬか臭さを消すためには、炊飯前に少量の塩やプレーンヨーグルトを加えるといいですよ。

消化

白米は約2〜3時間で消化されると言われていますが、玄米はそれ以上かかります。腹持ちが良いもののその分、たくさん食べすぎると消化不良を起こしお腹を壊す恐れが。これを防ぐためにも、少量ずつよく噛んで食べるよう意識しましょう。

値段

値段は玄米の方が高価。玄米が1kgあたり600円〜1,000円ほどに対し、白米は400円〜500円ほど。玄米を食用にするには未熟なお米や不純物を取り除く手間がかかるので、その分価格も高くなっています。

玄米と白米どちらを食べればよい?

玄米と白米のどちらを食べればよいのか?これは目的によって異なります。それぞれ詳しくまとめたので詳しく見ていきましょう。

玄米はこのような人におすすめ

玄米は栄養豊富で噛みごたえのあるお米。そのためダイエットや健康志向のある人におすすめです。また、肥満や糖尿病を改善する効果も期待できるので、生活習慣病でお悩みの人にも玄米が適しています。

白米はこのような人におすすめ

白米は美味しく消化のよいお米。そのため、活動的でエネルギーの消費量が多い子供やアスリートにおすすめです。また、咀嚼力や消化力が低下している高齢者の人にも白米が適しています。

玄米の美味しい炊き方とは?

玄米を美味しく食べるには炊き方がポイント。いつも食べている白米と同じように炊くと、失敗してしまう可能性が非常に高いです。ここでは、玄米の美味しい炊き方を詳しくご紹介。ぜひ参考にしてくださいね。

玄米を量る

まずは玄米を量りましょう。量り方は白米と同じです。計量カップの中に山盛りで入れたら、箸などを使ってすり切りに。家族の人数に合わせて量を調整してください。

軽く水洗い

続いて軽く水洗い。白米のようにしっかり洗う必要はなく、2〜3回ほど水を入れ替えるくらいで構いません。玄米の表皮に付いている汚れを落とすイメージです。

正確な量の水を注ぐ

水洗いしたら、その中に水を注ぎます。水は玄米の量×1.5〜1.6倍ほど。玄米は精米用計量カップ(180ml)すり切り1杯で約150gなので、カップ2杯分の水を入れましょう。なお、お好みに応じて水の量を変更していただいて構いません。

一晩浸す

玄米モードのある炊飯器であれば浸水は不要ですが、そうでない場合は長時間の浸水が必要です。玄米は皮に覆われているため、浸水に時間がかかるのです。目安は5〜6時間ほど。なお、雑菌が繁殖する恐れがあるので冷蔵庫で保存してください。

炊飯器で炊く

浸水させたらいよいよ炊飯。お使いの炊飯器によって時間は異なるものの、炊きあがるまでに1時間30分〜2時間ほどかかることが多いです。

炊きあがった玄米をほぐす

炊飯が終わったら最後に玄米をほぐしましょう。しゃもじを入れ釜の周りを1周させたら十字状に切れ目を入れ、底から優しく掘り起こすイメージ。ほぐして空気を入れることで余計な水蒸気が抜け、玄米がふっくらします。

玄米と白米を一緒に炊く方法

玄米の独特な風味と食感が苦手という人は、白米と一緒に炊く方法をお試しください。白米の美味しさがありつつ玄米の栄養素を摂取できるので、初心者の方でも続けやすいでしょう。それでは手順を詳しくご紹介します。

玄米と白米の割合を決める

最初の割合は玄米2:白米1がおすすめ。食べやすさと栄養のバランスが取れている割合です。お好みに応じて割合を変更していただいても構いません。

混ぜたお米を一緒に洗う

洗い方は白米と同じ。白米は水を吸う特性があるので、手早く洗うことを意識しましょう。2〜3回ほど水を入れ替えたら次の手順へ移ります。

白米を炊く時より少し多めの水を注ぐ

水の量は白米を炊く時より少し多め。炊飯器に白米の目盛りがある場合は、それより大さじ1〜2杯分多く加えてください。

1〜2時間ほど浸水させる

玄米と白米を一緒に炊く場合も浸水時間が必要です。とはいえ一晩も浸けなくて大丈夫。目安は1時間、できれば2時間ほど浸水させましょう。なお、一晩浸けるとプチ発芽玄米になります。

白米と同じモードで炊飯

炊飯は白米モードで行います。炊きあがったらしゃもじでほぐし、混ぜご飯を味わいましょう。玄米と白米の割合や水の量を調整して、自分にあった加減を見つけるのも面白いかもしれませんね。

玄米がダイエットに効果的と言われる理由とは?

