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農業を面白くする「自然サービス業」とは 〜NEXT AGRI PROJECTに向けて〜

農業を面白くする「自然サービス業」とは 〜NEXT AGRI PROJECTに向けて〜

全国の耕作放棄地を110カ所の貸し農園として再生し、消費者に「農の楽しさ」を伝え、農業に関心を抱く人を増やしている株式会社マイファーム。代表の西辻一真(にしつじ・かずま)さんは、京都大学農学部で品種改良を学ぶ一方、「農業関係人口を増やす」ことを通して食糧問題を解決したいと同社を設立。耕作放棄地の再生・収益化事業を柱にした成長企業として、農業界内外から熱い視線を集めています。事業を通した農業への思いや、生産者ではない“農業支援企業”としての農業との関り方についてお聞きしました。

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株式会社マイファーム
代表取締役CEO 西辻 一真氏

<プロフィール>
1982年福井県生まれ。
2006年、 京都大学農学部資源生物科学科卒業。
一年間の社会人経験を経て、「自産自消」の理念を掲げ、耕作放棄地の再生及び収益化事業を行う株式会社マイファームを2007年に設立。体験農園、農業学校、流通販売、農家レストラン、農産物生産など、独自の観点から農業の多面性を活かした事業を立ち上げる。
2010年、戦後最年少で農林水産省政策審議委員に就任。2014年、内閣府国家戦略特区農業特区委員就任。2016年、総務省「ふるさとづくり大賞」優秀賞受賞。
将来の夢は世界中の人が農業(土に触っていること)をしている社会を創ること。

進む「農の産業化」―「野菜作り」時代の良さを伝えたい

2050年は、世界の人口が100億人になるといわれています。でも今のところ、100億人前の野菜を作るテクノロジーはない。ならば、「野菜作りをする人の数を増やせばよいのでは」という発想が、僕の原点の一つです。

そもそも、農業は最初から産業だったわけではありません。僕たちのご先祖様が生きるためにやってきた「野菜作り」が分業化され、「農業」になった。ただ、今までの農業は、政策に守られてきた“産業もどき”でした。それが今、ITや品種改良による生産の効率化を通して、真の意味で産業化されようとしています。

「農の産業化」が人間にとって重要な一方、「野菜作り」の時代の方が良かったことも結構あります。皆で喋りながら畑仕事をしたり、収穫する喜びを感じたり。そういう「野菜作りの楽しさ」は、産業化・効率化を追求すると、どんどん失われていってしまう。「農の産業化」は大事だけど、「野菜作りが持つ、農業の本来の良さというのを失わせてはいけない」というのが僕のスタンスです。

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