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ケーキでおなじみのフランボワーズとは? おいしい食べ方・保存法、他のベリー類との違いも紹介

ケーキでおなじみのフランボワーズとは?   おいしい食べ方・保存法、他のベリー類との違いも紹介

小さく愛らしい形、ルビーのように透き通る赤色でケーキを彩るフランボワーズ。一般的にはラズベリーとも呼ばれています。お菓子やジャムなどでおなじみですが、フレッシュなフランボワーズがどのような果実かは、意外と知られていないかもしれません。ベリー類が好きならば、旬やおいしい食べ方も押さえておきたいところです。本記事では、フランボワーズの特徴、おいしい食べ方、選び方や保存方法、近年ダイエットでも注目されている栄養素の他、その他のベリー類との違いも詳しく解説していきます。スイーツやデザートはもちろん、それ以外でも、フランボワーズの楽しみ方が広がりますので、ぜひ参考にしてみてください。

フランボワーズとはどのような果実?

フランボワーズは、バラ科キイチゴ属の植物で、ヨーロッパ、アフリカ、西アジア、南北アメリカに分布するキイチゴの仲間です。ブルーベリーやブラックベリーと同じ低木性落葉果樹で、粒状の実が集まった小さい実をつけます。熟した実は、生食または加工して利用されています。

原産地はヨーロッパおよび北アメリカで、16〜17世紀頃にイギリスで栽培が始まり、日本には19世紀頃に伝えられました。いくつもの品種があり、バラと同様にトゲを持つものも多く、果実は熟すると花托(かたく)から離れて中空になります。果実の色も赤、黄、紫、黒とさまざまです。甘酸っぱい味わいと見た目の愛らしさから、主に赤いフランボワーズがフランス菓子やケーキによく使われます。

フランボワーズ(framboise)の語源はフランス語

フランボワーズはフランス語で、fraise(イチゴ)とambrosia(ギリシャ神話に登場するオリンポスの神々の食べ物、永遠の生命を与えるとされる)を合成した名詞です。英語ではラズベリーと言います。

日本では木苺(キイチゴ)として知られている

フランボワーズの日本語は木苺(キイチゴ)です。以前は長野県と山梨県が主な産地でしたが、現在は秋田県、北海道、山形県で商業栽培が行われています。国内生産量は年間約4.8トンで、内訳は1位の秋田県が約2トン、次いで北海道が約1.9トン、山形県が約0.9トンです(2019年)。

フランボワーズの特徴とは? 旬や味などの特徴を紹介

お菓子、ジャムやソース、ドライフルーツ、冷凍などでよく見かけるフランボワーズですが、フレッシュな果実は、色、形、風味をより楽しむことができます。大きさ、旬や産地、味など、主な特徴を見ていきましょう。

サイズは1〜2cmくらい

フランボワーズは小さな粒状の実の集合果です。大きさは品種によって異なりますが、おおむね直径1~2cmほど。1粒の重さは約3gと中空のため比較的軽量で、さまざまなケーキや焼菓子に丸ごと使いやすいサイズ感です。

国産のフランボワーズは6月〜9月が旬

フランボワーズは、主にアメリカやニュージーランドから輸入され、通年出回っています。国産のものは、6~9月が収穫期で、夏が旬の果物です。庭木やプランター栽培でも収穫できますが、冷涼な気候を好むので関東以北の寒冷地に適しています。

甘酸っぱくイチゴらしい味わい

甘味と酸味のバランスがよく、生食でおいしく味わうことができます。また、ケーキやタルトなどのお菓子にもよく使われ、特にフランス菓子には欠かせないフルーツの一つです。ジャムやリキュールなどの加工品にも使用されています。

フランボワーズに含まれている主な栄養と効能

小ぶりなフランボワーズですが、たくさんの栄養素が含まれています。多くの場合、赤い果実には美容成分が豊富で、美肌やアンチエイジングに役立つといわれています。フランボワーズの栄養成分を詳しく見ていきましょう。

