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「儲かる農業」~資材コスト削減のポイントとは~

「儲かる農業」~資材コスト削減のポイントとは~

最終更新日:2018年08月20日

利益を最大化するために不可欠なことは、「売り上げの拡大」と「原価出費の削減」です。ここでは、コストの削減―とりわけ農薬や肥料といった生産に必要な農業資材コストを減らす方法について考えてみましょう。農家の店事業や農家支援事業を行うアイアグリ社の前代表・伴野和樹(ばんの・かずき)さんに、そのコツをお伺いしました。

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JA、資材店、ホームセンター…購入先のチャンネルを使い分ける

農薬や肥料などの農業生産資材の購入先には、どのようなものがあるでしょうか。

伴野さんによると、大きく以下の4つに分類できます。

・JA全農
・農業資材専門店
・‟「農家の店」業態”店
・ホームセンター
(※農機具の場合は、メーカーの販売代理店も含まれます)

※‟「農家の店」業態”店とは?
“農家の店”業態店とは、農薬、肥料などの農業資材、農機や作物ごとに特化した商品などを、汎用品から専門商品まで幅広くワンストップで購入できる総合的な専門店のこと。
また、専門知識を持つ店員がいるため、最新製品、栽培技術、営農情報などの情報を得つつ、購入できることが特徴です。アイアグリ社は「農家の店 しんしん」を全国展開し、約14,000点の品揃えをもって農家のニーズに応えています。

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伴野さんは、「買うものによって、購入先を使い分けることがポイント」だと語ります。
「たとえばホームセンターは、大量仕入れのメリットが働くので、汎用品の化成肥料や軍手など、価格勝負の汎用品を低価格で購入するために活用したい購入先です。一方で、専門性の高い農薬や、機能性の高い肥料など、専門的な商品知識が必要な商品は専門店や農家の店業態店の得意分野です。また、これらの店舗では「土壌分析」をしてくれるはずなので、施肥設計に基くアドバイスを受け、必要な肥料のみ与える事で、コスト削減にも繋がります」と言います。

栽培で課題などある場合は、品揃えも商品知識も豊富で、栽培技術等のアドバイスができる専門資材店や農家の家業態店で、店員と相談しながら購入することを薦めます。また大型農機は、価格だけではなく、アフターケアの充実度で購入先を検討することも大切です。JAは、JA改革を通じ、生産原価低減の深化に期待したいところです。
そしていずれの場合も、複数の購入先を比較する「合い見積もり」を怠らないことがカギだと言います。

【関連記事】「儲かる農業」~農地を見極め「適地適作」! “土壌”と“土性”を活かす農作物の選び方~

購入チャンネルを複数持つメリットは、情報源の分散

「購入先を複数持つことが大切」と語る、アイアグリ社前代表の伴野和樹さん

購入先を一元化するのではなく、汎用品は大型ホームセンター、商品知識の必要な専門資材は専門店で…と、複数の選択肢を持つことによるメリットは、コスト低減のほかに情報源を複数に分散できることも挙げられます。

「あえて購入先を複数持って、営農情報や最新技術、販路拡大などの情報源として関係性を大事にすることが大切」と伴野さん。たとえば、JAは商系の販売店と異なり、生産物の委託販売の機能も有しており、資材価格とJAが有する機能とのバランスを考え、購入先として関係維持するのもポイントの一つといえるでしょう。

「特に新規就農者にとって、JAや資材店の情報、そして農家の横の繋がりによるクチコミは大事。そこから新しい購入先を得ることもできます。一つの情報を鵜呑みにせず、様々な情報を仕入れることで主体的な判断ができるようになります」と、伴野さんは話します。

ネット通販の活用も 営農方針に合わせて賢く使い分けよう

さらにインターネット通販も、上手に利用したいツールです。

アイアグリ社が運営するオンラインショップ「日本農業システム」では、常時約20,000点の農業資材を扱い、全国の大部分へ翌日配送を行っています。
耐久性の高い国産のマルチシートなど、他社と共同で開発・生産したプライベートブランド(PB)商品も持っており、そのような商品は比較的低価格で購入することができます。なかには、バキュームを利用した栗拾い機というユニークなものも取り揃えているそうです。

「今後は農業生産の大規模化、法人化がすすみ、資材調達の専任者を配置する生産者が増えてくるでしょう。インターネット上での注文に親しんできた若い世代が、メイン/サブの購入先を使い分けながら、より費用対効果の高い、資材調達ルートを選んで購入していく時代になる」と、伴野さんは言います。

有効な原価出費の削減と同様に大切なのが、適正な販売価格の設定(プライシング)です。
現状では、掛かった原価を元に価格決定をしてしまいがちですが、販売価格は多くの場合、需要家との交渉で決まります。まずは「市場を反映した価格設定」からスタートし赤字になってしまう場合は、資材費などの『見えるコスト』と人件費などの『見えないコスト』に分けて、どこに無駄があるかを絶えず考え、対策を講ずることが大切です」と、伴野さんは発想の転換を呼び掛けます。

自分の営農方針に合った価格設定なくして、有効な原価の低減は成り立たないといえるでしょう。
コスト削減の本質的な目的を把握しつつ、「欲しい商品によって購入先を変える。情報取集のためにも複数の選択肢をもつこと」を、早速実践してみてはいかがでしょうか。

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