旬の自家製野菜と厳選和牛が楽しめる焼肉レストラン
みやもとファームでは、練馬区の豊かな自然の中にあります。農園ならではの緑あふれるのどかな雰囲気の中、こだわりの厳選牛と新鮮な野菜を焼肉スタイルでいただけます。
熱々の鉄板で提供されるジューシーな「牛ハラミステーキ」をはじめとするランチや、東北産和牛とオーナーが自ら厳選した国産・輸入牛を存分に堪能できるディナーコースなど、豊富なメニューが揃っています。収穫時期には、農園の畑で穫れた旬の野菜も登場します。
「みやもとファームでは敷地内に畑があり、ダイコンやネギ、ジャガイモ、エダマメ、トマトのほか、イチジクやレモン、リンゴ、栗など幅広い種類の作物を栽培しています。ビニールハウスなどで通年栽培するのではなく、季節ごとの野菜を育てているため、その時々によって違う野菜をお楽しみいただけます。
また、収穫した作物は焼き野菜やサラダとしてだけではなく、レストランで提供する焼肉のタレにも使用しています。リンゴを入れると、甘みとコクが増すんです」。
レストランを訪れる客の6割は練馬区民ですが、区外からもたくさんのお客様がやってきます。訪れた方からは「都内なのに農園の風景を楽しめるレストランがあって、なんだか心がほっとする」「ここにくるとリラックスできます」といった、嬉しい声を多数いただいています。
野菜を消費者に直接届けたい 「みやもとファーム」設立の経緯
みやもとファームはどのような経緯でスタートしたのでしょうか。
みやもとファームの社長である宮本茂昭(みやもとしげあき)さんは、元々北海道で食肉関係の仕事に就いていました。1990年頃、練馬に帰って実家の農家を継ぐことになりました。
そして農業に取り組むうちに「農家がどんなに一生懸命野菜を作っても、消費者に農家の思いや生産過程などの背景が届きづらい」ということに気づきます。当時、農家の流通ルートはかなり限られていて、今のように消費者が生産者の顔を見ることができなかったのです。
作物を消費者に届けたいという思いのもと、自ら消費者と生産者がつながる施設を立ち上げることを考えます。「地元の方に地元の野菜を食べて欲しい」と、直売所のような感覚で1996年に農園レストラン「みやもとファーム」の営業を始めました。
事業を通じて「食と農の文化」を伝える
厳選和牛と自家製野菜の焼肉が楽しめる、農園レストランとしてオープンしたみやもとファーム。その後は、ブルーベリー農園などの観光農園や野菜の栽培教室など、多角的に事業を次々と展開していきます。その背景には「食や農の文化を守りたい」という、宮本さんの思いがありました。
「練馬区にのこる独自の食文化と農業の歴史について、次世代に伝えていきたいのです」。
2016年にオープンした、豆腐など大豆製品の製造を行う「とうふ房」。町の豆腐屋が減少していくことに危機感を感じて、豆腐業界に活気を与えたいという思いで事業を立ち上げました。
「みやもとファームでは大豆も栽培しています。『とうふ房』では国産大豆を使って豆腐や油揚げを作って販売しています。この豆腐は女性が作っているからなのか、ふんわりと繊細できめ細かな口当たりがします」。
豆腐は国産大豆を100%使用しています。社長の宮本さんは、いずれは練馬産の大豆100%の豆腐を作ることを目指しています。
そして、豆腐作りの見学とブルーベリーなどの摘み取りがセットになった体験プランも実施しています。大豆を種から育てて収穫を行い、自分たちで味噌や豆腐を作る教室も開講しています。
農園レストランで食事をするだけでなく、ブルーベリーの摘み取りなど体験もできることから、「都内の中に、一ヶ所でこんなに自然を楽しめる場所があって驚いた」という方も多いそうです。みやもとファームは、都内に住む人たちと「農業」という仕事をつなぐ架け橋なのかもしれません。