大分県の特徴
瀬戸内海に面した九州北東部にある大分県は、温暖な気候と山や森林に囲まれています。また、温泉地として有名でもあり、天然資源に恵まれています。
全国シェアの多い主要農産物は、シソを筆頭に、ネギ、ミツバ、ニンニクなど。また、特産品であるカボスは全国生産量の9割以上(※)を占めていて、そのカボスの果汁や粉末を加えたエサで育てるブランド魚も生産しています。
大分白ねぎ
大分県北地域(豊後高田市)を中心に県内各地で生産されています。大分白ねぎはビタミンCやミネラルが豊富に含まれています。鍋物やサラダなどの料理のほか、薬味としても使われています。
おおいたピーマン
臼杵市、豊後大野市を中心に県内全域で生産されています。カロテンやビタミンCが豊富で、夏場が出荷の最盛期です。緑が濃く歯ごたえがよいピーマンで、サラダや炒め物、バーベキューなどに利用されています。
乾しいたけ
大分県の乾しシイタケは、全国第1位の生産量(※)を誇り、質も高いことから大分ブランドとして知られています。肉厚で豊かな香りが特徴です。煮物、鍋物、ステーキ、天ぷらなどの料理に利用されています。
カボス
大分県の一部地域に古くから分布している柑橘類で、さわやかな酸味と豊かな風味が特徴です。近年は、大分県の特産品として全国的に認知されるようになりました。
さまざまな料理やドリンク、デザートに果汁を絞って利用されています。加工品としてカボス果汁、ポン酢、カボスジュース、ドレッシングなどが生産されています。
ゼリーオレンジ・サンセレブ
大分県オリジナルの柑橘種。他の柑橘よりも出荷が早く、ゼリーのような食感が特徴です。津久見市、佐伯市、杵築市(きつきし)、大分市が主な生産地です。カットフルーツとして食べるほか、果実を凍らせて食べてもおいしいです。
おおいた豊後牛
大分県で肥育された生後36ヶ月未満の黒毛和牛で、肉質等級が4等級以上のものを「おおいた豊後牛頂(いただき)」と呼んでいます。
風味豊かでとろけるような味わいが特徴です。近年は、オレイン酸含有率が55%以上の物を「豊味いの証(うまいのあかし)」と表示して美味しさをはかる基準としています。ステーキ、焼き肉、すき焼き、しゃぶしゃぶなどで食べられています。
おおいた冠地どり
別府市、豊後豊田市、宇佐市が主な生産地です。烏骨鶏を掛け合わせた国内初の地鶏として大分で開発されました。旨みの強いやわらかな肉質が特徴です。
家庭で料理できる地鶏として、飼養期間を短縮して生産コストを抑え、量販店での販売を可能にしています。とり天、から揚げ、水炊き、炭火焼などに利用されています。
関あじ、関さば
速水の瀬戸と呼ばれる豊予(ほうよ)海峡の厳しい潮流で鍛えられ、身が引き締まり、脂がのったマアジ、マサバのことを関あじ、関さばと呼んでいます。
伝統的な一本釣りで釣られ、活け締めをして徹底的な鮮度管理の元で出荷されています。現在では、大分県を代表するブランド魚となっています。刺身、寿司、塩焼きなどの調理法があり、加工品として一夜干し、フライなどが生産されています。
豊後別府湾ちりめん(しらす干し)
別府湾が主な産地です。漁獲したものを昔ながらの天日干しにし、素材の持ち味を引き出しています。大分県特産のカボスを絞ってそのまま食べたり、酢の物、焼き飯などに加えて食べられています。
大分県では恵まれた自然環境から、農産物以外にも、水産物や畜産物など、各地の立地条件を活かした多様な食材が展開されています。関サバや関アジなどのブランド魚や、カボスなど、産地の特徴が付加されたブランド食材をぜひ試してみてはいかがでしょうか。
※ 各品目の内容は、本調査時点(2014年9月~2015年)のものをベースに作成しています。一つの目安としてご理解下さい。
※画像はイメージとなります。
参考:『日本の地域食材2015年版』(NPO法人 良い食材を伝える会)