ダイエットと聞くと食事の意識や量を変えなければならないと思いませんか?しかし、普段口にしているお米を玄米に置き換えることで、無理せずダイエットを継続できます。

では、なぜダイエットに玄米が効果的なのか?理由をまとめたので詳しく見ていきましょう。

血糖値が上がりにくい

食事をすると体内の血糖値が上昇します。この時、上昇幅に影響を与えるものが「GI値」です。GI値とは、食後の血糖値の上昇を示す指数。高い食材ほど血糖値も急上昇します。反対に低い食材は血糖値が急上昇せず、太りにくいと言われています。

白米のGI値は88、対して玄米は55と低い数値。比較すると、玄米が低GIであることがわかりますね。

食物繊維が豊富なため満腹感を得やすい

玄米は不溶性食物繊維が豊富です。水に溶けにくく消化がゆるやかで、噛みごたえがあることが特徴的。玄米のほか、ごぼうやきのこ類などに多く含まれています。

このような食材は早食いが難しく、自然と咀嚼回数が多くなるので満腹感も得やすいのです。

腸のぜん動運動が活発に

食物繊維は腸のぜん動運動を活発にします。ぜん動運動とは、腸が収縮と弛緩を繰り返し消化した食べ物を体外へ押し出すもの。お通じと深く関係しています。

不溶性食物繊維は水分を吸収すると膨らむため、その影響で腸が刺激され、お通じが促進されます。

ビタミンB群が代謝をサポート

ビタミンB1・B2・B6などは「代謝ビタミン」とも呼ばれています。ビタミンの種類は他にもありますが、ビタミンB群は代謝の役割を担っています。

例えばビタミンB1は糖質や脂質をエネルギーに変換、ビタミンB2・B6はタンパク質の代謝を促進します。これらビタミンB群が不足すると代謝が低下するので、意識的に摂取したい栄養素の一つです。

失敗しない!玄米ダイエットを成功させるコツ

いつも食べている白米を玄米に置き換えるだけで始められるダイエット。しかし、闇雲に始めるのは要注意。せっかく始めても挫折してしまっては元も子もありませんよね。

そこで、玄米ダイエットを成功させるコツを5つご紹介。始める前にぜひ確認してみてください。

まずは1日1食から

できるだけたくさん食べたい気持ちもあるかもしれませんが、玄米は1日1食から始めましょう。準備する手間がかかることはもちろん、独特の風味や味が苦手な人も少なくないからです。

まずは慣れるために1食から。また、玄米と白米を1:1もしくは2:1の割合で混ぜて食べるのもおすすめですよ。

よく咀嚼する

よく咀嚼することで食事をゆっくり味わえます。満腹中枢が刺激されることで少量でも満足でき、胃腸への負担も軽減されます。

反対に、よく噛まないと消化不良を起こしお腹を壊す恐れがあります。挫折しないためにも気をつけたいですね。

おかずの栄養バランスも考慮する

健康的だからといって玄米ばかり食べてはいけません。この機会におかずを見直し、高タンパク低脂質を意識してみましょう。

特にタンパク質は筋肉や臓器の構成に欠かせない栄養素。筋肉量が今より増えれば代謝もアップするので、ダイエットがより効率的になりますよ。

独特の味に慣れなかったら発芽玄米に変更

玄米はぬかが残っているため風味が独特。白米と一緒に炊くことで緩和されますが、完全に消すことは難しいです。

そのような時は「発芽玄米」にするのがおすすめ。玄米をわずかに発芽させることで、より食べやすくなります。

不調を感じたらストップ

体質は一人ひとり異なるため、中には玄米が合わない人もいます。どうしても玄米に慣れず不調を感じるようであれば、一時的にストップしてください。白米と一緒に食べる、少量から始めるなど工夫し、ゆるやかに玄米と関わっていきましょう。

玄米を正しく食べて健康的に過ごそう

ぬかや胚芽が残っていて、栄養豊富な玄米。普段は口にする機会が少ないですが、完全栄養食と呼ばれていることを知ったら興味が湧いてきませんか?

白米とは異なる風味や味わいなので、最初は戸惑うかもしれません。やや硬めで噛むとプチプチする食感は玄米ならでは。

しかし、白米と混ぜて炊いたり発芽玄米にすることで、挫折することなく玄米食を続けられます。

ただし、体によいからと言って一度にたくさん食べてはいけません。消化不良を起こしお腹を壊す恐れがあるので、少しずつ食べることがポイント。

玄米は、正しく食べればダイエットやお通じをサポートしてくれる、ありがたい食材です。炊き方や水の量などを調整して、あなたにピッタリの加減を見つけましょう。

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