週末は趣味のハンティング、害獣駆除の緊急出動はボランティア
本来は狩猟文化を受け継いでいく愛好家の団体だったのですが、現在は害獣駆除の担い手としての注目度が上がっています。
行政の害獣駆除の依頼先は、ほとんどが地域の猟友会です。農林業被害が拡大していることを受け、駆除を行うと各自治体から報酬金を受け取れる仕組みが推進されています。ここ数年で報酬金額が膨れ上がったことも、ハンターが注目を集める理由になっています。
しかし、平日の出勤中に緊急要請がかかり、危険な野生動物を捕獲したり、罠にかかった獲物を処理したりするのは、誰だって嫌なものです。地域のためのボランティアとして担っているのです。
猟友会しか頼るところがないという現状
ビジネスとして害獣駆除のできる民間の団体があればいいのですが、普通の人はクマやイノシシに太刀打ちできません。道具、技術、チームワーク、すべてにおいて猟友会の熟練した腕が必要です。
そこまでのベテランになるには数年かかるわけで、若手ハンターの育成が急務となっています。
農家が高齢化し、山間部のおじいさんおばあさんは日々農作業に苦労しています。そこに追い打ちをかけるように、野生動物は田畑を荒らす。動物だって故意ではないけれど、自然の悪循環ができてしまいました。それを放置するのは恐ろしいことです。もしもの時、私たちは猟友会に頼らざるを得ないのです。
写真提供/姫路猟友会 青年部