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レンコンにメロン、サツマイモも! 農業が盛んな茨城県が誇る農産物【47都道府県の地域食材】

連載企画:47都道府県の地域食材

レンコンにメロン、サツマイモも! 農業が盛んな茨城県が誇る農産物【47都道府県の地域食材】

茨城県は、肥えた土地と豊かな海に恵まれた食の宝庫であり、様々な農産物や水産物、特産物が生産されています。農業出荷額は北海道に次ぎ全国第2位と、農業大県です。イバラキング(メロン)や常陸牛(ひたちぎゅう)、常陸秋そばなどオリジナル品種のブランド化も進められています。高い品質基準を維持して、厳選出荷を行う差別化商品作りに力を入れています。今回は茨城県の主な農林水産物について紹介します。

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農業大県いばらき

茨城県は、ピーマンの全国シェア20.0パーセント、レンコンの全国シェア46.8パーセントと全国1位の生産量を誇っています。この他にも多くの農林水産物において全国上位の生産量を誇り、農業大県となっています。
茨城は大消費地である首都圏にも近いことから、東京都中央卸売市場の成果取扱高では11年連続で全国1位を維持しています。現在、メロンや梨、米や常陸牛などオリジナル品種を開発し、ブランド化に取り組んでいます。

甘藷(サツマイモ)

茨城サツマイモ

生産地

サツマイモは、鉾田市(ほこたし)、行方市(なめがたし)、ひたちなか市が中心となって生産されています。

特徴

「ベニアズマ」はホクホクとした食感に特徴があり、甘味が強くしっとりとした「べにはるか」は焼き芋に向いています。加工品としては、焼き芋、大学芋、アイスクリームなどがあります。

生産状況

焼き芋の需要が増加していることから、主に作られている品種は「ベニアズマ」ですが、近年は健康志向の高まりに伴い「べにはるか」の作付けが増えてきています。茨城では、2013年現在で18万500トンのサツマイモが生産されています。

甘藷蒸切干(乾燥いも、ほしいも)

特徴

ひたちなか市、那珂郡東海村、那珂市を中心に生産されています。ビタミンや食物繊維を豊富に含むアルカリ性食品に分類されます。保存料や漂白剤などを一切使用しない無添加の自然食品であることが特徴です。専用の品種の甘藷を寒さにあてることで糖化させ、蒸した後にスライス、その後7日間太陽光を浴びせ、寒風にさらしながら乾燥させたら甘藷蒸切干(かんしょむしきりぼし)ができあがります。

名前の由来

名前の由来は、「甘藷を蒸して、スライスし、干す」という製造の過程からつけられました。

用途・食べ方

甘藷蒸切干は、そのままでも食べられますが、火であぶってもおいしいく食べることができます。

生産状況

完全な自然食品である甘藷蒸切干は、健康志向が高まるの中、消費の拡大が図られています。

メロン

メロン

特徴

鉾田市、東茨城郡茨城町、結城郡八千代町で生産されており、アンデスメロンやクインシーメロンが主な作付け品種となっています。県オリジナル品種のイバラキングも作付けが増えています。

用途・食べ方

生食の他、菓子などに加工されています。加工品は、メロン羊かん、メロンプリン、メロンの漬物、メロンの焼酎などがあります。

生産状況

近年生産量は減少傾向にあるものの、生産量においても金額においても日本一のメロン生産地であり、茨城の農産物を代表する役割が期待されています。2013年で3万8900トン程が収穫されています。

レンコン

特徴

土浦市、かすみがうら市、霞ヶ浦・北浦周辺で生産されており、ハスの地下茎が大きく育ったもので、食物繊維やビタミンCを多く含んでいます。

用途・食べ方

部位によって向いている調理法が異なり、柔らかい先端はサラダや酢バス、真ん中は煮物・揚げ物、硬い部分はすりおろして用います。

生産状況

レンコンは販売価格が安定しているため後継者も多く、一定の生産規模が維持されています。2013年で3万600トン程が収穫されています。

常陸秋そば

そば

特徴

県北・県西が中心産地で、そばの香り、風味、甘味が強いのが特徴です。11月~翌年2月が旬となっています。

名前の由来

茨城がかつて常陸の国と呼ばれていたことと、秋に収穫するそばであることから、「常陸秋そば」と言われています。

生産状況

県西地域において作付面積が拡大しています。全国のそば職人からも高い評価を受けており、生産振興が必要な食材となっています。2013年に2,150トン程が生産されています。

ピーマン

特徴

神栖市、鹿嶋市を中心に生産されており、作付面積が全国1位を誇ります。ビニールハウス内で栽培され、苦味が少なく食べやすい点が特徴です。

生産状況と将来性

神栖市は1983昭和58年に県の銘柄産地指定を受けており、2013平成25年には3万5,200トンが収穫されています。

常陸牛

常陸牛

特徴

県全域で生産されている常陸牛は黒毛和種で、柔らかくてジューシーな肉質と脂肪の旨味を持っています。

名前の由来

旧地名である常陸の国にちなんで「常陸牛」と名前がつけられました。

用途・食べ方

ステーキ、しゃぶしゃぶ、すき焼きなどで食べられています。

生産状況

2013年時点で451店舗の販売店・料理店で取り扱われており、さらなる販売店の拡大を目指しています。2013年に8288頭が生産されています。

アンコウ

常陸牛

特徴

県の沿岸海域で漁獲される冬の代表的な魚で、寒さに備えて肝が大きくなる冬場が旬とされています。2年ほどで体長40センチほどの大きさになります。

用途・食べ方

鍋や共酢として食べられることが多いアンコウですが、捨てるところがないといわれるほど様々な楽しみ方があります。

生産状況

アンコウは地域の特産物ともなっており、水揚げの中心は、平潟漁港や久慈漁港です。底引き網漁によって漁獲されています。その生産量は、2012年時点で37トン程です。

穂の香卵

特徴

東茨城郡茨城町を中心に生産されており、地場産の飼料米を高配合した鶏卵で、黄味の色がレモンイエローであることが特徴の卵です。動物性の飼料を与えていないため、さっぱりとした味わいが感じられます。生産量は、2013平成25年時点で8万8,000キロとなっています。

名前の由来

ほのかな黄味の色、お米の香りをイメージして命名前がつけられされました。

用途・食べ方

卵かけご飯、卵焼き、お菓子などに利用されています。

※ 各品目の内容は、本調査時点(2014年9月~2015年)のものです。一つの目安としてご理解下さい。

参考:『日本の地域食材2015年版』(NPO法人 良い食材を伝える会)

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