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国内唯一の業務用『ブロッコリー・フローレットカッター』で新風を

国内唯一の業務用『ブロッコリー・フローレットカッター』で新風を

北海道十勝、芽室町にある『株式会社フクザワ・オーダー農機』では、『ブロッコリー・フローレットカッター』を国内で唯一、製造しています。これは、加工に必要なブロッコリーの花蕾(からい=フローレット)を自動で小房にカットする加工用機械です。ブロッコリーは栄養価に優れ、サラダやメイン料理の付け合わせなど幅広く活用できる人気の野菜ですが、加えて、近年はカット野菜や冷凍野菜の原料としても需要が高まっています。『ブロッコリー・フローレットカッター』とはどのようなものか、特徴やこだわりなどを詳しく伺いました。

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フルオーダーもお任せの農機具メーカー

『フクザワ・オーダー農機』は、昭和50年創業。地元密着型の農機具メーカーとして、地元農家やJAなどをはじめ、大手農機具メーカーにも取引を拡大させています。同社最大の特徴は、さまざまな顧客のニーズに応えるため、オーダーメイドで各種機器を開発・製造販売することです。
売上高の7割強を占める、長芋関連の農機具製造を主軸としています。平成29年度には、特許製品『立植え式長いもプランター』が、第15回新機械振興賞(機械振興協会主催)で『機械振興協会会長賞』を、小規模事業者枠として初めて受賞するなど、高い開発力と技術力を誇っています。

『ブロッコリー・フローレットカッター』の開発

『ブロッコリー・フローレットカッター』を開発するきっかけは、道内の大手農業法人から「ブロッコリーの花蕾(からい)をカットする機械を作ってほしい」という依頼を受けたことからでした。
当時ブロッコリーの業務用カッターは海外製しかありませんでした。規格外品のブロッコリーをカット野菜として出荷していた依頼主は、価格やメンテナンスの面で導入に二の足を踏んでいましたが、国産の機械があれば、すぐにでも導入したいと考えていたそうです。
そのため、『フクザワ・オーダー農機』は十勝の産業振興支援を行っている『公益財団法人とかち財団』と共同で、初めて食品加工機械の開発に挑みました。
約2年の開発期間を経て、平成25年に『ブロッコリー・フローレットカッター』が誕生しました。
 

『ブロッコリー・フローレットカッター』正面

『ブロッコリー・フローレットカッター』の仕組み

『ブロッコリー・フローレットカッター』は、衛生面やメンテナンス性などを考慮し、空圧を動力源としています。
使い方は、コンプレッサーと本体を接続し、2つの穴にブロッコリーをセットします。本体両側面にある赤いカットスイッチを同時に押すと、ふたが閉まり、内部にある円弧上のカッターと半球状のふたが一緒に回転することで、ブロッコリーをカットすると同時に、茎を本体後方へ排出、また、半球状のふたによってカットされた花蕾(からい)が本体内に落ちるのを防ぎます。
カットスイッチから手を放すとふたが開き、カットされた花蕾(からい)が本体前面に滑り落ちてから、内部にある円弧上のカッターと半球状のふたは元の位置に戻ります。
ブロッコリーをセットするスピードにもよりますが、約3秒で2個のブロッコリーを処理することができます。

 

ブロッコリーをセットし、両側面にあるカットスイッチを同時に押す

花蕾(からい)を無駄なく均一にカットするため、微調整を繰り返して開発したのは、円弧状のカッターです。このことで、切断面がブロッコリーに沿った球状になりました。また本体両側面についているダイヤルは、ふたが閉まってから、カッターが回転し始めるまでの時間(タイミング)とふたが開いてから元の位置に回転し始めるまでの時間(タイミング)の調整になります。ダイヤルを回すという簡単な操作で、調整ができるようになりました。
カット後には、花蕾(からい)だけをスロープでベルトコンベヤーに流す、茎を後方に排出するなど、加工ラインへの追加や設置場所に合わせてカスタマイズも可能です。

 

