トロピカルフルーツの代表格マンゴー
そのまま食べてもおいしく、スイーツのトッピングとしても人気のマンゴーは、近年消費が伸びているフルーツの一つです。国産品は高級な完熟品でブランド化されているものが多くあります。輸入品は、以前はフィリピン産が多かったのですが、現在はメキシコ産が多く、インド、オーストラリア、ブラジルなどから輸入されるものもあります。
マンゴーの旬と産地
マンゴーの旬は産地によって異なります。国産の旬は春から夏(5月~8月)です。
春先から夏場(2月~7月)はフィリピン産、春から夏(4月~8月)にかけてメキシコ産、秋から冬(10月~3月)はオーストラリア産が多く出回ります。
国内の産地では宮崎県が最も多く、沖縄県でも生産されています。輸入品ではメキシコ産が最も多く、続いてフィリピン産、タイ産となります。
(※「野菜と果物の品目ガイド~野菜ソムリエEDITION」2014年発行の情報をもとに作成しております)。
おいしいマンゴーの見分け方
他のフルーツに比べてやわらかくデリケートなので思わぬ場所でダメージを受けているかもしれません。おいしいマンゴーは、果皮にしわなどがなくハリがあり、傷や黒い斑点が無いものを選びましょう。また手に持ってみて、ずっしりと重みがあり、少しベタつきがあるものがおいしいマンゴーの証拠です。
マンゴーの栄養
マンゴーにはたくさんのカロテンが含まれています。カロテンには抗酸化作用があるとされ、肌に良い働きが期待できます。また貧血に良いとされる葉酸や、腸の働きを整えてくれる食物繊維なども豊富に含まれています。
マンゴーの保存方法
熟していないマンゴーは、常温で保存するのが基本です。冷蔵庫で冷やすと追熟が進みません。さらに熟成させたいときは、熟したマンゴーと青いマンゴーを一緒に包んでおくと良いでしょう。
熟したものは、ラップに包みフルーツキャップをかぶせて、紙袋などに入れて冷蔵庫の野菜室へ入れましょう。カットしたものはラップに包んで冷蔵庫で保存ができますが、早めに食べるよう心掛けましょう。
マンゴーは鮮度が落ちてくると黒い斑点が出てきます。斑点が現れ始めたら早めに食べましょう。
マンゴーをもっとおいしくするワンポイント
切り方
果皮はむかずに、平たく寝かしてヘタの方からナイフを入れて3枚におろします。皮を切らないように、果肉にさいの目状に切り目を入れると、食べやすくなります。
お菓子作りにも使える
マンゴーは糖度が高いのでヨーグルトにそのまま入れたり、ケーキの材料として使えば砂糖の量を控え目にできるメリットがあります。ぜひお菓子の材料に加えてみましょう。
かぶれを起こすことも
マンゴーはウルシ科の植物で、ウルシオールという成分が果皮に含まれています。これが原因で、口元や顔・手に付着すると痒くなったりかぶれたりすることがあります。症状がすぐにおさまらない場合は医師に診てもらうことをおすすめします。
マンゴーの豊富な品種
アーウィン種
主に日本や台湾で生産される品種。アーウィン種の中でも、糖度15度以上で重さが350グラム以上という基準を満たしたものが、宮崎県の「太陽のタマゴ」として販売されています。
キーツ
緑色のまま完熟することで有名なのがキーツです。繊維質が少なく、中身は橙黄色でやわらかい肉質が特徴。沖縄県などで贈答用として栽培されている品種もあります。
トミーアトキンス
ブラジル産マンゴーとして有名な品種です。表皮は赤色で、果肉は黄金色です。果汁が多く、強い甘さがあります。
ナムドクマイ
黄色く細長い形が特徴的なタイの品種です。トミーアトキンスと同様に、強い甘さがあります。
カラバオ
フィリピンの品種で「ペリカンマンゴー」とも言われています。表皮は黄色で果肉も薄めの黄色。やや酸味が強くさっぱりとした味わいです。
ヘイデン
アーウィン種と同様に、アップルマンゴーとも呼ばれ、完熟すれば赤色になります。メキシコで主流の品種。
高級品もある一方で、スーパーなどで身近に購入できるマンゴーも増えてきています。せっかくマンゴーを食べるなら、ほどよく追熟させて、食べ頃を逃さず自然な甘みを存分に楽しみましょう。
参考:「野菜と果物の品目ガイド~野菜ソムリエEDITION」(農経新聞社 2014年発行)
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