ラズベリーケトン

フランボワーズの特徴である甘酸っぱい香り成分で、脂肪を分解する働きがあると報告されています。唐辛子のカプサイシンと似た構造で、効果はその3倍ともいわれています。

エラグ酸

ポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用を持つといわれています。生活習慣病の予防、アンチエイジングなどに効果が期待されています。

アントシアニン

ポリフェノールの一種で、赤紫色の天然色素です。抗酸化作用や目の健康を維持する働きがあるとされています。

ビタミンC

ビタミンCは皮膚や細胞のコラーゲンの生成に必要なビタミンです。水に溶けやすく熱に弱いので、フランボワーズを食べる際には素早く洗い、加熱し過ぎないことが栄養を逃さないポイントです。

食物繊維

整腸作用や血糖値の上昇を抑える働きがあります。5大栄養素に食物繊維を加えて6大栄養素と呼ばれるほど体に欠かせない栄養素です。

フランボワーズと他のベリー類の違い

フランボワーズは、ベリー類の一種です。ベリーとは、食用となる小さく丸い多肉果の総称です。ベリーと言えばラズベリーやブルーベリーをイメージする人は多いと思いますが、フランボワーズとどのような違いがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

ラズベリーとの違いとは?

ラズベリーはフランボワーズの英語(英名)で、果実自体は同じものです。小さく愛らしい形、赤い色の鮮やかさ、甘酸っぱい味と香りで、フランス菓子によく使われ、マカロン、クラフティ、フランボワジエといった伝統菓子もあります。また、フランス産のクレームドフランボワーズなどのリキュールも輸入されていることなどから、フランス語のフランボワーズという名称が、日本で広く普及したと見られています。

ブルーベリーとの違いとは?

ブルーベリーはフランボワーズと同じ落葉低木果樹ですが、ツツジ科スノキ属で、分類が異なります。ブルーベリーは一つの実に種がいくつか詰まっていますが、フランボワーズは、種のある小さな実がたくさん集まって一つの実になっています。熟した実は色素アントシアニンの青紫に色づくことからブルーベリーと呼ばれ、果皮には白い果粉(ブルーム)が着生します。酸味はフランボワーズよりも穏やかで甘味とのバランスが整っています。原産地は北アメリカ。フランス語ではミルティーユと言います。

カシス(ブラックカラント)との違いとは?

カシス(仏名)の呼び名で親しまれているブラックカラント(英名)は、ユキノシタ科スグリ属で、フランボワーズともブルーベリーとも分類が異なります。直径7〜8ミリメートルのつやのある小実が房状になることから、和名では「黒房すぐり」と呼ばれています。カシスは酸味が強く収穫期間が短いため、生食することはほとんどなく、ジャムやリキュールの材料としての利用が一般的です。古くは薬用として使われ、目の健康の維持に役立つとされるアントシアニン、豊富なビタミンC、ほとんどの種類のミネラルが含まれています。

ブラックベリーとの違いとは?

ブラックベリーはフランボワーズと同じバラ科キイチゴ属ですが、落葉つる性果樹です。生命力が強いのでどんどん育ちます。小さな粒が集まって一つの果実のようになる集合果ですが、フランボワーズとは違って中まで実が詰まっているため重量感があり、中に小さな種があります。色は赤黒く、酸味が強いため生食よりもジャムやソースなどに利用されます。抗酸化作用があり、目の健康に役立つとされるアントシアニンを多く含んでいます。

フランボワーズはお菓子にピッタリ! おいしい食べ方

色形のよさや甘酸っぱい風味がお菓子にピッタリなフランボワーズ。ソースやジャムにしてかけたり挟んだり、果実をそのままトッピングするなどデコレーションにも最適です。おいしい食べ方と使い方をいくつか見ていきましょう。

ケーキ

ケーキを作る際には、フランボワーズを裏ごしまたはピューレにして生地に混ぜ込む、ジャムにしてサンドする、色と形を生かしてトッピングするなど、さまざまな使い方があります。フランス伝統菓子のフランボワジエやクラフティなどの焼菓子のほか、チーズケーキ、ムースなどにも使われます。特にチョコレートのほろ苦さとフランボワーズの甘酸っぱさは相性抜群で視覚的にも楽しめます。

