マイナビ農業TOP > 農業経営 > 改革派の元農協組合長、JAグループへの辛口でポジティブな注文

改革派の元農協組合長、JAグループへの辛口でポジティブな注文

吉田 忠則

ライター:

連載企画:農業経営のヒント

改革派の元農協組合長、JAグループへの辛口でポジティブな注文

食料安全保障への関心が高まっている。では食料安保には何が必要で、JAグループはどんな役割を果たすべきなのか。秋田ふるさと農業協同組合(JA秋田ふるさと、秋田県横手市)の前組合長、小田嶋契(おだしま・ちぎり)さんを取材した。

twitter twitter twitter

小泉進次郎農林部会長に放った一言

小田嶋さんは2020年6月にJA秋田ふるさとの組合長を退任し、農作業が中心の生活に戻った。6.5ヘクタールの水田でコメを育て、50アールの畑で葉タバコを栽培している。

筆者は長年小田嶋さんを取材してきたが、ふり返って真っ先に思い浮かべるのは「胆力の人」というイメージだ。

2016年11月2日、東京都千代田区にある自民党本部。小田嶋さんは、他の農協の組合長と一緒に農林関係議員の会合に招かれた。テーマは全国農業協同組合連合会(全農)の改革だった。

議長役を務めたのは、自民党の小泉進次郎(こいずみ・しんじろう)農林部会長(当時)。小泉部会長は「全農はもっと農家の役に立つ組織に変わるべきだ」と考え、全農に改革を促していた。

小泉進次郎・自民党農林部会長(左、肩書は当時、2015年11月撮影)

その場で小田嶋さんはこう発言した。「政治家は法律や制度を作るのが仕事で、民間をいじくりまわすことは仕事ではないと(自分は)思っている」

「全農は変わるべきだ」という小泉部会長の主張に反対していたわけではない。だが改革はJAグループが自ら判断して実施すべきことであって、政治から押しつけられてやるべきことではないと考えたのだ。

あわせて読みたい記事5選

シェアする

  • twitter
  • facebook
  • LINE

関連記事

タイアップ企画

公式SNS

「個人情報の取り扱いについて」の同意

2023年4月3日に「個人情報の取り扱いについて」が改訂されました。
マイナビ農業をご利用いただくには「個人情報の取り扱いについて」の内容をご確認いただき、同意いただく必要がございます。

■変更内容
個人情報の利用目的の以下の項目を追加
(7)行動履歴を会員情報と紐づけて分析した上で以下に活用。

内容に同意してサービスを利用する