カットされたブロッコリー

『ブロッコリー・フローレットカッター』の特長

誰にでも素早く簡単にカットできる

ブロッコリーをセットして、カットスイッチを押すだけで、誰にでも素早く簡単にカットすることができます。包丁を使って、1房ずつカットするためには、習熟した技術が求められますが、その必要がありません。

安全性

両側面に取り付けられたカットスイッチを同時に押さなければ動きません。作業では、両手を使うことになるため、動作中にブロッコリーをカットする穴の中に手を入れてしまい、けがをする事故を防ぐことができます。
スイッチが側面にあるのは、誤って体などでスイッチを押してしまうことを防ぐためです。何よりも安全性を重視し、設計しています。

衛生的

食品加工機械ということを考慮し、衛生面を強化しています。丸ごと水洗いできるよう、ボディーはオールステンレス製としました。また、接合部すべてに『全周溶接』を施しました。これにより、機械の強度が上がるだけでなく、水洗い後でもパーツの間に水分がたまることがないため、雑菌の発生を抑えることができます。

メンテナンスが容易

機械の耐久性やメンテナンス性を向上させるため、できる限りシンプルな構造にこだわりました。
万が一故障した場合でも、本体を宅配便で『フクザワ・オーダー農機』に送ることができるように、コンパクトで持ち運びができるサイズとしました。いざとなれば本体を送ることができるので、安心です。

これからもユーザーの声に応えるため、改良し続ける

ブロッコリーは、品種や時期、栽培地によっても形状が異なります。開発で一番苦労したのは、形状が異なるブロッコリーの花蕾(からい)をほぼ同じ大きさにカットすることでした。

さまざまな大きさのブロッコリーを簡単に、確実に、どう処理するべきか。試行錯誤の末にたどり着いたのは、ブロッコリーを調整するリングでした。ブロッコリーのサイズが小さい場合、調整用リングを穴にかぶせてからブロッコリーをセットすると、最適な高さに調整することができます。

 

調節用リングでさまざまな大きさのブロッコリーに対応

平成25年から発売した後も、ユーザーの声に応えて、より便利に、より使いやすくなるよう、改良を重ねています。
例えば、調整用のリングを3枚に増やすことで、加工用の大玉ブロッコリーにも対応することができるようになりました。また、構造の構成パーツをなるべく少なくすることで、メンテナンス性を向上させました。

こだわりは『やれることはやる』『できることは断らない』

『フクザワ・オーダー農機』を経営するのは、二代目の福澤剛志社長。平成22年に事業を継承するまでは、約20年間、自衛官として、陸上自衛隊でヘリコプター整備などの仕事をしていました。
「航空機の整備は絶対にマニュアル通りじゃないと駄目ですが、会社では、工夫すればする程、良いものができる。ものづくりが好きという自分の性分に合っていました」と振り返ります。
これまで『やれることはやる』『できることは断らない』をモットーに、目の前の仕事に、真摯に向き合ってきたという福澤社長。

 

福澤剛志社長

平成25年から発売した『ブロッコリー・フローレットカッター』について、多くの加工メーカーや生産者から、問い合わせが急増しているそうです。
福澤社長は「カット野菜の需要の高まりなど、機械の利用シーンが広がっているからではないでしょうか」と話し、確かな手ごたえを感じているそうです。また、「故障したときのことを考えてメンテナンス性を重視して製造していますが、故障で戻ってきたことは、今まで1件もない」と笑顔で語ってくれました。

現在、短時間で多くのブロッコリーをカットできる、コンベヤー式の『ブロッコリー・フローレットカッター』を開発中。「年内には試作機を完成させたい」と、福澤社長は意気込んでいます。

確かな技術と自由な発想で、まだまだ進化を続ける『フクザワ・オーダー農機』の『ブロッコリー・フローレットカッター』に注目です。

【問い合わせ先】
株式会社フクザワ・オーダー農機
〒082-0038 北海道河西群芽室町西8条7丁目2番地3
HPはこちら

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