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虚弱体質改善や血行を良くする働きも? 玄米の効果とは【健康をめざす家庭の薬膳】

連載企画:健康をめざす家庭の薬膳

虚弱体質改善や血行を良くする働きも? 玄米の効果とは【健康をめざす家庭の薬膳】

玄米はビタミン類、ミネラル類、食物繊維などを豊富に含んでいます。そのため虚弱体質や冷え性、風邪を引きやすい方におすすめの食材です。薬膳の考えからみた玄米とはどんな効能をもっているのか、どんな人に向いているのか、取り入れやすい食べ方などを紹介します。

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玄米の紹介

玄米

玄米は精白米と異なり、外皮(ヌカ層)胚芽がそのままのコメのことを指します。栄養豊富で、内蔵を強くする働きがあると言われています。薬膳での五気は「平」、五味は「甘」にあたります。漢名は粳米(コウベイ)、別名クロゴメといいます。

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稲の原産地はインドと西アフリカと言われています。栽培は6000年以上前から行われ
ており、コメや小麦には及びませんが、世界の約1/3の人々に主食として日々親しまれています。

最も食べられているのは白米です。白米は口当たりのよさと食べやすさが魅力ですが、ビタミン、ミネラル、食物繊維など栄養面では玄米が勝っています。

そのため玄米を常に食べていた禅僧たちは、肉類を摂取しなくても長命で元気だったと言われるほどです。また虚弱体質の方が玄米を常食すると丈夫になったという話は多く残されています。

玄米の効果

玄米

玄米は栄養豊富なので、虚弱体質を改善したいという方におすすめです。昔から内蔵を強くすると言われ、血行が良くなり、体質改善が期待できます。さらに冷え性や、風邪をよくひく方も常食している内にだんだんと体質が治っていくと言われています。

玄米の注意点

玄米の注意点は消化が悪いことです。食べる時は良く噛んでから飲み込みましょう。また就寝前に食べるのはおすすめしません。胃弱、胃下垂、胸焼けしやすい方にはあまり向いていません。胃弱の方はムギ飯などがおすすめです。

玄米のピラフのレシピ

玄米

玄米は白米と同様に、主食としていただきます。またチャーハンやピラフにしていただくのもおすすめです。今回は元気をだしたい方にぴったりの玄米ピラフの作り方を紹介します。クコシと調血効果が期待できるサフランを一緒に組み合わせることにより、冷え性にも効果があるとされています。

材料(2人前)

・玄米 カップ1
・サフラン 20本
・クコシ 大さじ1
・ブランデーまたは酒 少々
・タマネギ 1/2
・干しエビ 大さじ2
・干しぶどう 大さじ2
・オリーブ油 大さじ2
・鶏ガラスープと干しエビの戻し汁を合わせたもの カップ2
・ゆでグリーンピース カップ1/2
・塩、コショウ、酒 各少々

作り方

1.玄米を洗い、一晩水に浸して吸水させます。料理前にザルにあげ、水気を切ります。
2.クコシにブランデーか酒をふりかけて戻しておきます。
3.タマネギを細かく刻み、干しエビ、干しブドウはぬるま湯で戻しておきます。また干しエビの戻し汁は鶏ガラスープと合わせます。
4.厚手の鍋にオリーブ油を熱し、タマネギ、干しエビを中火で炒めます。そこに玄米を加え、塩、コショウ、酒を少々入れます。弱火にし、静かに混ぜながら約10分間炒めます。
5.サフランを小さじ3杯分の熱湯に約30分間浸けます。
6.炊飯器に4と3のスープを入れて炊きます。沸騰してきたら水気をきった干しブドウと、5のサフランを戻し汁ごと加えます。蒸らす段階でグリーンピースを加え、クコシを散らしてできあがりです。

玄米炊き対応の炊飯器が無い場合は、一度炊きあがったところへ鶏ガラスープをカップ1/4~1/3程度加えて二度炊きします。

玄米の利用法

玄米

玄米は栄養豊富なので、顔色が悪く疲れやすい方は常食にするのがおすすめです。けれども消化が悪いのでよくかんで食べるか、病後や風邪のひきはじめには少し手を加えて食べるのがおすすめです。

病後、体力の無い時

病後で体力の無い時は、玄米を少し焦げる程度に煎り、塩と適量の水を加えて玄米スープにします。食べやすくなり、体力の無い方を回復に向かわせる効果が期待できます。

風邪のひきはじめ

玄米スープにヒネショウガを少しと長ネギの白い部分を刻んで飲むと良いでしょう。

玄米は内蔵を強くしたり、血行を良くしたりする働きがあると言われています。そのため普段からなんだか元気がでない、顔色が悪いという方の体質改善におすすめです。様々な栄養も一緒に摂れる玄米をぜひ試してみませんか?

玄米

参考書籍:『台所薬膳 身近な食べ物135種の薬効を活かす』(万来社)

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