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煮込み料理にぴったり! パースニップ・リーキ・セロリアック・ルタバガ・ビーツ【野菜ガイド】

連載企画:野菜ガイド

煮込み料理にぴったり! パースニップ・リーキ・セロリアック・ルタバガ・ビーツ【野菜ガイド】

最近では煮込み料理に入れる定番の野菜以外にも、珍しい野菜や西洋野菜がスーパーなどでも手に入るようになりました。日本ではまだまだ馴染みの浅い野菜でも、欧米では古くから親しまれている野菜があります。ロシア料理のボルシチに欠かせないのが、赤い色素を持つビーツ。そのほか、見た目はニンジン、食感はイモという不思議なパースニップなど、煮込みにするとおいしい西洋野菜を紹介していきます。

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パースニップの紹介

パースニップ

パースニップは、白いニンジンのような外見をした西洋野菜で、加熱するとホクホクと甘いジャガイモのような食感になります。味を例えるならば、カブとキャベツと、イモを合わせたような風味です。欧米では煮込み料理の定番野菜として親しまれています。

欧米からの輸入物が流通の主流な生産地です。ジャガイモのように貯蔵性があるので、1年を通して市場に出回りますが、旬は冬から春にかけてです。

鮮度が良いおいしいパースニップの見分け方

鮮度が良いおいしいパースニップは、表面に傷や割れがなく、皮が白く、葉が育っていないものです。

パースニップをおいしくするワンポイント

パースニップチップス

皮をむき、薄くスライスして素揚げし、塩を振ればパースニップチップスの出来上がりです。ジャガイモで作るのとは、一味違う手作りおやつが楽しめます。

パースニップの下ごしらえ

生では香りが少々キツく、食感もボソボソとしているので、加熱調理向きの野菜です。加熱すると甘みが引き立ち、ホクホクとした食感に。煮込み料理のシチューやポトフ、ポタージュなどに最適です。

リーキの紹介

リーキ

リーキは、ユリ科ネギ属の野菜で、ヨーロッパでは日本の長ネギのように扱われている煮込み用のネギです。見た目も長ネギによく似ており、香りが強く、煮込むと甘くなります。

食べるのは白い部分の身で、肉厚で煮込んでも煮崩れしないのが特徴です。若いリーキは刻んで生で食べるなど、青ネギと同じように使うこともあります。

フランスでは「ポワロー」の名前で親しまれているため、日本のレストランなどでもそう呼ばれることがあります。
出回っているもののほとんどが輸入物となっていて、オーストラリアやベルギー産のものが多くなっています。リーキの旬は冬です。

鮮度が良いおいしいリーキの見分け方

鮮度が良いおいしいリーキは、根元の部分がしっかりと太く真っ白で、触ってもフカフカしません。葉先までみずみずしいものを選びましょう。

リーキのおいしい食べ方

リーキ

縦に割いて水洗いし、塩茹でしてから調理しましょう。リーキは茹でることで甘みが増すので、調理するときにはスープ煮にするのが基本です。スープ煮にした後、溶けるチーズをかけて焼けば、さらにおいしく仕上がります。

セロリアックの紹介

セロリアック

セロリアックはその名の通りセロリの仲間で、根がまるでカブのようになったセロリの変種です。セロリに比べると香りは弱めで生で食べることもできますが、スープや煮込み料理にとても適しています。

葉は硬くて苦味が強いので、根の実の部分だけを食べるようにしましょう。ほとんどが輸入品ですが、わずかに日本でも生産されています。旬の時期は11月下旬から3月頃です。

鮮度が良いおいしいセロリアックの見分け方

鮮度が良いおいしいセロリアックは、表面が裂けてなく、ずっしりと重みのあるものです。また傷が少ないものを選びましょう。

セロリアックの下ごしらえ

セロリアックは皮の周辺にアクが多い野菜なので、皮は厚めに向くようにしましょう。切り口からすぐ変色していくので、カットしたらレモン汁や酢水にさらします。

セロリアックの豆知識

セロリアックは、皮をむいて千切りにして、茹でてから冷ましてマヨネーズやドレッシングをかけて食べるのが、初心者向けの食べ方です。

そのほか、スープや煮込み料理に入れると香りが引き立ち、さらにおいしくなります。

ルタバガの紹介

ルタバガ

ルタバガは、アブラナ科アブラナ属の野菜で、緻密な肉質が特徴の西洋カブの一種です。加熱するとまるでイモのようにホクホクとした食感が楽しめ、味はカブのような風味を持っています。

皮は緑と赤、紫などがあり、中はさつまいものような黄色です。少量ではありますが、国内では北海道で生産されています。ですが、基本的には輸入物が多い野菜です。ルタバガの旬は、冬です。

ルタバガの豆知識

他の国ではどう食べられている

スコットランドの伝統料理「ハギス」には、茹でて潰したルタバガが欠かせません。

オススメの食べ方

カブと同じように、洋食以外にも和食に取り入れることが可能です。煮物やお味噌汁にぜひ取り入れてみてください。

洗ってスライスすれば、生でも食べることができますが、加熱することでほっくりして甘みが増します。煮物でなくても下ゆでして食べるのがオススメです。酢漬けやバター炒めでも美味しくいただけます。

ビーツの紹介

ビーツ

ビーツは、砂糖の原料となるテンサイの仲間で、独特の甘みが特徴の野菜です。葉柄も根も赤紫色で、加熱することでさらに鮮やかに発色します。

ロシア料理のボルシチの色はビーツの赤い成分によってです。根を輪切りにすると、赤い輪が年輪状に入っているのがわかります。輸入物が周年を通して出回りますが、国産のものは初秋から冬に旬を迎えます。

ビーツの豆知識

色抜きを防ぐには

皮をむいてから茹でると、せっかくの鮮やかな色が抜けてしまうので、皮ごと茹でるようにしましょう。また加熱以外で鮮やかに発色させたいときには、酢水につけるといいでしょう。

サラダに盛り付ける場合には、他の野菜にすぐに色が移ってしまうので、最後の仕上げに盛り付けるようにします。

食べたことのない野菜に挑戦する時は、煮込み料理だと初めての食材でも失敗が少ないです。日本ではまだ馴染みの薄い西洋野菜ですが、少しずつ取り扱う店舗やメニューを出すレストランも増えている傾向があります。珍しい西洋野菜で、煮込み料理にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

参考:「野菜と果物の品目ガイド〜野菜ソムリエEDITION」(農経新聞社)

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