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獣害対策の「わな猟免許」はどうやって取るの? ネズミ対策は?

獣害対策の「わな猟免許」はどうやって取るの? ネズミ対策は?

最終更新日:2018年07月26日

害獣による農林業への被害が深刻化し、「わな猟免許」を取得する農家が増えています。害獣駆除が目的でも、「わな」を使用して獣を捕獲するためには原則として狩猟免許が必要です。ここでは「わな猟免許」の取得方法や、捕獲に使用される道具に関して説明します。例外的に、狩猟免許が無くても捕獲できるネズミについても対策法を紹介しますので、ネズミにお困りの方はぜひ最後まで読んでください。

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「わな猟免許」の取り方

「箱わな」で捕獲されたイノシシ

イノシシやアライグマなど、農作物に被害を及ぼす害獣の種類はさまざまです。捕りたい獣に適した捕獲の方法を検討し、「箱わな」や「くくりわな」を使用する場合には「わな猟免許」を取得しなければなりません。

「わな猟免許」は、各都道府県が実施する狩猟免許試験に合格すると取得できます。試験には、①知識試験、②適性試験、③技能試験の3種類があり、このすべてに合格する必要があります。試験の内容について説明していきます。

①知識試験(筆記試験)

狩猟に関する法令、猟具(鳥獣を捕獲するために使用される道具)に関する知識、鳥獣に関する知識、鳥獣の保護及び管理に関する知識から、三者択一方式で出題されます。正答率70%以上で合格です。

②適性試験

視力、聴力、運動能力についての試験です。視力は、「わな猟免許」の場合は両目で0.5以上(矯正視力を含む)であることが合格基準です。

③技能試験

「わな猟免許」の技能試験は、猟具の判別、猟具の組み立て、獣の判別に関する実技試験です。減点式で、70%以上の得点で合格です。

猟具の判別は、法定猟具3種類と禁止猟具3種類についての判別です。猟具の組み立ては、「くくりわな」「箱わな」のうちのひとつを選んで行います。獣の判別は、狩猟してもいい獣と捕ってはいけない獣について判別します。

試験に合格するために

都道府県猟友会が狩猟免許取得のための講習会を開催していますので、参加をおすすめします。講習会に申し込むと、事前にテキストと例題集が発送されてきます。講習会の会場では、実際のわなを使って組み立てを練習することもできます。

試験に合格して狩猟免許を取得したら、各都道府県に狩猟者登録を申請します。猟友会の支部に入会すれば手続きは代行してもらえます。

使ってもいい「わな」は決められている

「箱わな」にも色々なサイズがあります。中型獣用の「箱わな」で捕獲されたアナグマ

 
法定猟具

「わな」の法定猟具は、大きく分けて4種類あります。ワイヤーなどで足をくくって捕らえる「くくりわな」、金網などでできた箱に閉じ込める「箱わな」、重りを載せた天井などを落下させて獲物を圧迫する「箱おとし」、天井がない箱わなのような囲いの中に獲物を閉じ込める「囲いわな(※)」です。

※ 農業者または林業者が、事業に対する被害を防止する目的で一定の条件のもとに「囲いわな」を設置する場合は、狩猟免許がいらないこととされています。ただし、猟期や頭数制限などの各種捕獲規制を厳守する必要があります。詳しくは市町村の鳥獣対策担当窓口にご相談ください。

禁止猟具

禁止猟具の「とらばさみ」

人に危害を与えるおそれのある危険なわなの使用は禁止されています。強いバネの力で足などをはさんで捕獲する「とらばさみ」は禁止猟具です。他にも、“さん”がない箱おとし(※)、ストッパーのない筒型イタチ捕獲器などは、非狩猟鳥獣を殺してしまう可能性が高いことから使用が禁止されています。

※ 法定猟具の「箱おとし」には、落下した天井で獣が圧殺されるのを防ぐための「さん木(木の角棒)」が打ってあり、天井が途中で止まるようになっています。

「くくりわな」についても、輪の直径が12センチを超えるもの、締め付け防止金具が装着されていないものは禁止です。イノシシとシカに対しては、これらに加えて、よりもどし(ワイヤーのねじれを防止する金具)が装着されていないくくりわな、ワイヤーの直径が4ミリ未満のくくりわなの使用が禁止されています。

また、鳥類の捕獲のために「わな」を使用することは禁止されています。ヒグマとツキノワグマにも「くくりわな」を含むすべてのわなの使用が禁止されています。

獣の習性や「わな」の使い方を熟知することは、効率的な捕獲のためだけでなく、非狩猟鳥獣などが間違ってかかるのを防止することにも役立ちます。

例外・ネズミ対策

茶色い「ハツカネズミ」

狩猟免許や許可が無くても、誰でも捕獲できるのが「家ネズミ」と呼ばれる「ドブネズミ」「クマネズミ」「ハツカネズミ」です。この他のネズミとモグラ類についても、農林業活動に伴って捕獲がやむを得ないと認められる場合は、農林業者が自らの事業の敷地内で捕獲することができます(農林業者以外や敷地外の場合は、原則として有害鳥獣捕獲許可が必要です。各市町村にお問い合わせください)。

「ハツカネズミ」はサツマイモやイチゴなどをかじります。苗や果樹の根などをかじるのは「ハタネズミ(野ネズミ)」であることが多いようです。ネズミによる被害を察知したら対策を施しましょう。

まず、畑にモグラの穴がないか確認してください。よくモグラにイモをかじられたという人がいますが、モグラは肉食で、土中のミミズや幼虫を食べています。イモをかじるのは、モグラの穴を通ってやってきたネズミやコオロギなのです。モグラがいる場合は、先にモグラ対策を行ってください。

モグラの穴のそばには、たいてい「モグラ塚」があります

昔からネズミは農家の大敵でした。ネズミの通り道にバケツを埋めて落とし穴を作ったり、塩ビパイプでネズミ捕りを作って仕掛けたりする農家もいます。ホームセンターでも、ネズミ捕り、粘着シート、殺そ剤、超音波駆除器など、さまざまな対策グッズが販売されています。ネズミは繁殖力が旺盛です。一朝一夕とはいきませんが、早めに対策を実践してみてください。

参考文献:
「狩猟読本」(大日本猟友会発行)
「別冊現代農業 農家が教える鳥獣害対策」(農文協編)

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