カリフラワーの紹介
カリフラワーは、アブラナ科アブラナ属で緑色のブロッコリーが突然変異で白くなったものを選択交配して生まれました。原産は地中海沿岸の野菜です。鮮度が良いほどコクと甘みがあり、加熱の仕方によって食感に違いが出るのが特徴です。もこもことした白い部分は、花のように見えますが、「花蕾(カライ)」と呼ばれるつぼみの元となる部分です。
カリフラワーは、15〜16世紀頃のヨーロッパでブロッコリーの後に普及し、広く食べられるようになりました。日本に入ってきたのは明治の初め頃。ヨーロッパとは逆に、ブロッコリーよりも早く1960年代には食用として普及しました。
しかし、白は褐色に変化しやすいため人気が低迷しつつあります。そこで挽回を狙って鮮やかな色のカリフラワーが開発され、注目を集めています。
鮮度が良いおいしいカリフラワーの見分け方
鮮度が良いおいしいカリフラワーは、花蕾が白からクリーム色で固く締まっていて、外葉にはハリがあるのが特徴です。見た目よりもずっしりと重みがあるものを選びましょう。
カリフラワーの栄養
抗酸化作用、美肌効果、免疫力アップなどさまざまな健康効果が期待できるビタミンCを多く含んでおり、茹でても3分の1ほどしか減少しないと言われています。
糖質の代謝を助け、エネルギー生産と皮膚や粘膜の健康維持を働きかけるビタミンB1も豊富に含んでいます。ビタミンB1は不足すると脚気などの症状を起こすと言われていて、非常に重要な栄養素です。ビタミンの他にも、カルシウムや鉄分、食物繊維やカリウムなどもたっぷり含んでいます。
カリフラワーを家庭で保存するときは、ラップで包み冷蔵庫の野菜室で保存するようにしましょう。鮮度とともに甘みやコクなどの旨味も減少してしまう上に、色も変色してしまうので早めに食べきるのが大切です。すぐに食べられない場合は購入して、すぐに硬めに茹でてから冷凍保存するようにしましょう。
カリフラワーの賢い使い分け
カリフラワーは加熱の仕方によって食感が変わる面白い野菜です。色々な調理法をぜひ試してみてください。
歯ごたえのある食感にしたいときは
カリフラワーのシャキシャキした食感を楽しみたいときには、薄切りにしてさっと炒めるのがおすすめです。
柔らかい食感にしたいときは
ふっくらした食感に仕上げたいときには、茹でる際に小麦粉を少々加えるのが調理のコツです。
カリフラワーの下ごしらえ
まずは外葉を外して、くり抜くように茎を切り取ってから小さな房ごとに分けていきます。アクがある野菜なので、下茹でが必要です。塩と酢を加えたお湯で1~2分茹でましょう。湯に酢やレモン汁を入れることで、白くキレイに茹で上げる事ができます。
カリフラワーのおいしい食べ方
カリフラワーは、グラタンやシチューなどのクリーム系のお料理と相性が抜群です。じっくりコトコト煮込むことで、甘く柔らかく仕上がります。また、さっと茹でてからピクルスにすると常備野菜として楽しめるのでおすすめです。フランスでは、新鮮なものを生で食しています。
カリフラワーの種類
オレンジブーケ
カロテンを含むため、ほんのりオレンジ色をしているカリフラワーです。茹でるとさらに色が鮮やかになるので、ホットサラダの彩りとして楽しめます。
つぼみの先端にアントシアニンを含むため、紫色に育つカリフラワーです。ピクルスなどにすると、色合いが美しくおしゃれに仕上がります。
カリフローレ
固く締まっていない花蕾を一房ごとに細かくカットして、スティック状にした状態で販売されている品種。甘みが強く、茎が緑色なのが特徴です。
ミニカリフラワー
手のひらサイズのカリフラワーで、黄色や紫などのカラフルな色が特徴です。歯ごたえが良くカリッとしているのが魅力の品種です。
ブロッコリーと同様に、ビタミンCを始めとした豊富な栄養を含む野菜です。白いもの以外にも、カラフルな色の品種がたくさん誕生しているので、お店で見かけたら食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。
参考:「野菜と果物の品目ガイド〜野菜ソムリエEDITION」(農経新聞社)