マカロン

マカロンは、アーモンドパウダー、砂糖、卵白を混ぜた生地を丸く小さく焼き、2枚1組にしてバタークリームなどをサンドしたお菓子です。カラフルで手土産やギフトにも喜ばれます。色とりどりのマカロンはバタークリームに使われている素材をイメージさせてくれます。ピンクのマカロンには、フランボワーズが使われることがしばしば。バタークリームを作る際に、ジャムやピューレ、リキュール状のフランボワーズを使って色と風味をつけることができます。

リキュールやピューレ

リキュールはスピリッツ(蒸留酒)に果実やハーブなどと糖分を加えて作るお酒のことです。フランボワーズリキュールは、クレームドフランボワーズと呼ばれ、カクテルなどに使われています。主なカクテルとして、キールインペリアル、セックスオンザビーチなどがあります。ピューレは、生または加熱した野菜や果物をすりおろし、裏ごしをして滑らかにして煮詰めたものです。フランボワーズのピューレはフレッシュや冷凍の果実から作る他、冷凍の市販品もあり、ソースや製菓材料として重宝されています。

生のままトッピングしてもOK

フランボワーズは、甘味と酸味があり、香りもよくジューシーで、生食でもおいしく味わえるフルーツです。小粒なのでトッピングにも最適。ヨーグルトやアイスクリームに添えると、味はもちろん見た目のアクセントになります。パンケーキやチーズケーキの見た目もワンランクアップ。サングリアやフルーツポンチの果物の一つとして加えたり、カナッペのトッピングなど、生のままの形で幅広く使えます。

新鮮なフランボワーズの選び方と保存方法

フランボワーズは鮮度が大切。日持ちが短いため、できるだけ新鮮なものを選びましょう。水分がつくと傷みやすいので、食べる直前に洗うこともポイントです。選び方と長持ちさせる保存方法を紹介します。

色鮮やかで粒がしっかりしている

まず色をチェック。果実全体が濃い赤に色づいているものを選びましょう。色が鮮やかで、傷や汚れのないもの、潰れていないこともポイントです。果実が柔らかく、香りがいいものが食べ頃ですが、熟し過ぎると傷みが進むので注意しましょう。

冷蔵庫(冷蔵室)で保存

ベリー類は熟したものを収穫しているので、早めに食べるようにしましょう。保存する場合は冷蔵庫へ。フランボワーズは、野菜室よりも冷蔵室が適温です。乾燥を防ぐために、キッチンペーパーで包んでポリ袋に入れるか、蓋つきのパックに入っている場合はそのまま保存しましょう。

長期保存するなら冷凍庫に

フランボワーズをたくさん入手したら、冷凍保存しておくといいでしょう。パックのまま冷凍庫で保存できますが、粒同士がくっつかないようにトレイなどに広げて冷凍し、凍ってから保存袋に入れて冷凍しておくと、使うときに便利です。

加工してジャムにするのもおすすめ

長期保存するなら、ジャムに加工してもいいでしょう。フランボワーズ、グラニュー糖、レモン汁を煮詰めて作ります。ジャムの保存は瓶の殺菌と脱気がポイント。煮沸消毒した瓶にジャムを熱いうちに入れて蓋をして、熱湯で15分ほど煮てから蓋を閉め直すなどの方法があります。

小粒ながらも類のない存在感

英名ではラズベリーというフランボワーズ。数あるベリー類の中でも、色形のよさが映え、甘酸っぱい味わいが魅力。いくつかのベリーを集めてミックスベリーとして使うときには欠かせない存在です。フレッシュ、ピューレ、ソースなどいろいろな形態でお菓子やデザートに使われますが、ポークソテーやラムチョップなど、肉料理のソースや付け合わせにも向いています。フランボワーズはジャムやリキュールなどの加工品もあり、輸入品や冷凍、ドライフルーツなどが通年販売されていますが、6~9月の旬には、ぜひフレッシュな国産のフランボワーズを味わってみたいものです。ブルーベリー、ブラックベリー、カシスも夏が旬なので、他のベリー類と食べ比べてみるのも楽しいかもしれません。

参考書籍「草土花図鑑シリーズ野菜+果物」(草土出版)

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