エンドウ・グリーンピースとは
グリーンピースは、「エンドウ」「実エンドウ」とも呼ばれるマメ科エンドウ属の野菜です。熟す前のエンドウをむき実にして使用します。関東ではグリーンピース、関西では粒が大きめの「うすいえんどう」が多く出回っています。
鮮度の良いおいしいグリーンピースの見分け方
サヤがぴんとしていて、緑色の濃いものがおいしいグリーンピースです。割れたり折れたりせず、黒ずみがないものを選びましょう。むき実のものを選ぶ場合は、粒ぞろいがよく、濃い緑色をしているものがおすすめです。
グリーンピースの保存方法
保存する際はビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室に入れます。湿気が多く蒸れると、劣化が進んでしまうので重ねないようにします。購入後はできるだけ早めに調理しましょう。茹でてから冷凍保存も可能です。
グリーンピースの栄養
グリーンピースにはタンパク質、デンプン、ビタミンB1が含まれています。タンパク質は体を動かすためのエネルギー源となる栄養素です。デンプンは穀物に多く含まれているので、グリーンピースは野菜ですが、肉や穀物の良いところを持ちあわせていると言えます。
グリーンピースの旬と時期
主に和歌山県、鹿児島県、大阪府で生産されています。旬は初夏で出回る時期は2~7月上旬で、3~5月にピークを迎えます。
グリーンピースの下ごしらえの方法
沸騰した湯に塩を入れ、2~3分蓋をせずに茹でます。茹で上がった後は、そのままゆっくり冷ますと、皮にシワができにくくなります。グリーンピースごはんや煮物、サラダなどがおすすめです。煮るときや炊き込みごはんを作る際は、サヤも一緒に入れると旨みと香りが増します。
古代から世界で食されてきたソラマメ
ソラマメは初夏を代表するマメ科ソラマメ属の野菜です。近年では初夏だけでなく年内から出回り始めています。大サヤから小サヤまで様々な品種があり、粒が大きい「一寸系」と呼ばれるものが主流です。
原産地は地中海沿岸、中央アジアと言われています。古代エジプト、ギリシャ、ローマ、中国などで栽培されていました。日本へは中国から奈良時代に伝えられたとされます。そのため漢字表記は様々なものがあります。空に向かって実ることから「空豆」、「天豆」と表記したり、蚕の繭に似ていることから「蚕豆」と書くことがあります。
鮮度の良いおいしいソラマメの見分け方
サヤが緑色で弾力があり、スジが茶色くないもの、外側から見て粒が揃っているものを選びましょう。サヤの背筋にある爪のような部分は「お歯黒」と呼ばれており、熟しすぎると黒くなるのでここもチェックします。
ソラマメの保存方法
すぐに食べない場合は茹ででから冷蔵または冷凍保存します。サヤつきのものは茹でる直前までむかないようにしましょう。空気に触れると劣化してしまうので、購入して自宅まで持ち帰る際は、風をあてないように気をつけましょう。
ソラマメの栄養
タンパク質、ビタミンB1、カリウムなどが含まれています。糖質とタンパク質が主成分のため、すばやくエネルギー補給ができます。またビタミンB1は疲労物質と言われる乳酸を分解し、エネルギーを効率よく燃やしてくれます。さらに鉄やビタミンCなどを含んでおり、肉の栄養素と野菜の栄養素をあわせ持っています。
ソラマメの旬と時期、主な生産地
ソラマメは初夏が旬の野菜です。主な国内の産地は、鹿児島県、千葉県、茨城県など。市場に多く出回るのは4~6月ですが、1~4月頃の出荷量も増えてきています。
ソラマメの下ごしらえ方法
まずお歯黒(背筋にある爪の部分)に切り込みを入れ、塩を入れた湯で3~4分茹でます。食感がなくなってしまうため、茹で過ぎには注意しましょう。ソラマメの臭みが苦手な場合は少量の酒を入れるのがおすすめです。
ソラマメは通常は加熱してから食べますが、近年は生のまま食べる品種も出回っています。ですが、子どもや消化機能が低下している方は消化不良を起こしてしまう場合もあるので注意が必要です。
和え物、揚げ物、煮物、スープ、サラダなど様々な料理に使用できます。特にかき揚げなどの揚げ物には相性が良く、衣にチーズを混ぜて揚げるのもおすすめです。新鮮なさや付きのものなら、さやに入ったまま焼いて「焼きソラマメ」にするとおいしいでしょう。
グリーンピースやソラマメは鮮やかな緑色から、料理に彩りを添えてくれる存在です。また栄養価も高いので積極的に摂取した野菜です。下ごしらえが大変な場合は、便利な冷凍野菜を活用することもおすすめです。様々な料理に合うのでぜひ食べ比べてみてはいかがでしょうか。
参考:「野菜と果物の品目ガイド〜野菜ソムリエEDITION」(農経新聞社)